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おぢばにおかえり

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第四十五話 二学期になってその十二

「色々と」
「じゃあ僕から八条の会長さんには話しておくから」
 お父さんにというのです。
「そっちは任せてね」
「すいません」
「謝ることはないよ、こっちも願ったりだしね」
「詰所に誰かがいることはですか」
「人手不足だからね」
 治良さんは少し苦笑いになって言いました、このことはどの詰所も一緒かも知れないです。
「だからね」
「それで、ですか」
「うん、こっちとしても願ったりだよ」
 治良さんは私の言葉ににこにことして返してくれました。
「じゃあお願いするね」
「はい、宜しくお願いします」
 このお話はすぐに実家に行ってです、次の日詰所に行くと次郎さんに笑顔で言われました。
「会長さんいいって言ってたよ」
「そうですか」
 早速お父さんにお話して快諾だったみたいです。
「じゃあお母さんもですね」
「そう、奥さんもね」
 二人共というのです。
「詰所ならって。声笑ってたよ」
「それじゃあ何の問題もないですね」
「どっちにしてもおぢばに残るんだよね」
「はい、それは」
 もう私の中で決まっている感じです。
「そうさせてもらいたいって思ってます」
「じゃあ詰所に住んでね」
「通学や勤務させてもらいます」
「そういうことでね、詰所にいたらね」
「第二のお家みたいなものです」 
 私にとってはそんな感じです、今のお家は東寮ですが。
「ですから落ち着けるし、ですよね」
「そう、しかもおみちのことも勉強出来るしね」 
 詰所にいるだけで、です。何しろおみちの人達の場所ですから。 
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