ドリトル先生と奇麗な薔薇園
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第四幕その一
第四幕 虫が多いのは
八条学園は様々な設備がある学園で動物園や植物園もあります、その植物園にです。
先生は今動物の皆と一緒に向かっていました、その途中に皆は先生に対して周りから尋ねたのでした。
「ちょっといい?」
「先生今凄く晴れやかなお顔してるけど」
「何かいいことあったの?」
「そうだったの?」
「いいことはこれから起こるんだ」
これが先生のお返事でした。
「そうなるんだ」
「というと」
「一体何が起こるのかな」
「先生今にこにことしてるけど」
「それがわかるよ、いや本当にね」
先生は皆にその笑顔で言うのでした。
「ヒントというのは面白い場所にあるものだね」
「ううん、まあね」
「先生にヒントが見つかったならいいよ」
「植物園の問題解決の為のそれがね」
「だったらいいよ」
「そうだね、じゃあ行こうね」
こう言ってです、先生は皆と一緒に植物園に行って園長先生とお会いしました。すると園長先生の方から言ってきました。
「虫問題解決の方法が見付かったんですね」
「はい、ヒントを得ました」
「ではそのヒントは」
「鳥か虫ですね」
「鳥か虫、ですか」
「虫を食べてもらえばいいんです」
先生は園長先生ににこりとしてお話をしました。
「そうすればです」
「あっ、寄生虫を食べる鳥や虫達をですね」
「はい、植物園の中に入れれば」
そうすればというのです。
「お花や草木に付いている虫達を食べてくれますよ」
「そうですね、それならです」
「農薬も使いませんね」
「それでいて寄生虫を駆除出来るので」
「かなりいい方法ですね」
「はい、アイガモ農法の様ですね」
「実は大学の農学部で見まして」
先生は園長先生にこのこともお話しました。
「アイガモ農法を」
「実際にですか」
「はい、見ましたし高等部の農業科でも」
こちらのお話もするのでした。
「蜻蛉や蜘蛛を養殖して外に放って」
「それで蠅や蚊達を食べさせてですか」
「駆除しているのを見ましたので」
それでというのです。
「ヒントを得ました」
「成程、いい考えですね」
「ではですね」
「はい、そうしてみましょう」
「鳥でしたら」
「農学部のアイガモに来てもらえますね」
「それに鶏達も」
園長先生もすぐにここまで考えられました。
「そうですね」
「農学部にお願いをして」
「あちらに知り合いがいます」
「そうですか」
「はい、では私から連絡をして」
そうしてというのです。
「お願いをしてみます」
「それでは」
「それで足りないなら」
さらにお話をする先生でした。
「虫ですね」
「蜻蛉や蜘蛛をですか」
「蜘蛛は女性で怖いという人が多いので」
植物園に入って楽しむお客さん達の中には女の人も多いです、園長先生はそうした人達のことも考えています。
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