| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

おぢばにおかえり

しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

第四十五話 二学期になってその二十九

「強いわね、今は」
「そうですよね」
「けれどまさか」
 また一年の娘を見て言いました。
「私と阿波野君がよく一緒にいるのも」
「よく見かけますけれど」
「そうだったの」
「はい、あの子と同じ大教会ですよね」
「ええ、そうだけれど」
 ここで気になることがあったので一年の娘にすぐに聞きました。
「どうしてそのこと知ってるの?」
「阿波野君に聞いたんです」
 彼自身にというのです。
「よく先輩と一緒にいるけれどどうしてって聞いたら」
「阿波野君が言ったの」
「入学式にたまたま会って」
「そうだったのよ」
 小さいから一年生とか間違えられて。凄く失礼な子ねと思ったのは今も変わっていません。この部屋でも私が三年生なのに一番小さいですし。
「それですぐにわかったけれど」
「同じ奥華だったんですね」
「そうなの、それで何かとね」
「一緒になるんですか」
「学校にいたら毎日会うし」
 不思議な位です。
「日曜でも会ったりするし」
「凄いお引き寄せですね」
「いいか悪いかわからないけれど」
 この辺り親神様のお引き寄せです、人がそうすぐにわかることでもないです。
「それでもね」
「そうしたご縁で、ですね」
「よく会うのよ」
「そうなんですね」
「そうだけれど」
「別に付き合ってるとかは」
「ないわよ」
 私はすぐにこのことは強く言いました。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

全て感想を見る:感想一覧