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オズのエリカ

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第二幕その一

                第二幕  エリカの好物
 アンがまとめ役となることが決まったエリカをカドリングの国まで送る一団は朝早く日の出と一緒に起きてです。
 お風呂に入ってからすぐに朝御飯を食べました、アンは朝御飯のパンとソーセージやハム、ヨーグルトにフルーツの盛り合わせを食べましたが。
 その中で、です。アンはフルーツの中の林檎を食べて言いました。
「この林檎美味しいわね」
「そうでしょ、エメラルドの都の林檎よ」
 一緒に食べているオズマがにこりと笑って応えました。
「その林檎はね」
「だから皮が緑色なのね」
 見れば奇麗な、宝石みたいなエメラルドグリーンです。
「それで味もなのね」
「凄く美味しいでしょ」
「とてもね。我が国は林檎が名産だけれど」
 それでもというのです。
「その林檎に負けない位美味しいわ」
「そう言ってくれて林檎農家の人達も喜んでくれるわ」
「そうよね」
「スクランブルエッグも美味しいですね」
 ジョージはそちらを食べています、その横には厚くスライスしてカリカリに焼いたベーコンがあります。
「こちらも」
「そうよね、今日も絶品よ」
 ドロシーがジョージのその言葉に応えました。
「シェフの人達のお料理はね」
「そうですよね」
「何ていいますか」
 神宝もスクランブルエッグを食べつつ言います。
「朝から素敵な気分になれますね」
「うん、とても美味しいものを沢山食べられて」
 カルロスはサラダから他のものを食べています、見れば彼が食べている量は今食堂にいる人の中で一番多いです。
「今日一日楽しく過ごせそうですね」
「まずは朝にしっかり食べること」
 ナターシャはパンに苺のジャムをたっぷり付けています。
「それからですしね」
「だから美味しいものを沢山食べて」
 恵梨香はオレンジを食べています、その皮はグリーンで中身はライトグリーンのエメラルドの都産です。
「出発ですね」
「うん、そうしようね」
「皆でね」
 臆病ライオンと腹ペコタイガーも一緒です、どちらも山みたいに積まれているソーセージやハムを食べています。
「エメラルドの都を出発して」
「カドリングの国に行こうね」
「本当に私一人でいいのに」
 エリカはキャットフードを食べつつ言います。
「皆ご大層ね」
「確かにオズの国では誰も死なないわよ」
 ドロシーはそのエリカにどうかというお顔で応えました。
「そのことはね。けれどね」
「それでもなの」
「用心もあるしそれにグリンダはカドリングの国家元首よ」
 このことについても言うドロシーでした。
「だからそれなりの使節団でないと駄目だし」
「会いに行くには」
「だからアン王女達も一緒なのよ」
「そうなのね」
「そうよ。そこで気ままに言うのはね」
「駄目なのね」
「何でそう気ままなのかしら」
 エリカにこう言ってです、すぐに気付いた様に言ったドロシーでした。
「それも猫だからかしら」
「だったら悪いことじゃないわね」
「本当にエリカは猫の個性が出ている猫ね」
「僕エリカ以上に猫らしい猫知らないよ」
 トトはそのエリカの傍で朝御飯を食べていますがここで言いました、トトはドッグフードを食べています。勿論皆の傍には飲みもののミルクもあります。
「気ままなところもね」
「猫は自分が一番って言うけれど」
 ジョージは今はベーコンを食べています、そうしながらの言葉です。 
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