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空に星が輝く様に

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448部分:第三十五話  プラネタリウムその一


第三十五話  プラネタリウムその一

              第三十五話  プラネタリウム
 星華はだ。駅前の噴水のところで待ち合わせた。着ている服は勿論私服だ。
 ダークグリーンの上着に赤と黄色の横縞の丸首のシャツ、それと青いジーンズである。そのラフな格好で白い噴水のところにいた。暫くしてだった。
 先輩も着た。見ればだった。
「あら、そっちもなの」
「先輩もなんですね」
 二人でだ。お互いの格好を見て思わず話すのだった。
「青いジーンズね」
「二人共ですね」
 先輩は上は黒の皮のジャケットに赤いシャツである。その格好だった。
 そしてだった。ズボンは同じだったのである。その青いジーンズだ。
「私これ好きなのよ」
「私もです」
 二人で言い合うのだった。
「ジーンズって動きやすいしね」
「そうですよね。しかも」
「何時でも着られるし」
「ですよね」
 星華はにこりと笑ってこう先輩に答えた。
「こうして外出の時でもいけますし」
「家でもね」
「だから楽ですよね」
「本当に何時でも着られるから」
 それでだとだ。二人で話すのであった。
 そんな話をしてからだった。二人は。先輩から言ってきた。
「じゃあ今はね」
「はい」
「電車。乗りましょう」
「今だったら急行に乗れますよね」
「そうね。今の時間ならね」
 先輩はここで自分の左手の腕時計を見た。見れば男ものだ。
 銀色の重厚な造りのその時計を見れだ。星華はまた言った。
「先輩のその時計って」
「どうしたの?」
「うちのお父さんの時計と同じ型ですね」
「あっ、そうだったの」
「はい、そうなんです」
 こう話す星華だった。
「実は」
「私はあれなの」
「あれっていいますと」
「この時計買ってもらったものなの」
 先輩はそこから話すのだった。
「高校の入学祝いの時にね」
「その時にですか」
「お父さんに買ってもらったの。そうしたら」
「その時計だったんですか」
「そうなの。男もののね」
 先輩はここで苦笑いになる。そうだというのである。
「お父さん女ものの時計ってわからなくて」
「あはは、そうなんですよね」
 星華も先輩のその話を聞いてだ。笑顔で述べるのだった。
「男の人ってそうですよね」
「女の子の持ち物わからないのよね」
「うちのお父さんもですよ」
 星華は今は非常に明るい顔である。その笑顔での言葉だった。
「私の時計はですね」
「お母さんが選んでくれたのね」
「そうなんです。お父さんだったら絶対に間違えるっていうから」
「うちもそう言ったのよ」
 先輩は困った笑顔になっている。そんな話をして笑顔でだ。二人並んで液に向かう。定期を出して改札口を越えてだ。駅の中に入った。
 駅の中はアスファルトとコンクリートの何処にもある駅だ。殺風景と言えば殺風景な場所である。だが二人は今はそれには構わずだった。
 二人の話をしながらだ。プラットホームに向かうのであった。そうして歩きながらだ。二人の話を続けていた。そうしていたのである。
「けれどね」
「無理に言ってですね」
「そうなの」
 こう話すのであった。
 
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