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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2197話

 ガトーのハワイへの転属は、取りあえず認められる事になった。
 ……まぁ、元々ルナ・ジオン軍内部での話なので、シャドウミラーがそれに口を挟むという事は、まず有り得なかったのだが。
 にしても、アンリか……いや、ラルか? それ以外の誰かなのかは分からないが、よくガトーをハワイに配置することに納得したな。
 ちなみにケリィやカリウスといった面々は、宇宙に残る事になったらしい。
 あくまでも、ガトーだけがハワイに転属になったという形だ。
 ……アイナとガトーの関係が怪しいとかいう話があったけど、これはそれを裏付ける証拠なのかもしれないな。
 まぁ、シャドウミラーであれば、システムXNがあるので遠距離恋愛とか、それどころか異世界間恋愛とか、問題は殆どないのだが。
 距離的な問題とかは、転移技術があれば全く問題はない。
 もっとも、直接会わなくても通信とかで話をする事は出来るので、特に問題はないのかもしれないが。
 ともあれ、改めて考えてみればガトーがハワイにいるというのは、そう悪い話でもない。
 闇夜のフェンリル隊が守っているとはいえ、連邦軍なりジオン軍なりがハワイを攻めない……という可能性は決して完全に否定しきれないのだから。
 それこそ、連邦軍にもジオン軍にもタカ派というのは存在しているし、ルナ・ジオン軍を侮っている……正確には自分達よりも下の存在だと思いたい者というのは、少なからずいる。
 現実を見ろと、そう言いたいが……そういう奴程、現実を見るといった真似をする者は少ないんだよな。
 そんな訳で、いざという時の事を考えれば、ルナ・ジオンが地球に唯一持つ領土を守る為にガトーのような精鋭がいるというのは、問題ないだろう。
 ……月は、機動要塞群によって、基本的に平和だしな。
 アプサラス計画の推進をバックアップしているシャドウミラーとしても、ガトーがハワイに所属するのは、ありがたいし。
 そんな訳で、数日前にはシャドウミラーからの要望もあって、ガトーはあっさりとハワイに向かった。
 こういう時、システムXNが使えないとHLVで直接ハワイに降下するなりザンジバル級のように地球でも使える軍艦を使うなりしないといけないんだが、取りあえず特にその辺は問題なく終わり、ガトーは無事にハワイに到着した。
 今頃はアイナと仲良くやってるか、それともギニアスに悪い虫として認識されているのか……はたまた、ノリスの目を付けられてるか。
 その辺りは、色々と思うところがない訳でもないので、頑張って貰うしかない。

「アクセル、どうした?」

 その声で我に返る。

「ああ、悪い。ちょっとUC世界での事を考えていてな」
「……今日は久しぶりに私とのデートなのだから、出来れば私のことだけを見て欲しいのだが」

 美鶴が、そう言って若干拗ねたような表情を見せる。

「悪かったって。そうだな。ちょっと桜でも見に行くか?」
「桜? この季節だと、もう花見は……」

 そう美鶴が告げる。
 まぁ、去年の花見は2月だったか、3月だったか、まだ寒い頃にゆかりと一緒に行ったしな。
 だが、この桜というのはその前線が北上していくものだ。つまり……





「これは……素晴らしい」

 感嘆の声で美鶴が告げるのは、丁度今が見頃といった具合の満開の桜。
 5月ともなれば、東北では運が良ければまだ桜が見頃なのだが、転移する前に調べたところ今年は若干咲くのも散るのも早かったらしい。
 そんな訳で、北海道まで来た訳だ。
 普通に考えれば、北海道まで移動するのに飛行機やら何やらでも数時間掛かるので、俺がペルソナ世界に一晩泊まりのデートをする為にやって来たところで、移動時間にかなり使う事になる。
 だが、俺の影のゲートであれば、それこそ転移というだけあって、東京から一瞬にして北海道までやって来る事が出来る。
 それも花見の客が多い有名な場所ではなく、山奥にあって普通の人はなかなか来られないような場所であっても、全く関係なく。
 この世界の……いや、ネギま世界以外のどんな世界であっても、この影の転移能力は羨ましがられるよな。
 転移技術という点では、マクロス世界にもフォールド技術があるが……あれは、あくまでもマクロス級のような宇宙艦や、VFのような機動兵器で使うものであって、俺のように個人で好きな時に好きな場所に転移出来るというものではない。
 ましてや惑星の側でフォールドすると、重力やら何やらの影響で全く関係ない場所に転移したりするし。

「だろう? ここは北海道でも指折りの名所……であると同時に、かなり険しい山を登らないと辿り着けないような場所だから、穴場として知られているらしい」

 取りあえず、花見ということでバーベキューやら何やらをやろうと思っても……その道具とかをここまで持ってくるのは、まず不可能だろう。
 あ、いや。北海道だし、バーベキューじゃなくてジンギスカンなのか?
 しまったな。折角北海道にやって来たんだから、ジンギスカンの用意をしてくればよかった。
 ……今からでも、用意するか?
 それこそ影の転移魔法ですぐに街中に移動出来るから、ジンギスカンセットとか、そういうのを買ってくるのは難しい話ではない。
 そう考えたが、目の前に広がる桜、桜、桜。
 一面の桜の光景に目を奪われている美鶴を見ると、何となくそんな気分にはならなくなる。
 まぁ、別に北海道に来たからといって、絶対にジンギスカンを食べないといけないって訳でもないし、何ならここでの花見が終わった後で街中でジンギスカンを食べてもいいんだろうし。

「うむ。……これは、凄い。正直、予想外の景色だ……」

 俺の言葉にそう返しながら、美鶴はただひらすた目の前に広がっている光景に視線を向ける。
 最近の美鶴はシャドウワーカーの方でも色々と忙しいらしいし、こうして気分転換をするのも必要だろう。
 大学に通いながらシャドウワーカーを運営しているのだから、美鶴の急がしさは普通の大学生とは思えない程だ。
 ……まぁ、それでも時々はホワイトスターまでやって来て、俺と一緒の夜をすごしたり、魔法球の中で休日を取ったりといった事をしてるのだが。
 それでも、どうしても他の恋人達に比べると俺と一緒の時間が少ない訳で……その辺りの理由から、今日と明日は俺が美鶴とデートする事になったのだが。

「ほら、美鶴。まだちょっと寒いだろ」

 北海道の山奥となれば、5月になっても東京のように暖かくはない。
 それどころか、寒いとすら言ってもいい。
 混沌精霊の俺にとっては全く問題のない気温だったが、人間の美鶴にとってはそうもいかない。
 そんな訳で、空間倉庫の中から取りだした暖かい紅茶――缶紅茶だが――を美鶴に渡す。

「ああ、ありがとう。……暖かい、な」

 缶紅茶を握りながら、その暖かさを堪能し……それでも、目の前一面に広がる桜の花を見るのを止めない。
 俺もまた、そんな美鶴の隣で、それ以上は特に何も言わずに満開の桜を楽しむ。
 にしても……桜ってのは基本的に人間は植樹して増やしていくって何かで聞いた事があったけど、もしかしてこれも誰かが植えたのか?
 けど、こんな山奥に?
 となると、野生種?
 いや、桜に野生種とかがあるのかどうかは分からないし、あっても未だに存在するのかどうかも俺には分からないけど。
 ともあれ、1つだけ言える事は……目の前に広がっている大量の桜は、目を奪われる程に見事な美しさを持っているという事だ。
 ホワイトスターやクレイドルにも、出来れば植えたいと。そう思ってしまうくらいには。
 ああ、でもクレイドルは今は色々と忙しいから難しいだろうけど、ホワイトスターの方なら、特に問題はないか?
 もっとも、もう5月である以上、次に桜の花を見る事が出来るのは来年になるのだが。
 桜にも枝垂れ桜や八重桜といったように、様々な種類があるから植える場所だったり、種類だったりがあったりする。
 その辺りの事情を考えると、移植する際には色々と考える必要もあるんだろうな。

「綺麗、だな」
「ああ」

 美鶴の言葉に、短くそう返す。
 美鶴にしてみれば、ここ最近はずっと忙しい時間が続いており、こうしてゆっくりとする時間はとれなかったのだろう。
 いやまぁ、魔法球でゆっくりしているので、全くそういう疲れがなかったとは言わないが。
 それでも、たまにはこういう時間を作るのも、間違いなく良かった筈だ。
 視界いっぱいに広がっている桜の花に魅了されている美鶴の様子を眺めながら、俺はそんな風に確信する。
 とはいえ、幾ら桜の花が満開になっているとはいえ、このままずっと桜を見ているだけというのもどうかと思うので、空間倉庫の中から弁当を取り出す。
 超包子で四葉に作って貰った、特製中華弁当だ。
 ……基本的に四葉は麻帆良学園を卒業してシャドウミラーに就職した後も、様々な料理店に修行に行ったりしては、その店の料理を習得するといった事をしている。
 今の四葉は、それこそ中華料理以外にも様々な料理を作る事が出来るようになっているのだが、それでも四葉にとって一番得意な料理は中華料理であるのは間違いないのだ。
 そんな訳で、この中華弁当は四葉にとっては最も得意で、最も自信のある弁当という事になる。
 それも、普通の弁当とは違って出来たてをすぐに空間倉庫に入れて保存しておいたので、揚げ物はサクサク、炒めたり蒸したりしたものは、まだ温かいという、弁当と呼んでいいのかどうか……といった弁当なのだが。
 普通なら、弁当にいれる料理は、ある程度冷ましてから弁当箱に詰める。
 もしくは、弁当箱に詰めてから蓋をしないで、ある程度冷えてから蓋をする。
 そうする事により、食中毒とかそういうのを防止する訳だが……空間倉庫の中に入れておけば時間が止まっている以上、食中毒とかそういうのを心配する必要はない。
 まぁ、例えば食材の中に毒が入ってたりすれば、そんな真似をしても意味はないだろうけど、四葉に限ってそんな真似をするとは思えないし。

「美鶴、ほら。いつまでも桜を見ていたいのは分かるけど、折角だから弁当を食いながら見ないか?」
「ん? ああ。うむ」

 俺が渡した紅茶を少しずつ飲んでいた美鶴だったが、蓋を開けた瞬間に周囲に漂う、中華料理特有の暴力的なまでに食欲を刺激する香り。
 その香りによって美鶴も空腹になったのか、俺の言葉に素直に頷いて渡した弁当を手に取る。
 一応ということで、地面にビニールシートを敷く。
 今までは立って桜を見ていたが、弁当を食うとなると、やはり立ったままという訳にはいかないし。
 そうして俺と美鶴はビニールシートに座り、2人で弁当を食べながら桜を見る。
 まさに、これぞ花見というのに相応しい行為だ。
 とはいえ、弁当の中に入っている各種料理は桜に意識を集中したい俺や美鶴の意識をどうしてもそちらに引きつける。
 焼きたてのカリッとした食感がある焼き餃子や、黒酢を使った酢豚、蒸し上がったばかりの点心。
 それ以外にも様々な料理が舌を楽しませ、どうしてもそちらに意識が集中してしまうのだ。

「これは……美味い、な」
「だろう? 四葉っていう、シャドウミラーの中でも腕利きの料理人が作った特製の弁当だからな」

 もっとも、腕利きの料理人云々と言ってはいるが、実際にはシャドウミラーの中には専門の料理人は四葉だけしかいないのだが。
 勿論、他にも料理を作れる者は大勢いる。
 俺の恋人の中でも、マリューや千鶴、ミナトといった具合に。……何気にミナト、料理の腕は確かなんだよな。

「喜んで貰えたようで何よりだ」
「言っておくが、お世辞でも何でもないぞ? うちで雇っている料理人にも、これだけの腕を持つ者は……いないとは言わないが、かなり少ない筈だ」

 さすがペルソナ世界でも有数の桐条グループを率いる桐条家。料理人を雇っているのはともかく、複数人雇ってるのか。
 しかも、美鶴の話を聞く限りでは、四葉並の料理の腕を持つ者が何人かいるという事になる。
 これは、素直に凄い。
 ……ホワイトスターに戻ったら、四葉に教えてみるか?
 そうすれば、恐らく四葉は桐条グループに料理を習いに来そうな気がするが。
 ともあれ、俺と美鶴は2人だけでゆっくりと話しつつ、桜を見ながら弁当を食べる。
 空には雲一つない……これぞ五月晴れと呼ぶべき天気が広がっている。
 そんな中でこうして美鶴と花見をしつつデートをするというのは、非常に楽しい出来事なのは間違いない。

「アクセル」
「ん? どうした?」
「……いや、ちょっと呼んだだけだ。こうしてアクセルと2人だけでゆっくりするのも、随分と久しぶりだからな」
「あー……それはな」

 美鶴はシャドウワーカーと大学、それと桐条グループの方でも仕事をしており、俺はUC世界の方にかかりきりになっている。
 夜はホワイトスターに戻っているし、美鶴が泊まりに来ることも珍しくはないのだが……こうして2人きりというのは、確かに久しぶりなような気がするな。
 そんな風に思いつつ、俺は美鶴と一緒に花見デートを楽しみ……その夜は東京で予約していたホテルに美鶴と共に泊まるのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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