忙しい中でも
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第二章
「だからね」
「余計にか」
「忙しいくてなの」
「大変なのね」
「そうなんだな」
「そう、疲れてね」
それでというのだ。
「正直食べないとやっていけないわ」
「そこでそう言うならまだいいわよ」
母は娘の今の言葉にこう返した。
「食べられるっていうのならね」
「食べられなくなったらまずいのよね」
「それは夏バテだから」
「夏バテになったら」
「もうどんどん落ちるから」
調子も何もかもがというのだ。
「だからね」
「食べないと駄目よね」
「あんた忙しいって言いつつもね」
「食べてるからいいの」
「三食しっかりとね」
そうしているからだというのだ。
「食べてるでしょ」
「忙しいと余計にお腹空くから」
だからという返事だった、加奈にしても。
「正直ね」
「それで食べているのね」
「そうしているわ」
「ならいいわ、忙しくてもね」
「食べないといけなくて」
「食べられるなら」
それならというのだ。
「安心しなさい、お店のアイスも食べてるわよね」
「ケーキもね、店長さんがおやつで出してくれるから」
加奈は母に笑って話した。
「だから毎日ね」
「おいおい、毎日アイスやケーキだと太るだろ」
父は娘の今の言葉に笑って言った。
「大丈夫か?」
「大丈夫よ、その分動いているから」
「忙しくか」
「だからね」
それでというのだ。
「太ってないわ」
「だといいがな」
「さて、食べ終わったら」
それからのこともだ、加奈は話した。
「ゴローの散歩行くわね」
「あら、もう夕方行ったわよ」
家の犬の散歩はとだ、母は加奈に答えた。
「だからいいわよ」
「そうなの」
「ええ、それにあんた朝行ったでしょ」
朝早く起きてだ、加奈は早起きなのだ。
「だったらね」
「もういいいの」
「別にいいでしょ、それじゃあね」
「今はなのね」
「ええ、シャワー浴びて休みなさい」
「ゴローとの散歩いいストレス解消なのに」
「それは朝しなさい」
夕方もう行ったからだというのだ。
「だからね」
「シャワー浴びて」
「しっかり寝なさい、明日もアルバイトかサークルでしょ」
「どっちもないの、だからショッピング行くつもりよ」
趣味のそれを楽しんでくるとだ、加奈は母に答えた。
「明日はね」
「そうなの、じゃあ無駄使いしない様にね」
「楽しんでくるわ」
微笑んでだ、加奈は母に応えた。そうして一家で夕食を楽しく食べるのだった。
忙しい中でも 完
2018・8・17
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