空に星が輝く様に
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506部分:第四十話 それぞれの幸せその五
第四十話 それぞれの幸せその五
「今のお姉にしてもね」
「ううん、そうだったの」
「それでね」
星子は姉にさらに言ってきた。
「奇麗になったんだと思う」
「そういうことなの」
「そうよ。本当に今のお姉凄く奇麗だから」
「有り難う」
ここでだ。星華も遂に笑顔で頷いたのだった。
そのうえでだ。妹にこう言葉を返した。
「それじゃあだけれど」
「それじゃあ?」
「私もっと奇麗になるわね」
明るい笑顔で述べたのだった。
「そうなるわね」
「うん、そうしてね」
「絶対によ。そうなるから」
星華は確かな笑顔だった。
「私も。奇麗になる方がね」
「やっぱりいいわよね」
「自分からブスになりたい人っている?」
「あはは、それはないわね」
星子は姉の今の言葉は笑って否定した。
「絶対にね」
「だからよ。もっと明るくなって」
「奇麗にね」
「なるからね」
「うん、そうしてね」
「じゃあ今は」
テレビに目を戻した。そのうえでだった。
「テレビ観るから」
「そうするのね」
「勉強もするけれどね」
「どう?そっちの方は」
「大学。行けるかな」
微笑になっての言葉だった。
「このままね」
「そう。いけるの」
「八条大学は部内だからエスカレーターでいけるけれど」
「それでいけるのね」
「うん、それ何とかいけそうなの」
そうだというのである。
「本当に何とかだけれどね」
「よかったじゃない」
妹はその姉にまた言った。
「お姉も大学行きたいわよね」
「それはね。やっぱりね」
「だからよ。行きたいんだったらね」
「行けるにこしたことはないわね」
「だからね」
「そうね。じゃあ」
「いいことよ」
また姉に言った。
「頑張ってね。勉強の方もね」
「そうするわね」
姉妹の仲も明るいものに戻った。星華の明るさは完全に戻っていた。
そしてだ。佐山達もだ。相変わらずの明るさで楽しんでいた。
この日はクラスでの休憩時間でだ。二人で話していた。
「今度何処行く?」
「次の土曜?」
「ああ。何処行くんだ?」
「ううんと、そうね」
少し考えてからだ。津島は狭山に答えた。
「最近同じ場所ばかりよね」
「レストランとかな」
「だから違う場所行こう」
こう狭山に言うのだった。
「何処か他の場所にね」
「そうだな。じゃあ何処がいいだろうな」
「遊園地ならどう?」
そこならだというのだ。
「遊園地ね。そこでどう?」
「ああ、遊園地か」
「あそこのお化け屋敷凄いらしいし」
「そうらしいな。病院をモチーフにしてだよな」
「うん。そこにする?」
「ああ、じゃあそこにするか」
二人で話していた。そうしてそのうえで遊園地に決めたのだった。
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