| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ

作者:エギナ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

05.猫達は人狼ゲームをするそうです。
  第1回 朝起きたら突然、目の前に血塗れの黒猫が居た。でも、実際は猫じゃ無くて人間です。

 
前書き
―――――――如月レン様が入室しました。
―――――――黒華琴葉様が入室しました。
―――――――水城涙様が入室しました。
―――――――七星宙様が入室しました。
―――――――アリサ様が入室しました。
―――――――ユリア様が入室しました。
―――――――黒華紫苑様が入室しました。
―――――――七星輝様が入室しました。
―――――――黒華葉月様が入室しました。
―――――――時雨紗耶香様が入室しました。
―――――――白凪凛様が入室しました。

ゲームを開始します。

 

 
 ふと琴葉が体を起こし、辺りを見回す。周りには、洋館の庭のような景色が広がっていた。それを見て、あ、懐かしー、とポツリと言葉を溢す。そう、ここは2週間前にさよならを言ったばかりの、10人のプレイヤーを閉じ込めたVR、バーチャルリアリティの世界なのだ。まぁ、閉じ込めたと言っても、1時間と数十分だが。

「にしても、良く出来たVRねー………五感がしっかり働いてる。……味覚は分からないけど」
 此れは「フルダイブ型」と呼ばれる類のゲームなのだろう。琴葉がそう考えるまで、あまり時間は掛からなかった。
 琴葉は幼い頃から触れる機会が無かったため、「ゲーム」という物には疎い。故に、前回のデスゲームは、能力者が作った異世界に飛ばされたと思っていたと言う。だが、今回はゲームについて調べてみたので、最近のゲームは全て把握しているつもりらしい。

「今回もまた豪華なメンバーで………」

 若しかすると、前回より豪華じゃね?と呟くと、琴葉はメンバーを確認する。
 前回はレン、琴葉、涙、宙、アリサ、ユリア、響也、千尋、フラン、葉月の10人がメンバーだった。真逆の、黑猫のトップ4人に、猫の幹部と上級構成員達プラス、白猫トップ2の幹部様と言う、これまた豪華なメンバーだった。
 今回は、レン、琴葉、涙、宙、アリサ、ユリア、紫苑、輝、葉月、紗耶香、凛の11人がメンバーだ。猫のトップ8人に、白猫の幹部様。此のメンバーが組めば、直ぐに戦争が出来る位の豪華さ。前回は黑猫の首領が言うという、バランス崩壊が激しいメンバーだったが、今回は大丈夫そうだ。

 さて、皆を起こして回ろ。琴葉がそう決めたときだった。


 あれが視界に映ったのは―――――


「ぎゃああああぁぁぁぁぁあああ!!!!」


 琴葉は絶叫し、出来るだけ"あれ"から距離を取る。彼女の叫びは、気を失い、倒れていたメンバーを起こすのには十分だった。

「………ど、如何したんですか? 琴葉さ……うわぁぁああああああ!!?」
「……う、るせぇな。なんだよ………ってうおぉぉぉぉおおお!?」
「…………ふぁあ………如何したんですか………わぁぁぁああああああ!?」
「………琴葉、うるさ……うわああぁぁぁあああ!!?」
「………皆さん、どうし……わぁぁぁああああああ!!」
「………五月蝿いぞ………ヒッ……!!」
「……なーにー! って、わぁぁぁああああああ!!?」
「……う・る・せ・ぇ・よ!!……って、ぎゃああああぁぁぁぁぁあああ!!」
「…………騒がしいですね! どうし……おおおおぉぉっ!!」
「…………!!」

 全員が悲鳴を上げた"あれ"とは――――――

 一人の人間の死体だっ――――


「グレースぅぅぅううううううう!!!!」


「は?」「い?」

 急に飼っている猫の名前を叫ぶ琴葉に、涙と葉月が連携して圧力を掛ける。

「間違いない! 此奴はグレースだ!! 嗚呼、残念だったなぁ!! 真逆、初日犠牲に選ばれてしまうなんてー! ドンマイグレース! ざまぁ見ろ阿呆ゲームマスター!!」
「ま・さ・かぁ!? 此の人は猫に変身できる能力者!!? いや、猫が人間に!!? どちらでも、アタシにとっては最高さっ!! ありがとう世界!! ありがとう黒華妹!!」
「「アーッハハハハ!!!」」

 駄目だ、此奴等(琴葉&紗耶香)狂ってる。満場一致だった。

「あの、初日犠牲とは………」
「あー、えっとな? 此のゲーム、『人狼ゲーム』の初夜に、人狼に殺された奴の事だ。俺もあんま良くわかんねぇが」
「あ、ありがとうございます! 葉月さん!!」

 狂っている2人を放っておいて、レンと葉月は話を進める。

「にしても、さっさと役職確認しないとだな。話し合い無しで夜になんのは困る」

 葉月は完全に2人に背を向けて言う。序でに、耳を塞いで。

「あの、葉月さんはやったことがあるんですか?」宙が聞く。
「嗚呼。結構昔だけどな。相手の思考を読んだり、自分の思考を読ませない為の訓練に使った覚えがある」葉月が答える。

「また、貴方達2人で全部持ってくのー?」アリサが頬を膨らませながら言う。
「彼奴もわかんのか? 昔やらせた覚えはねぇけど」葉月が顔を顰めながら聞く。
「うん………最近、ずっと『人狼ジャッ○メント』ってアプリを」ユリアが呆れた様に言う。

「よし、彼奴殺す」

 葉月は拳を強く握った。

「「アーッハハハハ!!」」

 
 

 
後書き
初っ端から此れで大丈夫か…………喉とか喉とか喉とか。 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧