転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2110話
宇宙攻撃軍と合流はしたが、突撃機動軍が合流した時のように各部隊長が参加しての大規模な作戦会議というのはなかった。
これはドズルとキシリアの仲の悪さが影響しているのも間違いないんだろうが、本当に上同士で作戦を決めたとういうのもあるのだろう。
正直、これは完全に予想外だった。
もしかしたら、この機会にシャアと会えるかもしれないと思っていただけに、肩すかしを食らった感じすらしている。
そんな訳で、上で決まった話によって俺達はそれぞれ決められた戦域で地球降下作戦が開始されるのを待っていたのだが……シーマ艦隊は突撃機動軍の中でも鼻つまみ者の集団で、その上精鋭揃いという事もあって、当然のように一際激戦が予想される場所に配置されていた。
ここに配置されたのが、模擬戦で俺が連戦連勝だったからというのが関係していないとは言わないが。
ともあれ、現在地球降下部隊と宇宙攻撃軍、突撃機動軍という、ジオン軍の中でもかなりの戦力が地球上空に集まっている訳だ。
そして、地球降下部隊も着々と準備を整えている。
特にゲラート率いる闇夜のフェンリル隊は、真っ先に地球に降下するという事もあって今頃は大忙しだろう。
ゲラート、俺が渡した映像データを見たんだろうか?
出来れば闇夜のフェンリル隊にはルナ・ジオンに協力して欲しいので、下手に損耗をして欲しくはない。
もっとも、闇夜のフェンリル隊と言っても人数は相応にいる以上、ゲラートが協力をすると言っても、全員がこちらに協力するとは限らないが。
ゲラートが隊長を務めているのだから、ジオン至上主義……いや、この場合はザビ家至上主義か? そういう奴はいないと思いたいが。
そんな風にコックピットの中で考えていると……不意に、ヴィー、ヴィーという音が格納庫の中に響き渡る。
その警告音が何を意味しているのか、分からない俺ではない。
『ルナツーから連邦の艦隊のお出ましだよ! 盛大に歓迎してやりな!』
シーマからの通信がMSの中に……いや、格納庫の中、そしてリリー・マルレーンの中に響く。
そして次の瞬間、俺の機体の映像モニタにシーマの顔が映る。
シーマは艦長であると同時にMS隊を率いるという立場でもある為、パイロットスーツを身につけ、S型のコックピットにいるのが分かる。
『アクセル、ちょいと面白い情報を仕入れたよ』
「面白い情報?」
『ああ。この宙域にはあたし達が……今回派遣された部隊の中でも最精鋭と呼ばれて、異名持ちのアクセルまでいる部隊が配置されている』
ムウだって言ってるのにな。
いやまぁ、この通信が他の者に聞かれる心配がない以上、気にする必要はないんだろうが。
「で?」
『そうしたら、あたし達の隣には今回宇宙攻撃軍から派遣されてきた中でも、とびきり腕の立つパイロットがいる部隊が配置されたって話だよ』
「へぇ」
ジオン軍にとっても大事な意味を持つ地球降下作戦においても、突撃機動軍と宇宙攻撃軍で対抗心を持つとはな。
何だか、放っておいてもジオンは勝手に内部分裂するように思うのは、俺の気のせいか?
いやまぁ、ここが激戦区になるんだからシーマ艦隊が派遣されたのを考えると、宇宙攻撃軍の方でも精鋭を送ってくるのはおかしな話ではない……のか?
「ちなみに、その精鋭は赤い彗星だったりするのか?」
『いや、残念ながら赤い彗星はこの作戦には参加していないらしい。別の作戦を行ってるんだろうね。ドズル・ザビは弟を猫可愛がりしてるらしいから、その弟に危険が及ぶかもしれないとなると、可能な限り戦力を用意しただろうし』
「そうか、いないのか」
出来ればここでシャアと会っておきたかったんだが……いないとなれば、しょうがない。
ラルの部下のタチ辺りに、シャアがどこにいるのかを真剣に調べて貰った方がいいのかもしれないな。
タチが諜報員としてどれだけの実力を持っているのかは分からないが……ああ、いや。寧ろ俺が直接忍び込んで、技術班謹製のハッキングツールを使って探した方が手っ取り早いのかもしれないな。
『アクセル、あんたには言わなくてもいいと思うけど、戦闘中に余計な事を考えていると……死ぬよ?』
「分かってるよ。戦場を潜り抜けてきたって数じゃあ、俺の経験は恐らくこの世界の誰よりも豊富だからな」
そう言いながら、俺は機体を動かす。
警報が鳴ったという事は、もうすぐ連邦軍の部隊がこの辺にやって来る筈だ。
そうなる前に出撃しておいた方がいい。
……推進剤の心配をしなくてもいいPTとかなら、それこそ最初から艦の外で待機しててもいいんだが。
『言うまでもないけど、あんたは1機での行動になる。気をつけるんだよ』
シーマからそう言われると同時に、俺の乗るFS型はカタパルトで射出される。
映像モニタに映し出される地球は、まさに海の星と呼ぶのが相応しい程に青く輝いていた。
こうして宇宙から地球を見るというのは、俺にとっては珍しい事ではない。
それでもこのUC世界の地球は初めて見るという事もあり、不思議な感動を覚えていた。
とはいえ……今はここから見えないが、オーストラリア大陸にはコロニー落としによってシドニー湾とでも呼ぶべきものが出来ているらしいが。
いや、正確にはシドニー湾というのは前からあったから、シドニー湾が広がった、と言うべきか?
そんな風に地球を見ている間にも、シーマ艦隊を構成するリリー・マルレーンやムサイ級からそれぞれMSが出撃してくる。そして……
「あれか」
シーマ艦隊よりは小規模だが、それでもムサイ級3隻というのは十分に立派な戦力なのは間違いない。
つまり、あの3隻のムサイ級がシーマ艦隊に対抗して宇宙攻撃軍が送ってきた向こうの精鋭部隊という事なのだろう。
そのムサイ級からも、次々にザクが出撃している。
既にミノフスキー粒子が戦闘濃度で撒かれているのは間違いなく、ザクのレーダーでは連邦軍の部隊がどこから近づいてくるのかはまだ分からない。
こういう時、向こうにとっては牽制という意味でも、こちらからは攻撃の届かない場所から一方的に射撃をされるってのは痛いよな。
もっとも、連邦軍にしてもミノフスキー粒子のおかげで命中するかどうかが分からない状況でビーム……いや、UC世界風に表現するのならメガ粒子砲だったか? そのメガ粒子砲を撃ってくるだけじゃ意味がないだろうが。
そもそも、連邦軍がやるのは地球に降下するジオン軍を阻止したいのだから、まぐれ当たりにしか期待出来ないような遠距離からの射撃をしているだけでは、意味がない。となると……
そう思った瞬間、まるでそれがフラグだったかのようにレーダーに反応があった。
ミノフスキー粒子下でザクのレーダーに反応するという事は、既にかなり近距離まで相手が迫っている事を意味している。
やがて映像モニタに映し出されたのは、見るからに戦闘機といった形をした者達。
いや、といった形というか、あの機体こそがMSを有していない連邦軍において宇宙における主力たる、FF-S3セイバーフィッシュだ。
バルカンとミサイルだけを装備している機体で、ザクにとってはいい獲物でしかないが。
とはいえ、ザクだって別に無敵という訳ではない。セイバーフィッシュのミサイルを食らえば相応のダメージを受けるし、エースと呼ばれるパイロットが操縦するセイバーフィッシュは、それこそザクとまともに戦う事も可能となっている。
それだけに、決して油断していい相手ではない。
『アクセル、行くよ!』
「ムウだってのに……了解」
シーマに答え、取りあえずこちらに向かってやって来るセイバーフィッシュの群れに向けてスラスターを噴射する。
当然そうなればセイバーフィッシュもこちらに気が付き、先制攻撃のミサイルが放たれた。
ミノフスキー粒子のおかげで、基本的にこの世界のミサイルには誘導機能というのがない。
いや、多少なりとも誘導性能があるミサイルはあるらしいが、幸いな事にセイバーフィッシュの装備するミサイルにはその機能はなかった。
他にもミノフスキー粒子の影響で有線によって誘導性能を得たミサイルというのもあるらしいが、基本的にそれらは車両に搭載するようなミサイルで、こちらもセイバーフィッシュには装備されていない。
よって……ミサイルというのは、迎撃するまでもなく回避すれば特に問題もなく無効化出来る訳だ。
いや、背後の安全を考えるのなら撃破してしまった方が手っ取り早いのかもしれないが、FS型の頭部バルカンは10秒で弾切れになるような代物だし、ここで使いたくはない。
ザクマシンガンを使ってもいいのかもしれないが、こちらもまた弾薬の節約は必要となる。
何本かシュツルムファウストを持って来てはいるが、これはサラミスやマゼランのような大物に使うものであって、とてもではないがセイバーフィッシュのような戦闘機の……ましてや、ミサイルの迎撃に使うような代物ではない。
結果として俺はミサイルの雨の中をAMBACを使って回避しながら抜け出る。
ミサイルの雨と表現はしたが、ぶっちゃけミサイルの密度という点ではマクロス世界の機体には遠く及ばない。
あの世界だと、文字通りの意味でミサイルの雨と表現してもおかしくない大量のミサイルが飛んで来るしな。
それでいて、ミノフスキー粒子の類もないからホーミング性能は抜群な状態で。
そんな未熟なミサイルの雨を潜り抜けると、俺はそのままセイバーフィッシュとの間合いを詰める。
向こうは真っ正面からミサイルの中を突破してくるとは思わなかったらしく、一瞬戸惑い……それでもすぐにバルカンで迎撃してきた。
激戦になる場所に送り込まれるだけあって、連邦軍も精鋭を送ってきたのだろう。
連戦連敗を繰り返している連邦軍だというのに、よくまだこれだけ腕の立つパイロットを用意出来たな。
それが、ジオンの国力の30倍以上を持つという連邦の底力か。だが……
「だからといって、大人しくやられる訳にもいかないんだよ!」
ニーズヘッグのように俺の操縦についてこられない分、何発かの弾丸は命中するが、それは右肩についているシールドで受ける。
右肩に直接ついているシールドは普通の手持ちのシールドに比べて使いにくいという印象だったが、こうやって真っ直ぐに敵に突っ込んでいく時はそれなりに使いやすいな。
何より右肩に直接ついているのである程度腕を自由に動かせるというのがいい。
……下手に右手を動かすような真似をすれば、結果としてシールドのある場所が動いてしまい、想定外の場所に命中する可能性があるが。
ともあれ、バルカンに極力当たらないようにしながらセイバーフィッシュに突っ込み……そのまま左肩にあるスパイクアーマーで1機目のセイバーフィッシュのコックピットに体当たりをし、頭部バルカンで近くにいたもう1機を、そして右側にいたのをザクマシンガンで撃破する。
すり抜けざまに、3機のセイバーフィッシュを撃破し……だが、俺はそのまま速度を緩めることもないままに、セイバーフィッシュがやって来た方に向かって進む。
このままセイバーフィッシュを片付けてもよかったのだが、それをやるよりも効果的に連邦軍にダメージを与える方法がある以上、それをやらないという手はないだろう。
そう、セイバーフィッシュの母艦たるコロンブス級や、敵の主力たるサラミス級、マゼラン級といった軍艦を潰す、という。
そもそも、ジオン軍では戦闘機を撃破したところで、そこまで評価はされない。
連邦軍にMSが存在しない以上、やはり撃破が評価されるのはサラミスやマゼランといった軍艦なのだ。
エンデュミオンの鷹の名を広めて、ルナ・ジオンの時にムウに押しつける為に……今回の戦いでは、活躍する事が求められていた。
「見えた!」
そのままスラスターを全開にしていると、やがてFS型のレーダーに反応がある。
もっとも、当然ながら俺が向こうを認識したという事は、向こうもこっちを認識しているという事を意味している。
いや、純粋なレーダーの性能で考えれば、間違いなく軍艦のレーダーの方が性能は高いだろうから、とっくにこっちを把握していた筈だ。
それが今まで攻撃がなかったのは、まさかセイバーフィッシュの群れを抜けてくるような奴がいるとは思わなかったからか、それとも……
「迎撃準備に手間取っていたか、だな!」
叫びつつ、機体を動かす。
一瞬前までザクのいた場所を、メガ粒子砲が通りすぎていった。
いきなり攻撃を当ててくるとは、腕利きがいるみたいだな。
不運だったのは、俺がこの戦場にいた事か。
レーダーではなく映像モニタでも複数のサラミスやマゼランを確認し……俺は速度を緩める事なく、そこに向かって突撃していくのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:20
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1392
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