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転生とらぶる

作者:青竹
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機動戦士ガンダム
  2111話

 ジオン軍のザクが近づいてくれば、当然のように軍艦でも反撃の準備はする。
 いや、寧ろAMBACとか使って細かく動けるMSにとりつかれると、軍艦は反撃の手段がかなり少なくなってしまう。
 そんな訳で……

「まず1隻」

 腰にぶら下げてあったシュツルムファウストを手に取り、サラミスのブリッジに撃ち込む。
 砲身のないバズーカ……もしくはザクの手を砲身代わりにして発射するバズーカと言ってもいいのかもしれないが、そんな武器だけに威力はともかく命中力は低い。
 だが、それはあくまでも普通のパイロットが使えばの話であって、ステータスで命中の数値が350を超えている俺にしてみれば、このくらい当てるのは難しい話ではない。
 横を通り抜けざまに発射されたシュツルムファウストは、次の瞬間にはサラミス級のブリッジを破壊し……その後、何かに誘爆したのか、艦そのものが幾つもの誘爆を果たしながら爆散した。
 ……これはちょっと予想外だったな。
 シュツルムファウストの威力というより、今のは偶然に偶然が重なった結果だったのだろうが。
 ともあれ、既に爆散したサラミス級は遠い。
 続いて少し離れた場所にあるマゼラン級のブリッジに向かって移動する。
 ここまで入り込まれてしまえば、同士討ちが怖くてメガ粒子砲による攻撃は出来ない。
 出来るとすれば対砲火によるバルカンの攻撃だろうが……そんな攻撃に当たる程、俺のザクは鈍くない。

「2隻!」

 バルカンの雨を潜り抜けながら、マゼラン級のブリッジのすぐ近くまで到着すると、そこにもまたシュツルムファウストを撃ち込む。
 そしてブリッジで起きる爆発。
 だが、先程のサラミス級とは違い、艦そのものが爆発するような事はない。
 やっぱりさっきのは、偶然に偶然が重なった結果だったらしい。
 それでもブリッジが破壊されたことにより、マゼラン級はまともに動く事は出来なくなっている。
 電子機器の類も、最も重要なブリッジを破壊されたことにより、色々とバグっている筈だ。
 とはいえ……場合によってはメガ粒子砲やバルカンを撃ってきたりといった真似をする可能性もあるので、完全に油断は出来ないのだが。
 ともあれ、残るシュツルムファウストは2つ。
 砲弾に棒がついてるといった形状だけに、バルカンとかが命中すると爆発する可能性があるので、早くこの武器は使い切ってしまいたい。
 そんな訳で、続けて2隻のサラミス級を撃破し、シュツルムファウストは全てを使い終わった。
 後は軍艦を撃破する時もザクマシンガンかヒートホークを使って撃破する必要があるな。
 そう思い……そのタイミングで、まだ予備戦力として残していたのか、何隻かのサラミス級やマゼラン級からセイバーフィッシュが出撃してくるのが分かる。
 いや、でもそれならもっと早く出撃させれば良かったと思うんだが……
 この後に及んで油断していたとかか?
 まぁ、いい。シュツルムファウストも全て使用した以上、誘爆の危険も少なくなったし、頭部バルカンの残弾もまだ残っている。
 そうである以上、戦艦を片付けるよりも前にセイバーフィッシュの方を片付けようとし……AMBACを使って機体をセイバーフィッシュの方に向けた瞬間、あらぬ方から放たれた弾丸が2機のセイバーフィッシュを纏めて撃破する。
 何だ? 俺以外に敵陣の奥深くまでやって来た奴がいたのか?
 一瞬シーマかと思ったが、シーマは味方の指揮をする必要もある以上、前線で戦うような真似はしても、敵陣の奥深くまでやってくるような事は出来ない筈だ。
 であれば……そう思い、いきなり仲間が撃破されて動揺しているように見えるセイバーフィッシュをザクマンシンガンで撃破していきながら、視線を弾丸の飛んできた方に向ける。
 すると、ちょうどそのタイミングで上の方から1機のザクがヒートホークを手に急降下し、セイバーフィッシュのコックピットを両断しながら俺の視線の先を通りすぎていく。
 ザクらしい緑の胴体に、青く塗られた四肢。
 それは明らかにパーソナルカラーという奴で、つまりそれが許されたエースという事でもある。
 一般パイロット以上、異名持ちパイロット以下といったところか。
 ……いやまぁ、そういう意味だと俺は特殊な例外になるんだと思うが。

『こちら、宇宙攻撃軍所属、アナベル・ガトー中尉。そちらはエンデュミオンの鷹、ムウ・ラ・フラガ少尉で間違いないな?』

 映像モニタに映し出されたのは、今のパーソナルカラーのザクのパイロットで間違いない。
 どことなく迫力のあるその名前に、俺は覚えがあった。
 シーマやラルから聞かされた、今回の作戦で出来るだけ接触しておくべき対象とされていたMSパイロットの1人だった筈だ。

「そうだ。まさか、俺以外にここまで来るような馬鹿がいるとは思わなかったけどな」
『貴官……一応私は上官だぞ?』

 ガトーが若干呆れた表情で俺に向かってそう言ってくる。
 ……それでいながら、俺もガトーもセイバーフィッシュを撃破する動きを止めるような事はない。
 マゼラン級、サラミス級から出て来たセイバーフィッシュは、次々と撃破されて姿を消していく。

「上官とか、海兵隊に関係あると思うか?」
『ぬぅ……だが、部隊が違っても、ジオン軍であるという事は同じ筈だ』

 規則とかに厳しいタイプか?
 シャドウミラーには少ないタイプだな。
 エザリアとかイザークとかスレイとか、規則に厳しい奴もいるにはいるんだが……いや、いたんだが……シャドウミラーの空気に接していると、結果としてそういう気分が緩くなってくる。
 もっとも、俺が接触しているのはあくまでもシャドウミラーに所属する者ではなく、ルナ・ジオンに所属する者達だ。
 そう考えれば、ガトーのような人物はいてもいいのかもしれないな。

「どうだろうな。それにしても、ガトー中尉は噂で聞いた以上に堅物みたいだな」
『ふん。栄光あるジオン軍の軍人なのだ。それは当然だろう』
「栄光あるジオン軍、ね。なぁ、その堅物のガトー中尉に聞きたいんだが、お前は何の為に戦っているんだ?」
『何の為、だと? それは当然大義の為だ!』
「大義? それは、スペースノイドの独立か?」
『然り!』
「……その割には、ジオン軍はコロニー落としなんて真似をして、スペースノイドを虐殺してるが?」
『惚けるな! そのような真似をしたのは、貴様等であろう!』
「やっぱりそうなるか。もっとも、俺はそれに参加してなかったが。……けど、その作戦を命じたシーマの上官は、催眠ガスだと騙して毒ガスを使わせた。当然それを命じたのはもっと上……コロニー落としがジオン軍にとって大きな意味を持つ事を考えれば、ギレン・ザビが命令した可能性もあるだろうな」
『貴様ぁっ!』

 俺がギレン・ザビの名を出した瞬間、ガトーのザクは持っていたザクマシンガンの銃口をこちらに向けてくる。
 当然そうなればセイバーフィッシュも動きを止めたこっちに攻撃してきてもおかしくはないのだが……ちょうどこの瞬間、最後の1機を俺が撃破してしまった以上、周辺にセイバーフィッシュの姿はない。
 勿論、ここは連邦軍の中でもこの宙域に派遣された部隊の奥深くだ。
 周囲にはサラミス級やマゼラン級が他にも幾つもあり、こうしている今もこちらを狙っていつ攻撃を仕掛けてきてもおかしくはない。
 MSを破壊されても平気な俺とは違って、ガトーは当然生身の人間だ。
 いや、パイロットスーツを着ている以上、そのまま宇宙に放り投げ出されても即死する可能性は少ないが、それはあくまでも無傷の場合だ。
 それこそ軍艦のメガ粒子砲を受けてしまえばどうなるのか……それは、考えるまでもない。
 にも関わらず、ガトーはそれを承知の上で俺にザクマシンガンの銃口を向けているのだ。
 それだけに、そこにある覚悟は本物だと言えた。
 だからといってそれを俺が受け入れるかどうかは、また別の話になるのだが。

「一度、よく考えてみるといい。お前が何の為に戦っているのかをな。お前程の技量の持ち主なら、偽りのジオンではなく、真実のジオン……自分の支配欲の為ではなく、真の意味でスペースノイドの為に戦った方がいいと思うけど……な!」

 その一言と共に、スラスターを噴射させて機体を動かす。
 同時に、一瞬前までFS型のあった場所をサラミス級の放ったメガ粒子砲が通りすぎた。
 幸いにも、射角の影響からそのメガ粒子砲はガトーの機体に命中するようなことはなかったが、その1発を始めとして、他のサラミス級やマゼラン級からもメガ粒子砲が放たれた。
 ここまで時間が掛かったのは、味方に誤射しないようにと艦の位置を調整していたからだろう。

「残念だが、話はここまでだな。今はガトーと問答をしているよりも、まずこの連中を撃破してしまわないといけないし」

 そう言い、一番近くにいるサラミス級目掛けて機体を進めるが……

『待て!』

 ガトーの操るF型が、俺の後を追ってきた。
 一応FS型は推進器の類にもそれなりに改良を加えているのだが、それはガトーの機体もまた同様なのだろう。
 俺の機体に遅れる事もないままについてくる。
 いやまぁ、FS型は状態の良いF型の改修機なんだし、それを考えればガトーが俺に遅れずについてくるのは不思議じゃない、か。

『偽りのジオンとは、どういう意味だ!』
「色々と説明してやりたいけど、今の状況ではそれを説明しているような時間はないな。この戦いが終わって、それでもまだ真実を……真のジオンを知りたいのなら、シーマ艦隊のリリー・マルレーンに来い。そうすれば、ある程度は教えてやるよ」
『その言葉、出任せではないのだな?』
「どう思うのかは、お前の自由だ。……じゃあ、俺はやるべき仕事があるから、この辺で失礼する」

 そう言うと、ガトーもひとまず納得したのか、自分の仕事を果たすべくこの場から離れていく。
 それを見送った俺は、サラミス級の対空砲火を抜けて一気にブリッジの前に到着すると……そこに、ザクマシンガンを大量に撃ち込む。
 激しい爆発はないものの、サラミス級の動きは沈黙する。
 恐らくブリッジが破壊された事でシステム異常を起こしたのだろう。
 ともあれ、恐らく暫くの間は動けないだろうから、メガ粒子砲とかの機能が回復するよりも前に、他の艦も潰してしまって、降伏させるなりなんなりした方がいい。
 資源の類に乏しいジオン軍にしてみれば、それこそサラミス級やマゼラン級というのは喉から手が出る程に欲しい代物だ。
 それに壊れたのがブリッジだけなら、運によってはブリッジだけを修復するだけでサラミス級やマゼラン級を使える可能性がある。
 特にマゼラン級は連邦軍の中でもかなり高性能な軍艦である以上、ジオン軍にしてみればウハウハだろう。
 もっとも、軍艦として再生出来なくても、最悪は潰して資源にするという方法が使えるのだが。
 ……近いうちにルナ・ジオンを建国する俺達が、わざわざジオンの為にそこまでする必要があるのかと言われれば、正直微妙なところではあるけど。
 ただ、まだ具体的にいつルナ・ジオンの建国をするのかが判明していない以上、ジオン軍におけるシーマ艦隊の価値を上げておくに越した事はない。
 そんな訳で、俺は次々にサラミス級を撃破していき、何隻かの少ないマゼラン級も撃破する事に成功し……ふと気が付けば、俺達に任されたこの宙域において連邦軍の軍艦は1隻残らず撃破か、航行不能な状態になっていたのだった。





『……呆れたね、こりゃ』

 シーマにこの宙域に来ていた連邦軍の艦隊を撃破したと伝えると、呆れたように通信を返される。

「言っておくけど、これは別に俺だけでやった訳じゃないぞ」

 これは、謙遜でも何でもなく、純粋なる事実だ。
 俺以外にもガトーが戦ったからこそ、この宙域に存在した連邦軍の艦隊を全て片付ける事に成功したのだ。
 機体そのものは特に損傷らしい損傷はない。
 右肩のシールドを含めて、何発か対空砲火の弾丸を受けた場所はあるが、あくまでもそれだけだ。
 だが、推進剤の方はもう限界に近いし、大量に持って来たザクマシンガンの弾倉も残り1つ。ヒートホークの方もメガ粒子砲の砲台を破壊したりブリッジに叩き付けたりしたので、もうボロボロだ。
 まぁ、ヒートホークは基本的に使い捨てらしいから、この結果は特におかしくないのだが。
 ……そんなに武器の類を消耗していながら、それでも頭部バルカンの残弾がまだ残ってるのは……使い勝手を考えれば、仕方がないんだろう。
 使いにくいからこそ、下手に使えず、結果として最後まで残ったのだ。
 もっとも、頭部バルカンの威力そのものも弱いので、それこそセイバーフィッシュくらいにしか効果はないんだろうが。
 ああ、そうなるとここに突っ込んでくるまでにきちんと使っておけば良かったんだな。

「それで、そっちの損害は?」
『問題ないさ。後方からの援護射撃もなかったし、セイバーフィッシュもアクセルが突っ込んでいったおかげで動揺してたしね』
「そうか。じゃあ……」

 戻る。
 そう言うよりも前に、四肢を青く塗ったザクが俺の前に姿を現す。
 それが何を言いたいのか……それは考えるまでもなく明らかであり、俺はシーマに改めて口を開く。

「客を1人連れていくから、そっちもそのつもりでいてくれ」

 そう、告げたのだった。 
 

 
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:235
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
   努力 消費SP8
   集中 消費SP16
   直撃 消費SP30
   覚醒 消費SP32
   愛  消費SP48

スキル:EXPアップ
    SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
    念動力 LV.11
    アタッカー
    ガンファイト LV.9
    インファイト LV.9
    気力限界突破
    魔法(炎)
    魔法(影)
    魔法(召喚)
    闇の魔法
    混沌精霊
    鬼眼
    気配遮断A+

撃墜数:1435 
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