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空に星が輝く様に

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338部分:第二十五話 キャンプファイアーその十


第二十五話 キャンプファイアーその十

「見てなさいよ、絶対にね」
「そうよ、絶対にゲットしようね」
「もうこうなったらね」
「何があってもね」
 こう話してだった。そうしてであった。
 星華はまた意を決したのであった。
「斉宮は私のものだから」
「そうそう、頑張ってね」
「応援してるからね」
 三人も星華に対して声をかける。彼女達はこう話をして今はキャンプファイアーの前から離れた。やがてダンスは終わりそうしてだった。
 陽太郎は月美と共にダンスの輪から離れてだ。そのうえで楽しく話すのだった。
「何か緊張したよ」
「緊張しました?」
「うん、したよ」
 こう月美に話すのだった。にこりと笑ってだ。
「何か普段以上にな」
「そうだったんですか」
「ああ、それってやっぱりな」
「やっぱり?」
「月美が相手だったからな」
 それでだというのである。
「それでだよ」
「私が相手だったからですか」
「そうだよ。フォークダンスって運動会とかでいつもやるじゃない」
「はい」
 学校の出しものの定番の一つでもある。何かとよく踊るものだ。しかも種類が多いからバリエーションも豊富なものなのである。
 それを話してだった。陽太郎は笑顔で月美を見ていた。そうしてだった。
「そういう時は何とも思わなかったんだよ」
「緊張もしなかったんですね」
「そうだよ。月美は?」
「私はちょっと」
 陽太郎から顔を外して正面にしてだ。俯いての言葉だった。
「男の子と手を握りますよね」
「ああ」
「それが恥ずかしくて」 
 それでだというのである。
「ですから」
「ああ、それでだったんだ」
「はい」
 恥ずかしそうな顔でこくりと頷いたのだった。
「それで」
「そうだったんだ」
「そうなんです。けれど今のフォークダンスは」
「今のは?」
「これまでよりずっと緊張しました」
 そうだったと話す月美だった。
「本当に」
「そうだったんだ」
「はい、それはやっぱり」
 また陽太郎に顔を向けてだ。彼に言った。
「陽太郎君が相手ですから」
「だからか。俺だから」
「はい、そうです」
 こう彼に話す。
「陽太郎君と一緒だと。本当に」
「ううん、そうだったんだ」
「それで」
 さらに話す月美だった。
「フォークダンスで一番緊張しました」
「何か今の言葉聞いてさ」
「はい?」
「俺、凄く嬉しいけれど」
 見ればだ。陽太郎はその顔を真っ赤にさせていた。そうして月美から顔を少し逸らしてだ。左手の人差し指でその顔をかきながらだ。言うのだった。
 
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