転生とらぶる
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機動戦士ガンダム
2094話
「……そのような訳で、私は建国をしたいと考えています。この件にはシャドウミラーの代表たるアクセルからも協力して貰えると約束して貰っていますし、ラルを始めとしてジオンの中からも協力者を募る予定となっています」
セイラの言葉がホワイトスターの中にある会議室に響く。
現在この会議室の中にいるのは、俺、セイラ、ラル、レモン、コーネリア、エザリア、レオンの7人。
ラルがいるのはセイラの部下、そして建国をする時実質的に動く為の戦力という事で、ハモンとコズンはこの場にはおらず、別の部屋にいる。
もっとも別の部屋でただ遊んでいる訳ではなく、シャドウミラーがどのような組織なのか、どのような世界との繋がりがあるのかといった事を勉強中というのが正しいが。
レモンとコーネリアは技術班と実働班からの代表で、政治班からはエザリアとレオンの2人。
何故政治班だけが2人なのかと言えば、建国という事になれば当然のように政治が大きく関わってくるからだ。
エザリアはどちらかと言えば攻撃的ではあるが、オールラウンダーな交渉の人間であるのに対して、レオンは完全に攻撃に特化した交渉人と呼ぶべき性質を持っている。
UC世界、特にジオンが独立戦争中の今であれば、エザリアとレオン両方の……いや、他の政治班の面々にも頑張って貰う必要が出てくるだろう。
「まぁ、そんな訳だが……どう思う?」
「どう思うって言っても、アクセルはもうその子に協力する事を決めてるんでしょ?」
俺の言葉にレモンが少しだけ呆れを込めて告げてくる。
既に俺の向かった世界がOGs世界ではないというのは、シャドウミラー全員に知らされている。
そういう意味ではレモンも少しくらい落ち込んでもいいと思うんだが……取りあえず、そのような様子は見せていない。
「そうだな。俺の念動力の様子を考えると……ってのもあるし、人材やこれから発展するだろう技術とかは美味しい世界だと思う」
その説明で皆が納得する辺り、シャドウミラーも色々と特殊な存在であるのは間違いない。
だが、シャドウミラーの人間であれば、俺の持つ念動力がどれだけの効果を持つのかを、これ以上ない程に理解しているしな。
それを一番理解しているのは、やはり戦場を共にするコーネリアとレモンだろう。特にレモンは俺が念動力を手に入れた時からの付き合いだし。
そういう意味では、エザリアやレオンは他の2人程に俺の念動力に詳しくはないのだが……それでも、今までの俺の実績を考えれば、それは否定出来ない。
何か明確な証拠がある訳でもない俺の言葉だったが、それで他の面々が納得した様子を見せる事にラルが驚く。
セイラの方は俺との接触で強いニュータイプ能力を得た為か、特に不思議がっている様子はない。
「そうなると、次に問題なのは……セイラさんでしたね。彼女が建国する国をどうするか、が問題となりますね」
「レオン、そっちの心配はいらない。丁度良く俺達にはクレイドルという便利な代物があるだろ? 折角ああいうのがあるのに、それを使わないという選択肢は存在しない」
「なるほど、クレイドルを。……レモンさん、クレイドルの方はどのくらいで?」
レオンはクレイドルを使うという俺の言葉にも特に驚いた様子はなく、レモンに確認を取る。
クレイドルは色々な意味で貴重な品だが、貴重で巨大すぎて使い道がないのは事実だからな。
そうなると、ここで一気に使ってしまった方がいいと考えたのだろう。
「そう、ね。あの広さだからバッタやメギロート、量産型Wを使っておかしなところがないかは調査してるけど、今すぐに使うという訳にはいかないでしょうね」
「クレイドル内部で生態系を作る為にも、植物や生き物を色々と集める必要もありまいすね。その辺りは慣れているマクロス世界の方で用意して貰えば手っ取り早いでしょう」
レモンの言葉にレオンがそう付け加えた。
俺の空間倉庫には生きている存在は収納出来ないから、そうなると一旦クレイドルを月に設置してから植物や生き物を運び込むという形になるのか。
……北海道以上の広さを考えると、それこそ大きな作業になりそうだな。
「それは問題ないと思うわ。もし建国するにしても、人を集める必要があるし。その連絡やら何やらに、それなりに時間は掛かると思うもの。……でしょう?」
エザリアがセイラに……いや、ラルに確認を求める。
その辺のところは他にも全員が知りたがっていたのか、ラルに視線を向けていた。
セイラも含めた皆の視線を受け、ラルは口を開く。
……セイラは昨夜辺りにその辺の事情を聞いたんじゃないのか?
「ダイクン派はザビ家によって弾圧されたが、それでもまだ生き残っている者はいる。だが、儂が知ってる限りで大物はダグラス・ローデン、アンリ・シュレッサーの2人だ。勿論、他にカーウィン家を始めとした者達がいるだろうが、影響力はそこまで高くはない」
「となると、まずはその2人……それ以外にもラルが知らないダイクン派がいるかもしれないから、その2人からダイクン派を聞く必要があるか」
ラルの言葉にそう告げると、頷きが返される。
「それ以外にも、儂が言うのもなんだが現在のジオン公国には疑問を持っている者もいる。ダイクン派であるなしに関わらずな。そのような者達であれば、姫様の国に来る事を喜んで承知してくれる者もいるだろう」
「ですが……」
ラルの言葉を遮るようにして、レオンが口を開く。
「国を捨てるというのは、そう簡単な事ではありません。ジオン公国でしたか。その国に未練はなくても、様々なしがらみの類はあってもおかしくはありません。そうなると、すぐに決断するというのは難しくなるのでは?」
「……それは、否定せん」
レオンの言う事も分からないではない。
国を捨てるというのは、その言葉通りあっさりと決断出来るものではないのだから。
だからこそ、人を集めるのに時間が掛かる訳で……
「それと、月にゲートを設置した、と言いましたよね?」
「ん? ああ。地下に掘り下げる形で街を広げていくから、空洞の多い月の北極に設置してきた」
ちなみに、現在はムウに命じてゲートを上から見ても分からないように、隠蔽作業中だ。
ミラージュコロイドを使って誤魔化しておくとか言ってたけど……まぁ、何だかんだとそつないムウの事だから、ジオンなり連邦なり、もしくはそれ以外の者に見つかるような真似はしないだろう。
「そうですか、それは良い判断だったと思います。では、ここで提案を1つ。……クレイドルを国とするのではなく、どうせなら月そのものを彼女の国にしませんか?」
レオンの口から、そのような爆弾発言が飛び出す。
だが……いや、考えてみれば、それ程突飛な意見って訳でもないのか?
月の一部だけを切り取って国家とした場合、他の都市から責められ、もしくは攻められる可能性がある。
特にグラナダはジオンの拠点となっているのだから、当然のようにこっちに向かって攻撃を仕掛けてくるだろう。
であれば、先手必勝という形の方が有利なのは間違いないが……
「それだと、ジオン公国と敵対する事になるのではないか? 勿論、私達実働班が出るのであれば、どうとでもなるのだろうが……」
「そうですね。勿論コーネリアさんの言う通りに実働班には出て貰います。月にある街の数は、どれくらいでしょう?」
レオンの視線が向けられたのは、ラル。
ラルも月の全てをセイラの国にするという言葉に驚いてはいたものの、それでもすぐに我に返って口を開く。
「フォン・ブラウン、グラナダ、クレオメデス、コペルニルクスセンター、ニューアントワープ、アナハイム、アンマン、エアーズ、イプシロン、セント・ジョセフといったところか。それ以外にも、ルーニック基地を始めとしてジオン公国の基地が幾つかある」
「ふむ、思ったよりも多いですね。……ですが、本格的にジオン公国の味方をしているのは、それ程多くはないのですよね?」
「うむ。勿論様々な場所にジオン公国のシンパや手の者は潜んでいるであろうが、明確にジオンの味方と言えるのはグラナダとルーニック基地のみだろうな」
「そうなると……」
何を考えているのか、レオンは数秒目を閉じ……やがて、口を開く。
「グラナダが月におけるジオンの本拠なのですよね?」
「そうなるな」
「では、セイラさんが建国宣言をした日にグラナダ以外の拠点をシャドウミラーと新国家の戦力で占領します。もっとも、聞いた話ではグラナダや基地以外は殆ど戦力として心配する必要はないので、問題なく占拠は出来るでしょうが」
そんなレオンの言葉に、ラルとセイラが頷く。
どうやら、その辺りはレオンの言葉通りらしい。
レオンは2人の様子を満足そうに見てから、言葉を続ける。
「その後……具体的には、建国宣言の翌日にアクセル代表にはグラナダを攻め落として貰います。建国宣言や前日の事があるので、間違いなくジオンは戦力をグラナダに集中させるでしょうが……まぁ、アクセル代表が出るという時点で心配はいらないでしょう」
そう告げるレオンの言葉に、誰も異論を唱える様子はない。
唯一俺の強さを知らないラルだけは、訝しそうな表情を浮かべていたが。
……そんな中で、不意にセイラが口を開く。
「アクセル、もしグラナダを制圧するのであれば、出来るだけ死人を少なくして貰えるかしら」
「何でだ? セイラが……ジオン・ズム・ダイクンの娘が建国するとなると、将来的には絶対にジオン公国と戦う事になるぞ? キシリア・ザビとかいうザビ家の長女が支配しているグラナダ……突撃機動軍だったか。その戦力は出来るだけ減らしておいた方がいいんじゃないか?」
「アクセルの言いたい事も分かるけど……でも、突撃機動軍の全員がキシリア・ザビに心酔しているという訳ではないのでしょう? なら、出来るだけ命を奪うような真似はしたくないの」
「姫様、それは……」
ラルが何かを言い掛けるが、俺はそれを遮るようにして口を開く。
「セイラは医療ボランティアをやってるくらいだ。優しい心を持っているんだろう。だが……向こうは自分から戦場に出てくる連中だ。ましてや、レオンの策で言えば1日だけだが猶予を与え、その1日でグラナダ以外の月面全てを制圧するという、こちらの能力を見せている。それでも、尚こっちと敵対してグラナダを守るというのなら、それは向こうが自分で戦うと判断して残ったんだ。そんな相手に手加減するような真似をすれば……」
「いえ、セイラさんの意見は、今回に限っては妙案かと」
俺の言葉に割り込んできたのは、レオン。
その口元には笑みが浮かんでいるが……さて、今度は一体何を考えた?
「どういう事だ?」
「考えてもみて下さい。アクセル代表の操るニーズヘッグ1機に、グラナダというジオンの大規模な拠点の戦力がなすすべもなくやられていくのです。それも、相手を殺さないという事は、明らかに手加減をしていると分かる状態で。しかもその戦いの一部始終が全世界に生中継されていたら……どうなると思います?」
「……なるほど」
レオンの言いたい事が分かり、納得する。
圧倒的な……それこそ幾らMSが集まってもどうしようもない程の力を持つニーズヘッグの力を見せつけるには、これ以上ない催し物と言ってもいい。
ましてや、それを全世界に中継するのであれば、ジオン公国が幾らそれを隠そうとしても隠しきれる訳がない。
そして何より、グラナダにいるジオン軍の連中はその目で、耳で、鼻で、身体でニーズヘッグの強さを経験する。
ニーズヘッグの強さを知った状態で、まだジオン軍に所属したままでいるかどうかは……微妙なところだろう。
「レオンの考えは分かった。唯一の難点としては、ニーズヘッグの戦闘シーンが世界中に流れる事だが……」
「おや、アクセル代表とニーズヘッグの力があれば、その程度はどうという事もないのでは?」
「……否定はしない。それと、ニーズヘッグの改修がその時までに終わるかは……」
「終わらせるわ」
レモンが断言するのを見て、アクセルはニーズヘッグの運用に問題はないと判断した。
また、映像を研究すれば、ある程度ニーズヘッグの性能を知る事が出来るだろう。
だが、ニーズヘッグの性能を知ったからといって、この世界のMSとは隔絶した能力を持つのだから、対抗しようにも対抗出来る筈がない。
また、ニーズヘッグの強さの秘密は俺の能力にもあるのだから、機体性能だけで見てもどうしようもないだろう。
「月を支配する、か。……いい考えではあるな」
「ええ。勿論こちらだけが月を使うという事になれば、反感も多いですから……ジオン公国や連邦には租借地として貸し出すという形を取れば問題ないでしょう。ついでに貸し出した際には相応の賃貸料も貰えて恩も売れますしね」
「貸すのか? そうなると、色々と問題も起きそうな気がするが……」
「もしもスパイの類を発見したら、それこそペナルティを与えていけばいいかと。それにクレイドルにはバッタやメギロート、量産型Wを警備用に配置してもいいでしょうし」
「……その辺はすぐに決められないが、大体はレオンの意見でいいと思う。反対する者は?」
視線を向けるが、唯一ラルが難しい表情を浮かべているだけで、他の面々は反対意見を言うような事はない。
それを見たレオンは、自分の意見が通ったのが嬉しかったのか、笑みを浮かべてから、改めてセイラに視線を向ける。
「ところで、セイラさんは建国するという話でしたが……国の名前はどうするのでしょう? これから色々と決めていく時、国の名前が判明していると助かるのですが」
「国の名前に関しては、昨夜ラルやハモンさんと話して決めています。……『ルナ・ジオン』それが私が父の、ジオン・ズム・ダイクンの意思を引き継いで作る国の名です」
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:5
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1987
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.11
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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