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オズのエリカ

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第三幕その十

「それでオズの国にも伝わったのよ」
「カツカレー、そうしてカツカレーみたいなカレーの食べ方も」
「伝わったのよ」
「意外なものが日本からはじまったのね」
「そしてオズの国に伝わったわね」
「面白いわね、そうしたことって」
 しみじみとして言ったエリカでした。
「本当にね」
「そうよね、あとこのカレーに実は」
「林檎入れてるでしょ」
「あっ、わかったの」
「わかるわ、摺って入れたでしょ」
「出す時にそれを入れる様考えたわ」
 そうしてテーブルかけから出したというのです。
「そうしたわ」
「やっぱりそうね」
「そこもわかったのね」
「猫の舌とお鼻を忘れないことよ」
 会心の笑顔で言うエリカでした。
「これ位すぐにわかるわ」
「すぐになの」
「そう、簡単にわかるわ」
 こうまで言うのでした。
「これ位はね」
「そうなのね、私は林檎好きだしね」
「貴女の国の名産だからね」
「だから好きでね」
 それでというのです。
「出したけれど好評で何よりよ」
「ええ、美味しいわよ」
「林檎h色々なお料理に使えるのよね」
「隠し味にもよね」
「そう、使えるから」
 だからだというのです。
「とてもいいのよ」
「しかも栄養もあるし」
「林檎を一個食べたら元気が出るでしょ」
 こうまで言うアンでした。
「そうでしょ」
「はい、アメリカでもよく食べますけれど」
 アメリカ人のジョージが言ってきました。
「食べると確かにです」
「元気が出るわね」
「そうなります」
「そう、リンゴは本当にね」
 笑顔のまま言うエリカでした。
「素敵なフルーツよ」
「実は私林檎好きなの」
 エリカはカレールーを舐めつつ言いました、その横では臆病ライオンと腹ペコタイガーが物凄い勢いで食べておかわりを続けています。
「あの味と香りがね」
「香りも好きなの」
「ええ、そうよ」
「どれも好きなのね」
「多分あんたと同じね」
「それは何よりね。最近我が国は梨も作ってるし」
 この果物もというのです。
「洋梨もね」
「丸い梨だけじゃなくて」
「そう、それに柿も作っていて」
 この果物もというのです。 
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