DQ5~友と絆と男と女 (リュカ伝その1)
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67.自分の考えの甘さに驚く事がある。時既に遅し!
<ジャハンナ>
ビアンカSIDE
私達は魔界唯一の町『ジャハンナ』に来ている。
リュカが言った通り、魔界のモンスターはどれも強敵だ。
しかし、この町が在ったおかげで一息つく事が出来る。
この町はマーサお義母様が造られたそうだ。
町の住人は、皆元はモンスターだったらしく、今はマーサお義母様の心に触れて改心しているらしい。
さすが親子…リュカと似ている。
そのリュカは今、町の高台に登りマーサお義母様が居るであろう『エビルマウンテン』を睨んでいる。
さすがのリュカもかなり緊張している様子だ。
幼い頃より救出を夢見た母親がそこに居る…きっと心の中でお義父様と話をしているのだろう…
私は邪魔をしない様に双子と共に町を散策する事にした。
ビアンカSIDE END
<ジャハンナ>
やべー…『やっぱ行きたくない』って言えずにここまで来ちゃった…
魔王が居るんだよね…あそこに!?
それってラスボスだよね!?
今までは『俺主人公だし死なない!』って思っていたから安心してたけど…
ラスボス戦で主人公が死ぬ事ってありえるよね!?
だって俺、伝説の勇者じゃないし…
勇者の父親ってのが微妙だよね!
産まれた時からのフラグ!?
最後は勇者がトドメを刺したけど、主人公が尊い犠牲になって他のみんなの命を救った的なエンディング!?
感動的だよねぇ~…
ありえるよね!?
ヤバイよね!
あ゛ー!こんな事ならドラクエ5やっておくんだった…
最後どうなるの!?
誰かおせーてー!!!!!!!!
ダメだ…考えれば考える程怖くなる!
こう言う時は何も考えず女を抱くべきだ!
快楽に身を委ねれば恐怖も和らぐ!
だから俺はビアンカを探す…
………居た!
けど…双子と戯れている…
さすがに子供の前で『怖いから一発ヤリたいんだけど!』ってのはマズイ…
父親として恰好付けてたいからね!
仕方ない…嫁は諦めよう。
よし、スノウだ!
スノウなら喜んで股開く!
俺はスノウを探す…
…………………………居た!
ピピン、ドリス、ザイルと共に持ってきたチェスで遊んでいる。
俺は近づき徐に、
「スノウ、ヤらせろ!」
と…
直後、鳩尾にドリスの蹴りが突き刺さる!
声が出ない程痛い!
「いきなり何なんだお前は!!」
「ちょ、ドリスちゃん!酷い事しないの。さすがのリュー君も、この状況で、みんなが居て、奥さんも居て、そう言う事言わないってば!ねぇ、リュー君」
俺は蹲りひたすら頷く。
額から脂汗をかきながら…
「じゃぁ、何だったんだ…さっきの一言は!」
何だと言われても…
「きっとチェスよ。私達が楽しそうにしてたから…ね!リュー君」
俺は涙目で頷く。
声が出ません!
くそぅ…今スノウはダメだ…
どうする…
見渡すとビアンカが双子と別れ、何処かに行ってしまった様だ。
チャンス到来!
ビアンカを探そう。
俺は探す…酒を置いてない酒場(酒場じゃ無いじゃん)や風車小屋…
そして宿屋を…
ビアンカは居ない…
代わりにピエールが居た!
何やら思い詰めた様子のピエールが!
………うん。ピエールでいこう!
俺はピエールの手を取り、目を直視しながら口説く。
ピエールは顔を真っ赤にしながらも俺の目を見続けている。
これはいける!
元々ピエールは俺に惚れてるんだ…
この娘の性格からして、きっと処女だ!
いやっほ~う!
そう思った次の瞬間…ピエールの視線が俺の後方へ移る…慌てて手を離す…そして部屋から出て行く…
俺はゆっくりと後ろを振り向く…
「ごめんね。邪魔しちゃって♥」
僕の奥さんが優しい笑顔で立ってました。
テヘ☆やっちゃった。
・
・
・
子供には見せられない…いや、誰にも見せられない程の卑屈ぶりで平謝りをし、辛うじて許しを得ました。
そして泣き付く俺。
魔界が怖いと泣き付く俺。
そんな俺を優しく抱き締めてくれるビアンカ。
いつの間にか眠ってました。ガキみたいに…
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