異世界転移した最強の俺、追放されたSSS級冒険者(美少女)を拾う
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町を散策してみた-4
色々と話し合った結果、繁華街を行く分二は襲われないだろうという結論に達した。
なのでしばらくは楽しんでから、帰り道に襲ってきたところを捕まえ情報を引き出そうといった話になる。
そういった今後の予定が決まってから、更に俺達は食事をとってからその場から移動した。
次に俺達は近くのお店で服を見に行くことに。
ちなみに女性の服のお店だ。
だがよくよく考えて欲しい。
「……女の子のお店に俺が来てどうするんだ?」
確かに興味はあるといえばあるが、俺が言ってどうするんだろうと俺が思っているとルーシーが手をあげて、
「出来れば男目線で選んで欲しいのです。とりあえず私だって、モテたいです!」
「わかった。その代わり後で俺の方の服も女目線でダメ出しをよろしく!」
「了解! というわけで、エリカはどの服にする?」
そこでルーシーは、エリカの方を向くもそこで、普通の目立たないような服というか量産品の無地のシャツを選ぼうとしているエリカの襟首をルーシーがつかんだ。
「な、何を……」
「そんな普通っぽい服装ではいけないのです。さあ、新たな世界に一緒に旅立ちましょう!」
「まってください。私は普通の恰好を……あああああ」
悲鳴を上げるエリカがルーシーに連れていかれた。
それを見送りながら俺は、何をやって待っていればいいだろうかと思っているとそこで、
「よろしいですか?」
背後で突然誰かに声をかけられた。
ここには知り合いがいないはずだがと俺が思って振り返るとそこには、白い布をかぶった女がいた。
レースの付いた布を重ね合わせた服を着た彼女だが、どことなく空気が浄化されているような済んだものを感じる。
これは自分の正体を完全に隠す前のルーシーの雰囲気に似ている。
そう気づいた俺は、目の前の女性が女神を祭る神殿に関係する人物だと気づく。
いったい何をしに来たのだろうかと思っているとその女性……といっても俺と同じくらいの年齢に見える彼女が、俺に微笑み、
「暗き闇は蠢き、誘蛾灯に呼ばれる虫のごとく誘うだろう。だがその明かりはまやかしであり闇は光を偽り、姿を現すであろう」
「……」
俺は、微笑みながら告げた彼女のその言葉に凍り付いた。
実のところ俺自身にも、過去を思い出して悶絶しかかっていたがそこで彼女は更に、
「しかし希望を捨てることはない。真の光はすでにこの世界に零れ落ち、大地を照らし、偽りの闇を晴らすであろう」
「……」
などと言い出した。
これは一体どう反応すればいいだろう、俺の左目がうずくとかそんな感じで返した方がいいのだろうか?
いや、ここでそれをやっても寒いだけでは……そう俺が悩んでいるとそこでルーシーがぐったりしたエリカを連れて戻ってきた。
「ユウスケ、どっちの服がいい……って、あれ、神殿の巫女の人がどうしてここにいるの?」
「……かすかに神聖な気配を感じます。貴方はいったい何者ですか?」
「……あ、去年、ここの神殿で“預言の巫女”になったキャサリンちゃんだったよね。私に挨拶しに来たし」
「え? いえ、どうして私の名前を?」
そこで白いレースの中二病少女……キャサリンは不思議そうにルーシーに、初めてまともな言葉を発したのだった。
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