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オズのエリカ

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第三幕その一

               第三幕  妖精達の国
 エリカを代表としていて実質的にアンがそうである旅の一行は妖精の国の前に来ました、見ればその城壁はです。
 火や水、木の葉、土、風、金属、氷等実に様々な自然の要素で出来ています。ジョージ達五人はその城壁を見て言いました。
「これはまた変わった城壁だね」
「僕こんな城壁見たのはじめてだよ」
「僕もだよ」
「これもオズの国ならではね」
「オズの国だからこうした城壁になるのね」
「そうよ。妖精達がそれぞれの元素を合わせてね」
 そうしてというのです、アンが五人に説明します。
「造った城壁でどんな金属よりも頑丈で崩れないのよ」
「石や鉄の壁よりもですか」
「ずっと強いんですか」
「そして崩れることもない」
「そんな凄い壁なんですね」
「この城壁はそうなんですね」
「そうよ。妖精達の元素は壊れないから」
 だからだというのです。
「決してね」
「崩れなくてですか」
「凄く丈夫で」
「それで国を守っているんですね」
「妖精の国を」
「そうしているんですね」
「そうよ、それじゃあ今からね」
 アンは五人だけでなくエリカ達にも言いました。
「中に入りましょう」
「言われるまでもなくよ」
 まさにと答えたエリカでした。
「それじゃあね」
「今からね」
「中に入りましょう」
 エリカが言ってでした、そしてです。
 一行はエリカを先頭にしてでした、そのうえで。 
 先に先に行くエリカについていく形で妖精の国の正門に来ました、すると門番である赤い肌に燃え盛る髪の毛に赤い軍服と炎の槍を手にしている兵士達がエリカ達に気付いてそのうえで声をかけてきました。
「あれっ、まさか」
「オズの国のエリカか?」
「それにアン王女も」
「臆病ライオンに腹ペコタイガーもいるし」
「それにその子達は」
 兵士達は五人も見て言いました。
「今話題のオズの国の名誉市民の」
「その子達だな」
「その子達まで来ているのか」
「我が国への使節団かな」
「そんな話は聞いていないけれどな」
「残念だけれど違うの」
 アンが兵士達に説明しました。
「私達はグリンダさんのお城に行く途中でね」
「立ち寄られた」
「そうなのですか」
「ええ、そうよ」
 その通りだというのです。
「それでここに来たの」
「そうでしたか」
「それで、なのですか」
「一体何かと思いましたが」
「それで来られたのですね」
「そうなの、考えてみたら私達この国に来るのははじめてよね」
 アンは兵士達に尋ねました。
「そうよね」
「はい、他の方は来られたことがありますが」
「それでもです」
「アン王女も他の方もはじめてですね」
「特にその五人の子達は」
「だからね、よかったらね」
 それならと言うアンでした。
「この国の中に入れて観光をさせてくれるかしら」
「はい、喜んで」
「是非そうして下さい」
「どうか国の中に入ってです」
「そうして国の中を見て下さい」
 門番の兵士達はアンの申し出に笑顔で応えてくれて門を開けて一行をその中に入れてくれました、するとです。 
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