【シェアワールド】ユア・ブラッド・マインー新約・魔鉄文明英雄譚ー
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ヴァンゼクス超国家連合
ヴァンゼクスに属する人物
*リュドス四世/シャフレワル・ブザーイー
「六の王とは余のことであり、余の鉄脈術そのもののことである」
「滅せよ。争いは、迅速に終わらなければならない」
「——うん。今年のキュウリも良くできた」
ヴァンゼクス超国家連合の統一王にして、ブザイ王国の当主。
金髪碧眼、どこか冷ややかな、しかしよく見れば温和な顔立ちの青年。二十五歳。
他者を認めつつも必ずその上を行く、ヴァンゼクスのお国柄を地で行くような人物。統一王としては超然とした態度が目立つが、本来はのんびりとした野菜好きの青年である。故に、ということだろうか。戦乱の時代をいち早く終わらせることを自らに課しており、「ラバルナの継承による統治体制の再臨」という目的に決着をつけるべく、マリアのいる日本へと多数の刺客を差し向ける。目的としては彼女の誘拐、ということになるが、しかしヴァンゼクスが一枚岩ではないためか、中にはリュドス四世の命令を無視する者達も多い。
統一王として振る舞う時の一人称は「余」だが、普段の一人称は「俺」。
OW深度は『振鉄』。複数の『歪む世界』が見える特異体質であり、一人の魔女だけではそのイメージを格納しきれなかった。そのため、二人の契約魔女を持つ。非常に強力なブラッドスミスであり、魔鉄暦30年現在、世界最強と目される人物たちの一人。彼が出撃すれば戦場が変わる。戦況が変わる。戦は、終わる。されど彼が万が一死ぬようなことがあってはならないため、自ら戦場に出撃することは少ない――というより、側近たちから止められているようだ。
二人の契約魔女を持つため、鉄脈術も二つある。
「全世界を遍く照らす光と、その三つの恩恵と災厄が降り注ぐ光景」を歪む世界とする、『光の統治、灯掲げるは光輝女神』。
「全世界を遍く呑み込む闇と、その三つの恩恵と災厄が渦巻く光景」を歪む世界とする、『闇の統治、黄昏降ろすは暗黒女神』。
各々三つの変成形質を持ち、計六つの能力を操ることから『ヴァンゼクスそのもの』とも称される。
前者が展開すると三枚の光の翼が、後者が展開すると、同じく三枚の闇の翼が背中から伸びる。自然空間の光源と影を操り、光量の増幅による発火や、影縫いと呼ばれる「影を固定することで、持ち主の行動を制限する」術までも操る。時に「恒星墜とし」とも呼ばれる彼の最大殲滅術理の正体は、この影縫いによって戦場の敵兵全てを停止させ、彼らの感じる『光』を増幅させることで焼き尽くす、というものである。
魔鉄器は牛の角を模した穂先を持つ金属槍。
*シャフルナーズ・リュミエール
「はい、陛下」
「いいえ、いええ。王妃は、陛下のために生きるものです。あなたは、おかしなことだと思いますか? ですが、ええ、王妃は、自らの意思で以て、あなたの疑問を否だと断じます」
リュドス四世の契約魔女の一人にして、彼の正妃の片割れ。青い髪の毛が特徴的な『魔女』。外見年齢は十一歳かそこらであるが、実年齢は二十四歳。
常に夫をたて、夫を第一に考え、夫のために身を捧げる人物。その姿はときに「人形」「奴隷の様だ」「抑圧されているに違いない」とさえ言われるが、実際の所は単純にそういう行動が彼女の趣味と合致しただけである。リュドス四世とは幼馴染の関係にあり、幼少期からの恋仲。そのため、二人の間にある信頼関係は全世界の製鉄師達の中でも指折り。
公私問わず、夫の事は、直接会話時には「陛下」、他者との会話の最中に話題に上ると「陛下」と呼ぶ。一人称は、リュドス四世との会話時には「妃」、他人との会話時には「王妃」となる。
『光の統治、灯掲げるは光輝女神』は彼女との契約によって得られた鉄脈術である。本人には魔女としての戦闘能力は壊滅的と言って良いレベルで存在しない。しかし反面、本来ならば「契約者を視認できる距離」が目安とされる、鉄脈術の発動可能距離が異常に広く、結果として首都エクバタナの王城に彼女を待機させたまま、リュドス四世は遠く離れた戦場で鉄脈術を発動する――といったことが可能となっている。また、攻撃が着弾する前に光の防壁が展開し、シャフルナーズの身を護る様になっている。
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