魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築
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10部 地球
2章 サウスタウン
ギースタワー
俺はみんなと別れてこの街の象徴であり、
墓標でもあるギースタワーに向かってる途中背後から俺を呼ぶ声が聞こえた。
何しに来たのやら、俺は声の主の方に振り向いた。
「どうしたのなのは?」
「心配で来ちゃった」
「こっちの世界はなのはには似合わないよ」
「綾ちゃんもだよ」
「なのはは、正式な公務員でしょ。
私は違う必要なら彼らの手伝いもするしね
彼らも他では知らない情報を私にくれるから
とは言っても、犯罪っぽいのは頼まれたことは無いんだけどね」
「綾ちゃん。ビリーさんと仲良かったの?」
「仲は多分悪いんじゃない。
私テリー達と友達だしね
でも、道が交わるのなら仕方ないしね
だからビリーとは敵でもあるけれど、味方でもあるんだよ」
「私はそういうのよくわからないかな
ビリーさんに何を聞くの?」
「コピーの事
無限書庫でも詳しいことがわからないんだよね
確かに古代ベルガの王侯貴族がやったみたいなことや
スカリエッティもそんな事をしたと聞いたけれど、完成度は?
だいぶ昔にも、次元世界とこっちの世界の連中が組んで
抹殺未遂があったぐらいだ
草薙流っていうのはの日本の古武術らしい
なら知ってそうな人に聞くのが一番じゃない」
「綾ちゃんが危険なことはあまりして欲しくないかな」
「私もあまりしたくないけれど、私に直接来る分はいいんだ
良い暇つぶしになるから、でも周囲を巻き込んだら邪魔で仕方ない
例えば、トーナメントに出てくるとか
姪っ子に後催眠みたいなことをするとか、さすがに潰したくなってきたんだけど、
情報が入ってこないんだよね」
「でも・・・」
俺はなのはの頭をなでながら、穏やかな顔でなのはを見る。
「大丈夫、昔みたいにいなくなったりはしないから、なのははどうする?」
「着いてくよ」
「ここで返す方が危ないか、なのはは、護身程度は出来るかもしれないけれど、
魔法を取ったら可愛い普通の女の子だしね」
「なに綾ちゃん。普段は可愛くないのかな?」
「普段も可愛いけれど、魔法を使ってるときは格好いいと思う
私は好きだよ」
「ありがとう
ヴィヴィオも来たがってはいたんだけどね」
「ヴィヴィオだったらパオパオカフェに行けって言ってたよ
ヴィヴィオの格闘能力なら何かあっても抜けれると思う
まぁこっちに来るより、パオパオカフェの方が楽しめれると思うしね」
なのはと会話を楽しみながら歩いていたら思いのほか早くギースタワーに着いた。
以前とは違って正面からの招待できちんとした応接間にエスコートされた。
まぁ周囲は殺気立ってるというか、気が張ってる感じだけどね
なのはも少し緊張している様子だけど、腕を組んで安心させて部屋に入った。
少ししてから黒いスーツにバンダナ姿のビリーが現れた。
「なんで女連れなんだよ!」
「付いてきちゃってね、それにギースがいた時より物騒になってる感じがしてね」
「この街は良くも悪くもギース様の街ってことだ!
てめぇが聴きたい話は、話すのもめんどいんでな
これにまとめておいた。
読んでおけ!」
ビリーはテーブルに一冊のファイルを置いたので俺は取ろうとすると、
目の前に棒を突き出された。
俺は何事もなくビリーを見る。
「ただで渡すわけねえだろう」
俺は革ジャンの裏ポケットに入れておいたUSBメモリを出す。
「これで良い」
「あぁ、てめえの事だから嘘はないと思うが、信じていいんだな」
「それを決めるのは私じゃないよ」
「商談成立だ!」
「だね、後リリィさんの護衛
もっと腕利きにしないとダメだよ」
「なんでテメエが・・・」
「なのはの前だから言いたくなかったけれど、何者かに消されてたよ
今は無事に家に戻ってるけれど、あの子は、この子と同じように私たちとは違う世界の人で
一緒に暮らしたいんならきちんとしないと」
「てめえに言われなくても」
「だからギースは教会に預けたんだと思うけれど、血は争えないみたいで、テリーに拾われちゃって、
まぁテリーに育てられた割にはまともみたいじゃない」
「ちげえねえ、リリィの事は礼を言っておく」
「友人だからね」
「ふん、変わったやつだ!
こちらの世界で生きている方が楽なくせによ」
「ヤダよ、血と硝煙と欺瞞と暴力と金だらけの世界なんて・・・」
「まぁいい、もしこの世界で働きたくなったら紹介してやるぜ」
「最近の裏社会はリクルートもしてるわけ」
「時と場合にな!」
「なのはもいることだし、お暇するわ」
「会うこともそんなにねえが達者でな!」
「あらあら歩く狂犬、暗黒の帝王の片腕ともいわれた人からそんな優しい言葉が」
「あぁ、一応リリィの件で世話になったしな」
その言葉を聞きおれはなのはを連れギースタワーを出た。
ずっとなのはが聞きたそうな顔で見てるので、俺は口を開いた。
「あのUSBの事」
「う・・・うん聞いても良い」
「ん~、ギースはテリー達が言うように悪人だ!
それは間違いない
でもこの街にとって良かったことか悪かったことか半々なんだよね
ギースが亡くなったのは知ってる?」
「えっと確か、綾ちゃんがKOFに出た年だよね」
「あぁ、あれフェイクらしい
私も行方不明になってたしね
8年前ぐらいに戦って亡くなったみたい
その後、ハワード財団以外のギャング集団も流れ込んできてね
お隣のセカンドサウスの方もちょっかいが来てる感じでね
その資金源の妨害のデータを渡しただけだよ」
「綾ちゃんそんな危ないことになってる街にヴィヴィオ達を連れてきたの?」
「変な話なんだけど、裏社会の抗争では重火器使用な場面もあるけれど、
なぜかここサウスタウン中央ではこれなんだよね」
俺はこぶしを見せる
「裏社会の大きな組織であった世界有数の巨大財団のハワード財団、
ヨーロッパのVIPの用心棒から裏社会にも強かったシュトロハイム家を倒した
サウスタウンの英雄テリーがいるからか、
ギースの死しても影響力が強いからかわからないんだけど、格闘技なんだわ
だから中央都市部だったらヴィヴィオ達は安全
もちろん何か危険なことがあったら連絡が来ると思うし、
まぁフェイトとノーヴェもいるから安心かな」
「これからはそういうことは事前に話してほしいな」
「今回呼び出したのはビリーだしね
こんなに早く来るとは思わなかったけれど」
「綾ちゃんはビリーさんに何をお願いしたの?」
「コピーなんて研究している組織の事
大まかにはわかってるけれど、その後付け」
「わかってるの?」
「恭也義兄さんに頼んで警防隊にもお願いしたから、
でもこういうのはビリーたちの方が強かったりするからね」
「あまり危険なことはしないでね」
「降りかかってくる火の粉を消さないと」
歩いて話し込んでるとも目的地のパオパオカフェに到着
扉を開けると俺は驚いて中を見てしまった。
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