転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2193話
バクゥの改修の件は、俺が予想した以上に技術班に歓迎され、それこそその日のうちにバクゥの改修は完了した。
まぁ、その日のうちにと言っても、魔法球の中では外の1時間が48時間になる。
そしてミノフスキー物理学を下地にした核融合炉は既に作ってある以上、やるべきなのはジンやシグー、ストライクダガーの時と同じようにそれに合わせて機体を調整するだけだ。
実際にはその機体の調整こそが色々と大変なのだが、その辺りは技術班の面目躍如といったところか。
「……で? 何でそんなに疲れてるんだ?」
俺の前にいるセシルは、疲労困憊といった様子を見せている。
何となく……本当に何となくだが、その理由は理解出来るのだが、取りあえずそんな風に聞いてみる。
「色々と暴走しそうな人達を鎮圧するのが大変だったんですよ」
あー……押さえるとかじゃなくて、鎮圧と言い切ったか。
いやまぁ、実際に技術班の連中の性格を考えれば、鎮圧という言葉が似合うのも間違いはないのだが。
「ちなみに、どういう暴走……改造をしようとしていた?」
「……聞きたいですか?」
「まぁ、一応」
若干怖い物見たさ――聞きたさ――というのもあったが、セシルにそんな風に尋ねてみる。
するとセシルは、それこそ地獄の底から聞こえてくるような声を発しながら、口を開く。
「エナジーウィング、尻尾の追加、テスラ・ドライブの搭載、ホバー機能の追加、重力波砲の搭載……それ以外もまだ色々とありますけど、聞きますか?」
「いや、その辺でいい」
どうやら、俺が予想していた以上に技術班は暴走していたらしい。
まさか、エナジーウィングやテスラ・ドライブまで使おうとするとはな。
そのどちらもが、シャドウミラーの中ではかなり重要な機密だ。
特にテスラ・ドライブなんかは、UC世界においては完全にオーバーテクノロジー的な存在であると言っても間違いではない。
Eフィールドとかの副産物もあるしな。
「取りあえず、よく止めてくれた」
「はい。茶々丸さんやエキドナさんのおかげです」
「だろうな」
セシルは技術班の中でも相応の力を持っているが、それでも1人で技術班全員をどうこう出来るだけの力がある訳ではない。
であれば、当然技術班の暴走を止める為には茶々丸やエキドナといった者の協力も必要となる。
「取りあえずバクゥの件に関しては、ラル達に知らせておく。……ザウートの方は?」
「そちらは、特には。皆、バクゥの方に興味を抱いていたみたいですので」
ザウートも、哀れな。
後方支援射撃をする機体として考えれば、そんなに悪くないと思うんだけどな。
軍艦の甲板に展開して、臨時の砲撃を任せるといった事も出来るし。
だが、やっぱりMS戦闘と言われて真っ先に思いつくのは、ザクとジンとかストライクダガーとかリーオーのように、敵と正面切って戦う……歩兵のスケールアップ版とでも呼ぶべき戦闘だ。
だからこそ、ザウートというのは人気がないのだろう。
臆病なMSパイロットとかなら、敵の攻撃が届かない遠距離からの攻撃という事で、寧ろ喜んでザウートのパイロットになりそうな気もするんだが。
ともあれ、疲れているセシルは魔法球で少し休むと言い、部屋を出ていく。
魔法球で休むと言っても、基本的に今の魔法球は技術班の面々が使っているのと、MSを含めた各世界の機動兵器の生産ラインがある奴だけなので、セシルが休もうとしても、結局技術班の面々と遭遇する事になると思うんだが。
やっぱり、リゾート用の魔法球をもう1つ購入した方がいいような気がしてきた。
ただ、問題は魔法球をどんなリゾート地にするかだな。
温泉、山、海、スキーやスノーボードのようなウィンタースポーツが出来る雪山、ピクニックが出来る草原……それこそリゾート施設と言われても皆が色々と思う場所は違う以上、これだ! という風には出来ない。
ああ、でも俺が使ってるのよりも高価な魔法球だと、その辺りの切り替えとかもきちんと出来るらしいんだよな。
何か、以前エヴァがそんな事を言っていたような気がする。
ネギま世界でその辺りの魔法球を買うべきか。
そんな風に思いながら、俺はラルに通信を送る。
『アクセルか、どうした? バクゥとザウートの件で何か進展があったのか?』
「ああ、進展って言うか……正確には改修が終わったという報告だな」
『……何?』
信じられないといった驚きの様子を、ラルが浮かべる。
まぁ、昨日の今日でいきなりMSの改修が終わったと言われて、それを信じろってのが無理だよな。
とはいえ、改修が終わったのは事実である以上、それを出せば嫌でも信じる事になるだろう。
「ザウートの方は技術班の面々の気が乗らなかったらしく、動力炉もバッテリーのままだし、それ以外にも特に改修はされていない。だが、バクゥの方はUC世界の核融合を搭載して、それに合わせた機体の調整も終わっている。、それこそ、使おうと思えばすぐにでも使えるくらいにはな」
『アクセル……お主、どのような魔法を使った? 昨日の今日で、もう改修済みの機体を用意出来るとは』
「魔法? いや、この場合はどちらかと言えば手品だな」
種も仕掛けもある以上、バクゥの一件は手品と呼ぶのが相応しいだろう。
だが、ラルは俺の言葉に誤魔化されたと感じたのか、不満そうな表情のままだ。
うーん……魔法球の事を説明すれば、その辺は気にしなくなるんだろうけど、どうなんだろうな。
不老になる受信機は渡しているので、魔法球の事を教えても問題ないような気がするんだが。
とはいえ、魔法球の事を知れば当然のように魔法球に行ってみたいという者も増えるだろうし、一度魔法球を使えば、その便利さは簡単に忘れられるようなものではない。
不老になる時の指輪の受信機と、外の1時間が中では48時間の魔法球。
この2つの組み合わせは、まさにこれ以上ないってくらいにベストパートナーだ。
……こういうのをマリアージュって言うんだったか?
以前何かでそんな感じの事を聞いたような、聞いてないような。……まぁ、いいか。
「とにかく、そっちの希望通りバクゥの改修作業は終わった。後は、ルナ・ジオン軍でバクゥとザウートのパイロットを選ぶだけだ。……そっちの方はどうなってるんだ? もうMSパイロットの選別は終わったのか?」
『まだだ。昨日の今日だぞ?』
俺の言葉にラルがそう言ってくるが、普通に考えて翌日には全てのパイロットが決まっているという事はないのだから、当然か。
「なら、早めに決めた方がいい。こっちは、それこそいつでも大丈夫ってくらいなんだし」
そう告げると、ラルは不承不承ながらも俺の言葉に頷いて通信を切る。
さて、これから一体どういう風に向こうが動くのか。
ルナ・ジオンの動きを考えると、ちょっと楽しみなような、怖いような……色々な意味で微妙な感じがしないでもない。
そんな風に考えつつ、俺は部屋を出て……
「あら、珍しい」
その瞬間、そんな言葉を掛けられる。
「いや、珍しいというのは、それこそ俺がここで言うべき言葉じゃないか?」
丁度部屋の前を通りかかったのは、エリナとミナトという俺の恋人の2人。
どちらもナデシコ世界の出身ではあるが、この2人だけが一緒にいる光景というのは、やはりちょっと珍しいと思う。
「どうしたんだ? 俺を誘いに来てくれたとかなら、嬉しいけど」
「じゃあ、嬉しく思って貰わないといけないわね。……交流区画にちょっと美味しいパスタのお店が出来たから、エリナと一緒に食べに行こうとしてたのよ。で、今日はアクセルがこっちにいることを思い出して、誘いに来たの」
「その割には、俺を見た瞬間に珍しいとか口にしてなかったか?」
ミナトの言葉にそう告げると、言われたミナトは若干のジト目になってこっちに視線を向けてくる。
「アクセルが女を連れてないで1人なのが、珍しいって言ったのよ。いつもなら、必ず誰か女を連れてるじゃない」
「……それはちょっと興味深いわね」
ミナトの言葉にエリナがそう告げるが、そんなにいつも女を連れているか? 俺としては、そんな自覚はあまりないんだけどな。
「その辺は後で話せばいいとして、アクセルも一緒にパスタを食べに行くでしょ?」
パスタか。俺も結構好きな料理ではあるんだけど、正直なところ店で出てくるパスタって量が少ないんだよな。
それこそ、俺が大食いであるというのを抜きにしても、店で出てくるパスタというのは、1皿……つまり1人前が0.5人前、もしくはそれ以下の量しかないといった印象が強い。
まぁ、その分美味いパスタを多く食べられると考えればいいんだろうけど。
パスタという料理そのものは結構好きな方だ。
定番のミートソースやカルボナーラ、ペペロンチーノ、和風のタラコパスタとか明太子パスタも美味い。
ただ、一般家庭でタラコパスタや明太子パスタを作る時は、タラコとか明太子をマヨネーズに混ぜてパスタに和えるというのと、湯煎して溶かしたバターやオリーブオイルに混ぜてパスタと和えるという2種類の方法がある。
うちで料理を担当する、マリュー、千鶴、そしてミナトの3人が作る和風パスタは、後者だ。
まぁ、俺の家に俗に言うマヨラーってのがいれば、話は別だったのだろうが……そういうのはいないので、それで問題は起きていない。
個人的には、オリーブオイルで作るよりも湯煎して溶かしたバターの方が好みなんだが。
「あ、なんかタラコパスタが食べたくなった。……ちなみにその店、何分以内に何人前か食べたら無料とか、賞金とか、そういうチャレンジメニューはやってないのか?」
「やってる訳ないでしょ、全く。……そういうお店じゃないのよ」
エリナの呆れた視線が向けられる。
……まぁ、ホワイトスターに来る連中の中には、俺以外にも、その外見でどこにそんなに入るんだといった風な奴もいる。
そういう客が来るという事を考えれば、チャレンジメニューの類はやらない方がいいのか。
やればやったで、話題にはなるんだろうけど……そういう話題で来る客を好まない店とかもあるしな。
ともあれ、俺はエリナとミナトの2人と共に、パスタ屋に向かう。
影のゲートを使えば、それこそ一瞬でその店に到着するんだろうが、どうせならデート気分を味わいたいと薄らと頬を赤くしたエリナに言われれば、それを引き受けない訳にもいかない。
普段がクールビューティーといってもいいエリナだけに、頬を染めて照れている姿は破壊力が高いんだよな。
「あら、アクセル。ほら、向こうで面白い事をやってるわよ?」
交流区画を歩いていると、不意にミナトがそんな言葉を口にする。
ミナトの視線を追うと……そこでは、コバッタの頭の上に乗せたリンゴを、エルフが射った矢が次々と貫いていた。
正確な射撃技術ではあるが、リンゴを粗末にするのは……まぁ、多分、スタッフが美味しくいただきましたとか、そんな風になるんだろうけど。
もしくは、牧場に持っていって餌にするのか。
ともあれ、おまえはどこのロビン・フッドだと言いたげな行動をしたエルフは、全てのリンゴを矢で貫くと一礼する。
見ていた客達の反応は、大きく2つに分かれた。
片方は凄いと拍手をしており、もう片方は特に驚いている様子はない。
前者は恐らく最近ホワイトスターに来る事を許された者達で、後者はホワイトスターに来るようになってから長い者達……といったところか。
正直なところ、矢でリンゴを射貫くといった真似は、ホワイトスターにいればそこまで珍しいものではない。
それこそ、ネギま世界からやって来た者であれば似たような事を出来る者は多い。
にも関わらず、こうした態度を取っているのは……ネギま世界以外の世界からやって来た者だからと証明しているかのようだった。
「そこまで面白いか? ホワイトスターだと、それなりに見る光景だと思うけど?」
「アクセルはちょっと見る目が足りないわね。ほら、あそこを見なさいよ」
ミナトの言葉に、その指の向けられている方を見る。
そうして、気がついた。弓を使っているのが、ただのエルフではなく精霊の卵の連中であると。
まぁ、うん。ミナトが珍しいと言ってる理由は分かったが、何だって精霊の卵の連中がこんな真似をしてるんだろうな。
別に、訓練をしていない自由時間であれば、エルフ達が何をしていても……それこそ犯罪行為の類でなければ、咎めるつもりはない。
「多分、気分転換とかなんじゃない? ほら、精霊の卵の訓練って厳しいらしいし」
エリナのその言葉に、そうか? と首を傾げる。
いや、実際に訓練が厳しいのは分かっているが、純粋に訓練の厳しさという事であれば、それこそ実働班の方が上なのも事実なのだ。
そう考えれば、そこまで言うようなものじゃないと思うんだが。
そんな風に考えつつ、エルフ達にはそれ以上構わずに、俺達は評判のパスタ屋に向かうのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1435
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