| 携帯サイト  | 感想  | レビュー  | 縦書きで読む [PDF/明朝]版 / [PDF/ゴシック]版 | 全話表示 | 挿絵表示しない | 誤字脱字報告する | 誤字脱字報告一覧 | 

繰リ返ス世界デ最高ノ結末ヲ

作者:エギナ
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。 ページ下へ移動
 

02.生前手記
  生前手記‐水城涙‐

 
前書き
生前手記シリーズ第2弾は前回の宙さんの彼氏、水城くんです。
前回のは、うん。
今回のは、うん。すごく似てると言うかほぼ一緒だから……
手抜きではありませんからね!? 

 
12月25日
今日から俺も晴れて黒猫の一員だ。
彼奴に俺達が拾われてから、本当に色々あった。
特に、彼奴が俺が必死に守っていた子供達を使って俺に試験を出してきたときの事は良く覚えている。
あの時、本気で彼奴を殴ったな。今考えればありえない事だが、自業自得だ。
だが、それがあったことでこうやって彼奴が俺を認めてくれた訳なのだから、子供達には申し訳ないが、少し嬉しい。
これで目標だった彼奴に少し近づくことが出来る。
すぐに追い越してやるから、待っていろ。
これから黒猫に入った記念に、日記でも書いて行こうと思う。
後で彼奴に見せてやろうかな。
どういう顔をするのか楽しみだ。

1月23日
俺は黒猫の事を教わったら、すぐに彼奴の下に置かれることになった。
彼奴は幹部だというのだ。
ドヤ顔で言って来たときにはそれはムカついたが、でも貧民街で俺達を一つの迷いなく拾い、そして服や飯を与えてくれるような優しい奴ならあり得ると納得した。
彼奴は今日、どうやら危険な任務に向かっていたらしく、他の部下達が騒いでいた。
でも、それでも彼奴は一つの傷も無く帰って来たらしい。
だから、「心配した」と言ったら、彼奴はなんて返したと思う?「可愛い」と叫んだんだ。
沢山の人達の前でそんな事言うな
恥ずかしいじゃないか
だけど、そんな俺の事も彼奴は「可愛い」と言う。
明日、一発殴ってやろう

8月11日
彼奴と訓練を始めてそろそろ半年。
訓練の日の後は筋肉痛とか、怪我が酷くて、
日記を書くことを早速サボってしまった
半年経って、少しずつ訓練にも慣れてきて、
こうやって日記を書けるようになってきた。
これからは出来るだけ欠かさず書くつもりではある。
彼奴の指導で負った怪我など、既に百を超えている。
それだけ彼奴はスパルタなのだ
でも、訓練が終わったら、
彼奴はすぐに傷を手当してくれる。
「不器用だから、よく感情が伝えられない」と謝りながら
だから、俺は言ってやった。
「不器用な割には頑張ってるだろ」と。
そしたら彼奴は不思議そうに俺を見て、
急に吹き出したんだ。
「ありがと」と言いながら
本当に良くわからない奴だ。

10月24日
今日、初めて彼奴と戦闘に向けた訓練をした。
彼奴は女。
躰も、力も俺の方が大きい筈なのに、
彼奴に触れる事さえ出来なかった。
これが経験の差?
単純に悔しかった。
勝てる訳ないと思っていたが、
実際負けてみると悔しい。
俺は、意外と負けず嫌いなのかもしれない
もっと強くなって、
彼奴に一泡吹かせてやりたい
そう思った。
明日からの訓練、
絶対に強くなってやる。

1月8日
五度目の戦闘訓練。
初めて俺は彼奴以外の奴と戦った。
相手は俺より全然強そうな、大男だった。
何考えてんだ彼奴は!と思った。
だけど、実際戦ってみると、
意外と俺は勝つことが出来た。
彼奴曰く、
「君は強いけど、いつも相手が悪い」
だそうだ。
褒められたことは嬉しい。
だけど、その言葉は遠まわしに、
「私は強い」と言っているようなものだろう?
嗚呼、ムカつく。
絶対勝ってやる。

4月21日
三十回目の訓練にして、
ようやく彼奴に攻撃を当てることが出来た。
が、その後攻撃を当てることに必死になり過ぎて、
周りを見ていなかったため、
派手に鉄骨が下がっている柱にぶつかってしまい、
鉄骨が落ちてきた。
そして、俺を守る為に彼奴が鉄骨の下敷きになって、
怪我を負わせてしまった。
今、医務室で治療をしているらしいが、
意識がまだ戻っていないらしい。
俺はとんでもないことをしてしまった。
このまま彼奴の意識が戻らなかったらどうしよう。
彼奴に後遺症でも残ってしまったらどうしよう。
ごめんなさい
許してくれるわけないことは分かってる。
それでも、
ごめんなさい

4月22日
彼奴は無事に目を覚ました。
そして、もう仕事を再開していた。
だけど、俺は彼奴の顔が見れなくて、
ずっと彼奴から逃げていた
廊下で会った時も、
執務室に行った時も、
目を合わせないように、俯いていた。
彼奴は悪くないのに、
彼奴は悲しそうな顔をしていて、
俺は俺の事が嫌いになった。
もうこんな自分は嫌だ。
もっと、自分に向き合って、
どうすればいいのか考えるべきだ。
だけど、それができない。

7月30日
もうあの日から一度も彼奴と戦っていない。
いつも他の奴を俺の相手にしている。
不満などは無い
彼奴が俺の為にしてくれているのだ。
むしろ感謝だ。
今彼奴と戦ったって、俺はしっかり戦えない。
またやってしまうのではないかと思って、
きっとまともに戦う事は出来ない
まだまともに顔を合わせる事すらできないのだ
もう罪悪感が積もるばかりで、
仕事にも身が入らず、
余計に彼奴を心配させるばかりだった。
もう嫌だ。
こんなに辛いのは嫌だ。
どうすればいいんだよ

9月24日
いつもは仄暗い地下で訓練をしていたが、
今日は庭園のような場所に呼び出された
そして、彼奴と戦った。
結果はまたボロ負けだった。
そして落ち込んでいたところを、
彼奴は
「強くなったね」
と励ましてきた。
「勝てないのでは強さなんて意味が無い」
俺はそう言った。
また顔が会わせられない
ロクに話もできない
もうダメダメじゃないか。
でも、彼奴は
「勝てなくたっていい」
と言って、
俺に一つ紙袋を渡してきた。
「ずっと避けてるみたいな感じでごめんね」
どうして?
彼奴のせいでは無いだろう?
どうして?
俺が悪いのに、
俺が謝られている?
紙袋の中には黒革のいかにも高そうな手袋と
ブランド物の腕時計が入っていた。
どうして?
俺が悪いのに、
こんな物まで貰っている?
もう嫌だ。
俺が、嫌だ。
その日、俺は彼奴に謝って、
これまでの思いを全てぶつけた。
彼奴はそれを黙って聞いてくれて、
泣いた俺を慰めてもくれた。
こんな俺でも、
彼奴は認めてくれるのかな

10月3日
俺は彼奴に「能力」についての説明をした。
もしかしたら俺にも能力があるのではないか、と。
そして、少しレクチャーをされた後に実際にやってみたら、
俺にも能力があったんだ。
それが嬉しくて嬉しくて、
ついつい飛び上がってしまった
だけど、次の瞬間には
彼奴が俺と同じ能力を使っていて、
驚いたのと、ムカついた。
彼奴の能力は、
他人の能力を操る事が出来、
複製したりも出来るのだという。
俺が頑張って出した能力を、
こうも簡単に使われるとやはりムカつく。
意地悪なのか、彼奴は。

2月15日
今日、彼奴と初めて任務に行った
20分前から、彼奴が来るのをずっと駐車場で待機
彼奴は、15分前に一人で来た
朝からへらへらと笑っていて、頭にくる。
「よろしくね~、涙
怖かったら私を呼びなさいよー」
なんて来て早々言うものだから、もう何て言ったらいいかわからなくなって、その場にしゃがんだ。それを見て彼奴はニコニコと笑った
彼奴の素敵な笑顔を見ても、今日は笑えなかった。
そして俺は今日初めて自分の手で人を殺した
ここにいる限り、いつかはしなくてはならない事だとわかっていたけど、いざ殺してみたらどうしようもなく怖くなった
罪悪感というか、何と言ったらいいか
もうどうにもできそうにない位辛くて、彼奴のところに行った。
彼奴はやっぱり、俺に優しくしてくれて、頭を撫でてくれた
そんな彼奴に甘えて、ずっと泣いた
彼奴は、こんな思いをずっとしてきたのかな

6月15日
もう何度目か分からない休暇だ。
もう休暇の回数が分からない。
全て彼奴が俺の為にやっているのか?
それとも、子供達のため?
まぁどちらでもいい
こんな子供達の笑顔に会えるんだ
悪い事なんて一つもない。
今度、彼奴に何かあげようかな
俺だって与えてもらってばかりでは癪だ。
たまにはいいかもしれない。

1月9日
【4回目の任務】
今日は、4回目の実戦任務へ行った
今もまだ人を殺める事には慣れないけど、段々罪悪感というものが薄れてきているような気がする
人を殺すのに、躊躇いがなくなった
彼奴は2,3回目の任務の実績を考慮されて、最下級構成員でなくなって、俺にも部下ができた
俺より全然年上の男ばかりだから、指示を出すのに躊躇いがあった。
先輩らしい事なんて一つも言えなくて、部下への接し方をよくわかってる彼奴が少しムカついた
今回が初任務の人もちらほらいた
そんな不安でいっぱいの部下達に、彼奴は励ましの言葉をかけていた
やっぱり彼奴はムカつく程優しいな
任務は、成功したけど失敗したようなものだった
俺は大丈夫だったが、彼奴はかなりの重傷だった
彼奴は初任務の部下を庇って、敵の銃弾を受けたのだ
幹部が自分のせいで傷を負ってしまった、と責任を感じた部下は、その場でこめかみに銃を当てて死んだ
他の人達も、今日は沢山死んでしまった
朝、偉そうにしていた先輩も、余裕こいていた同期も
皆死んでしまった
だが、その後彼奴は何をしたと思う?
能力を使って、そいつらを全員蘇らせたんだ。能力によって
「生きてその罪を償え」とか、ムカつく言葉を言いやがったが、俺は彼奴がかっこいいと思った。
彼奴が羨ましくなった。

6月1日
今日俺は彼奴に思っていたことを全て聞いてみた。
「どうして俺達を助けてくれたのか」
「どうしてここにいるのか」
「どうしたらそんな強くなれるのか」
そうしたら、彼奴は腹を抱えて笑いやがった。
本当にムカつく奴だ。
だけど、彼奴はその後
「丁度人が必要だった」
「なんとなく」
「頑張って訓練する」
って答えた。
何と言うか雑な回答だったけど、
彼奴らしいといえば彼奴らしい。
きっと、他にも理由がある
だけど、それは今聞くべきではないと思った
聞いたら彼奴が俺から離れてしまいそうで、
俺を捨てそうで怖かったから
またいつか、
彼奴が本当に俺の事を信頼していると分かってから
聞いてみよう
彼奴はきっと素直に答えてくれるだろう。

8月17日
能力の訓練も何回かして、
上手く能力を使えるようにもなってきた。
俺の能力では
範囲内の重力を自在に操る事が出来るらしい
だから、重力を主軸とした戦闘を教わっている。
それに、訓練を積む内に
重力操作のできる範囲も増えてきた。
だけど、それでも彼奴は……
重力と戦っている訳なのに、それでも勝ってしまう。
もう彼奴、人間じゃないだろ
最近そう思い始めた。
重力に勝てる人間なんているのか?
もう彼奴は常識を忘れている。
常識の域を超している。
……彼奴、何なんだろうな

11月15日
【初単独任務】
今日は、初めて単独の任務を任された
人並み以上の努力を重ねていたら
自然に実績は上がっていって
俺は上級構成員になれた
もしかしたら全て彼奴が仕組んだことかもしれないが、それでも嬉しかった。
今日彼奴の部屋に行ってみたら、彼奴は俺に一冊の本をくれた。
「おめでとう」と言って
読んでみたら、それは悲しい本だった
主人公の恋人が敵に呪いをかけられ、死んでしまうという話。
そしたら、彼奴は背伸びをして俺の頭を撫で、「任務頑張ってね」と言って部屋を出て行った。
彼奴の部屋に俺だけが残された
初めて彼奴の部屋で一人になったから、興味が沸いて色々探してみたんだ。
机の中にはやはり沢山の書類が詰まっていた。
だが、一つ気になる物があった。
二葉の写真だった。
一葉は、白い外套を着た夫婦と兄妹が笑顔で映っている写真。
一葉は、ぼろぼろの服を着た少年二人と少女一人が笑顔で酒の入ったグラスを持っている写真。
この二葉の写真が心に残った。

11月16日
こんなに辛いなんて、知らなかった
任務で、俺は敵組織の構成員に見つかってしまい
情報を盗んでこればいいだけなのに、銃撃戦になって
俺は銃弾を受けてしまったのだという。
医務室で目覚めた時、彼奴が一番最初に俺のところに来て、手を握って泣いていた
「ごめんね」と叫びながら
彼奴のせいじゃないのに、俺のせいなのに
彼奴はずっと泣いていた。
やっぱり、ムカつく程優しい奴だ
だが、きっとボスはこんな俺を許してはくれない
きっとこのまま、処分されるんだろうな
自然と溢れてくる涙を隠すように、俺は彼奴を抱き締める
彼奴を慰めるためと、俺が助けを求めるために
そしたら、彼奴は嫌な顔一つせず、俺を抱き締めてくれた
やっぱり彼奴には敵わない。
俺は彼奴を守りたい。
初めてそう思った

5月3日
まだ少し怖かったけど、思い切って聞いてみた
「ここにいる本当の理由を教えて」と
そうしたら、彼奴は二葉の写真を取り出した
単独任務の前日に見たものだった。
その写真を見ながら、彼奴は言った。
元々は白猫に所属していて、其処でも幹部をやっていた。
だが、両親が上の指示により敵拠点を襲ったが、当時長をやっていた奴に勝てる訳も無く無駄死に。
元々自分は『出来損ない』と言われていて、味方をしてくれる人物が居なくなったため、幹部の座を引き摺り下ろされる。
そして、同じような立場になった奴と共に組織を抜け出してきた。
だが、そいつが白猫に見つかり、自分も助けに行ったが結局捕まって、最終的にはもう一人が助けてくれたが
最初に捕まった奴と助けに来た奴が死に、
自分だけが生き残った。
其処を首領に拾われ、
恩返しの為にここにいるのだ。
全員して白い外套を着た家族の写真が、
彼奴が白猫に居た時の写真で、
映っている夫婦が母親と父親、
兄妹が彼奴と、その兄。
ぼろぼろの服を着ているのが、
彼奴が黒猫に入るきっかけになった二人と、
彼奴。
今、彼奴はその二葉の写真が宝物なのだという。
だけど、彼奴はそれを俺に渡した。
何故だかはわからない
不思議と涙がでてきて
情けなかった
辛いのは彼奴の方なのに

6月12日
今度は「どうして俺達を助けてくれたのか」と聞いた
ただ人数が足りなかっただけなら、敵組織を丸ごと自分の支配下に入れてしまえばいい。
彼奴はまた違う答えを言った。
彼奴等もここにいるけど、
黒猫に拾われたのは自分だけだった。
二人は自分を力尽くで取り返すつもりだったんだろうけど、
二人とも別々の組織の長となって、
その組織を使って黒猫を襲撃してきた。
その結果構成員の殆どが死んで、人が不足した。
最終的に、その抗争は首領と自分で収めて、
その二つの組織を丸ごと自分達で支配して、
黒猫の一員として現在も使っている。
だけど、信頼できる部下が居なくなって、
それでつまらなくなったから人を探していた
そしたら俺達を貧民街で見つけて、
そのまま保護してみた。
中りだったみたいだね
彼奴はまた笑った
俺の頭をくしゃくしゃと撫でながら。
辛いことを痩せ我慢している様子も無かった。
きっと乗り越えたんだろう。
嗚呼、俺にもそんな強さが欲しいな。

それからしばらく書き連ねてある日記のページをパラパラと捲り、2冊目を手に取った

3月1日
今日、貴方の補佐になった
俺が正式に黒猫に入ってから約4年、彼奴の御陰で能力も使えるようになった
彼奴はにっこり笑って「待ってたよ」って
何時の間にか彼奴のその言葉が聞きたくなっていて
やっと、やっと彼奴の傍に居られる
彼奴が優しく微笑みかけてくれるから、あまりにも嬉しくて彼奴の前で泣いてしまった
でも、この地位まで上り詰めるまで沢山の人を殺した
始めは中々人を殺せなくて、初めて人を殺した夜はずっと泣いていた
今ではもう、人を殺すのさえなんの躊躇いもなくなってしまった
この地位に比例するように、俺は沢山の人を殺した

3月15日
「俺、沢山人殺してるだろ?……それでもいいのか?」
思い切って聞いてみた。そしたら
「え、阿呆なの?」
だって。とことんムカつくな。
「君、何人殺した?」
前、報告書を見て確認してみたら
64人
「大丈夫。私の方がまだ上だよ」
ムカつく彼奴はドヤ顔をしながらこっちを見てくる
興味本位で彼奴にも聞いてみた。
そしたら
「軽く1000は超えるね!」
でも、そういえば彼奴は
白猫の時代でも
黒猫の時代でも
ずっと殺しをやってきている
彼奴は産まれた時から白猫にいて、
白猫から抜け出して、黒猫に拾われるまでの間も
殺しをやってきたと言った。
それを考えるともう意識が遠くなっていく。
でも彼奴だってそんな事を考えた時があると言った
彼奴でもそんな事を悩んだ時期があったんだな
彼奴だって一人の人間なんだからな。

6月2日
幹部補佐になってから、毎日がとても充実してる
彼奴は時間があれば本屋に連れて行ってくれたり、能力を鍛えてくれた。
外での任務では自分の事を気にせず俺を守ってくれた
だが、ずっと守られてばかりでは駄目だと思った
だが、いくら危ない仕事であっても、彼奴は必ずこの執務室に帰って来てくれた
たまに大怪我をした時に治療するのも、段々俺の役目となってきているが
彼奴の躰に触れるのは何時になっても慣れないな

8月23日
今日、新人達の最後の特訓に行ってやった
長かったようで短かったその期間、新人達がどう思っているのかは分からない。
彼奴のせいで俺はその期間をやっていないからな。この期間は全て彼奴の元で訓練していたから。
結局残ったのは始めの半分以下だけらしい
沢山辛い特訓を積み重ねてきて、これでやっと実戦に出られる時の新人の喜びはどんなものなのだろうか。
それから、特訓を終えて廊下を歩いていた俺は、貴女を見つけた
前回の任務で、敵組織に追われていた貴女とその弟を助けた事を覚えている
彼奴に貴女の事を相談して、そしたら彼奴が貴女をこの組織に入れた事も覚えている
ずっとあの時から心配だった
一度体術の訓練に行ったときに貴女を見つけた時、話しかけてみようかと思った
だけど、立場的にそれは出来なかった
だが、ここなら。今人が居ないここならいいよな?

9月1日
今日は朝に、新人達の所属が発表された
本当はもう少し早く決めなければならなかったらしいけど、色々忙しかったらしい。彼奴が言っていた
貴女は、俺と同じ所属だった
詳しくはが彼奴のところだが、貴女はそこに所属することになれた
頭が飛びそうで、もう言葉にならなかった
だからなのだろう。
今日の任務、俺は傷を負って帰ってきた
すぐに医務室に運ばれていく
この位で死ぬ訳がない。それに、もし死んでもどうせ彼奴が何とかしてしまう
だけど、貴女に心配をかけているのだろうな

9月15日
今日、貴女が来てから初めて任務に行った
俺は15分前に一人で行った
朝から貴女を見られるなんて、こんな幸せがあっていいのかな、と思った
「よろしく、宙
怖いと思うが、何かあったらすぐ俺を呼べよ」
そして貴女は今日初めて自分の手で人を殺した
泣いている貴女が部屋に来た
俺は頭を撫でてやった
あの時彼奴がしてくれたように
もしかして、彼奴は俺のこれからを予見でもして、俺がそれに対応できるようにでもしていたのか?

6月9日
今日、貴女は4回目の実戦任務へ行った
貴女は2、3回目の任務の実績を考慮されて、最下級構成員でなくなって、貴女にも部下ができた
そんな不安でいっぱいの部下達に、俺は励ましの言葉をかけていた
全て、全て彼奴の真似だった。
任務は、成功したけど失敗したようなものだった
彼奴は流石と言うべきか、無傷だったけれど、俺はかなりの重傷だった
俺は初任務の部下を庇って、敵の銃弾を体に入れた。これもまた彼奴と同じ
あの人が自分のせいで傷を負ってしまった、と責任を感じた部下は、その場でこめかみに銃を当てて死んだ。あの時と同じ
他の人達も、今日は沢山死んでしまった。同じ
朝、偉そうにしていた貴女の先輩も、余裕こいていた貴女の同期も
皆死んでしまった。あの時と同じ
だが、今度は彼奴は能力を使わなかった
これだけは前とは違った
帰りの車で、俺は彼奴の隣でずっと泣いてた
貴女が見ているのにも関わらず
すまない

1月15日
今日、貴女は、初めて単独の任務を任された
人並み以上の努力を重ねて、寝る間も惜しんで必死に座学に励んだ生活を続けていたら
自然に実績は上がっていって
貴女はまだ入って間もないのに、上級構成員になっていた
貴女は勿論部下だけど、やっと話せるようになった
任務に向かう途中、廊下で貴女に会って
そうしたら俺は
「すまない」
って一言
貴女の両肩に手を置いて、謝った
『お気遣いありがとうございます
御心配をお掛けし、申し訳ございません
ありがとうございます』
って。優しいじゃないか
彼奴より、きっと貴女の方が優しいよ

1月16日
朝から何度も貴女の携帯に電話をかけても、貴女が出ることはなかった。
だから、貴女の部屋に行ったら、貴女は汗だくになって、布団に丸まって閉じこもっていた。
俺は貴女を抱き締めることしか出来なかった
「すまない」って、ずっと謝りながら

4月23日
今日は朝から黒猫が大騒ぎだった
彼奴が大怪我をして拠点に戻って来たんだ。
腕の肘から下の部分が無くなっていて、脇腹や脚に銃弾が貫通した痕もあった。眼球も一つ失われていたらしい。
俺は彼奴の補佐だったから、すぐに医務室に向かった。
それでも医務室にはボスと、あと二人、写真に写っていた、知らない男性が心配そうに彼奴の顔を覗いていた。
それを見て、良かったと言った。

それからしばらく書き連ねてある日記のページをパラパラと捲り、3冊目を手に取った

3月13日
今日、貴女が同じ立場になった
貴女が正式に黒猫に入ってから約4年、能力がない貴女は最下級構成員からここまでのし上がってきた
俺はにっこり笑って
「待ってた」って
また彼奴の真似だ。
もう彼奴の真似は止めにしよう。
貴女に見せるのは自分でいいのだ。

3月31日
今日、初めて貴女が俺に教えてくれた。
もちろんビックリした。だって、彼奴は、本当は「幹部」じゃなくて、「頭領」だったんだから。
黒猫には彼奴が統べている、俺と貴女が所属している「猫」以外に、「獅子」と、「狼」があるらしい。
黒猫の本部と言うのは頭領とその補佐、そしてその3つの派閥を纏める首領、ボスで作られているらしい。
貴女に教えられるのは初めてだったから、なんだか変な感じだった。
彼奴は「二つの組織を丸ごと自分達で支配した」と言ってから、ずっと人だけ支配していたのだと思っていた。
だが、まさか組織の名前ごととは。
ずっと彼奴は「幹部」だと思っていたから、
「頭領」となると驚くしかなかった。
獅子と狼の頭領は、きっとあの二人だ。
彼奴の写真に写っていた、あの二人。

4月29日
今日、彼奴が任務に出掛けて行った。
それだけなら彼奴にとっては日常茶飯事だろう。
が、今回は「超」がつく程の危険な任務と言われていて、
朝から構成員達が噂していた。
それを知らなかった俺と貴女は、
ただただ彼奴の執務室で、彼奴の帰りを待っているだけだった。
だが、その心配も無駄だったようで、
彼奴はいつものようにへらへら笑いながら帰って来た。
「たっだいま~」と、無駄に上機嫌で。
その後、飲みに行ってくる!と言って、外へ出て行こうとした彼奴を、貴女はすぐに止めたんだ。
「怪我をしている」と。
彼奴が上に羽織っていた外套を脱ぐと、
確かにシャツが紅く染まっている部分があった。
彼奴が怪我をして帰って来るのは久しぶりで、
貴女は急いで治療をしていた。
本当に優しい人だ。
そして、彼奴は嘘吐きだ。

6月2日
俺と彼奴は能力の無い貴女を気遣って、書類整理や事務作業を回した
俺と彼奴の任務の報告書を纏めて提出するのも、貴女の仕事になった
いくら危ない仕事であっても、俺は必ずこの執務室に帰って来た
怪我を沢山負って、またそれを治療するのは貴女
貴女の綺麗な指に触れられるのは少しくすぐったくて、とても慣れそうにない。
彼奴もそうだったのかな
何も思っていなかったのだろうが、俺の事を感じていてくれたのだろうか?
彼奴の温もりを、まだ忘れる事が出来なかった。

7月7日
その日、七夕だという事を思い出し、彼奴が用意した笹の葉を見に行く。
そこには既に彼奴と貴女の短冊が飾ってあったから、俺も飾ってみたんだ。
俺には似合わない事だとは思ったが、願いが叶うのなら悪くは無いかもしれない

8月7日
今日程幸せな日は二度と来ないと思った
俺は、貴女の事が好きだと言った
そしたら、貴女はその場に泣き崩れて、ここに入る前からずっと、好きだったと言った
そうしたら俺は自然と貴女の事を抱き締めて、泣いてた
貴女の温もりを直で感じたのは初めてだった
宙の恋人、だなんて
ああもう、この文を書くだけで、ニヤけが止まらない。彼奴が居なくて助かった
きっと今日は寝れないな

9月18日
初めて、彼奴が俺と貴女の二人での任務を依頼した。
彼奴曰く、「涙が居るなら大丈夫でしょ!」
少しだけ嬉しかったのは事実。
任務を任せてくれるという嬉しさと、
信頼されているという嬉しさ、
そして、貴女と一緒に任務が出来る嬉しさ。
彼奴は、その任務までの俺と貴女の仕事を全て無くすと言った。
だから、俺と貴女は作戦の計画立てに専念した。
御陰で頑張れそうだよ。

9月25日
計画立ても終わり、最終確認も終わり、
今日、任務の日だった。
任務は裏切者の制裁。
小規模だが裏切った時点で、
その組織が崩壊する事は目に見えているはずだ。
任務は成功。
怪我一つ負う事無く彼奴の執務室まで戻った訳である。
だが、執務室に帰ってみると、そこでは
彼奴と首領、そしてあと二人の頭領が何かを話していた
「たるんでるだろ」
「まぁそうかもね。でも、あんまり部下の恋愛事情に首を突っ込む気は無いし、仕事はしっかりやってるし、いいと思うけどね」
「恋愛禁止って訳でもないからな」
「まぁ、目を瞑るとしよう。で、最近琴葉君の仕事が増えていることが問題なのだが?」
「私の仕事が増えたって、大した問題は起きませんよ」
「今問題が起きてるから言ってんだろうが!」
「新しく入った構成員の管理、自分の任務の報告書、作戦立案、幹部補佐の訓練、面倒、厄介事の引き受け等々々が琴葉の仕事だろう?確かに凡て仕事は熟している。だが、以前に比べて明らかに休養の時間が減っている」
「そこで、君の仕事を暫くは幹部補佐君に投げようと思うのだが」
「え、嫌ですよ。あの二人に任せるの嫌いなんですよ?私」
「まぁ、解決方法は後で考えておくよ」
そんな会話が聞こえた。
任務の報告をしようと思って来たが、
俺と貴女は彼奴の言葉を聞いて、
その部屋に入る事を止めようと思った。
だが、これもまた仕事。
最後まで完遂しなければいけないな。
落ち込みながら執務室に入ってみると、
まぁ俺達が居たことはばれていた訳で、
会話を聞いていたこともばれていた。
そこで、思い切って琴葉が言ったことについて聞いてみた
そしたら、
「私には分からない恋愛をする二人の邪魔をしたくないから、任せたくないんだよねぇ」
と軽く答えて来た。
恥ずかしさに貴女と共に顔を赤くすると、
首領も頭領も温かい笑みを浮かべていた。
善い人ばかりなのかな。

11月10日
昨日、貴女を俺の家に誘った
リビングに案内して、カチコチに緊張していた貴女に俺はホットミルクを出した
それからしばらく話し込んで、テレビを見てゆっくり過ごしていた
時間も遅くなってきたから、帰ろうと立ち上がった貴女を俺は阻止して
「………泊まっていかないのか?」
って、言う
そして、貴女はそのまま泊まることにした
風呂に入った後、夜も遅いし寝ようと思っていた貴女だろうが、俺は貴女をベッドに押し倒して
「寝かせないからな?」
と、俺らしくない言葉を一つ
思い出すだけでもう、頬が火照って字も汚い
俺は本当に、幸せな奴だな

12月7日
貴女の恋人になってから、四ヶ月が経った
彼奴はいつも部屋から抜け出し、執務室に俺と貴女を残してどこかへ行ってしまう。
仕事中は、今まで通り先輩と後輩の関係
でも、お互いの家に行ったり来たりして、彼奴が仕組んだため、ほぼ毎回重なる休日には二人で行きたい所に行って
全部がとても、幸せだ
だから、こんな日がずっと続いたらいいのにって思う
だが、お互いに黒猫にいるため、何時どこで死ぬかわからない
明日、殺されてしまうかもしれないのに
それでも、今だけは貴方と二人で生きていたいなって
彼奴に相談したらなんと言われるだろうか。
またいつものようにこっそりと動画を撮りつつ、相談相手になってくれるのだろうか。
補佐なのに、こっちが頼ってばっかだなぁ。
一度、彼奴に相談してみようと思った。

2月14日
今日は、貴女と出張に行く日
本当は、貴女は本部で留守だったけれど彼奴の御陰で一緒に行ける事になった
貴女と一緒に行けてとても幸せなのだが
今回の長期任務はかなり危険で正直俺もいつ死ぬかわからないらしい
そのせいで、貴女と初めて喧嘩してしまった
俺はそんな危険な場所に私を連れて行きたくないと、言った
でも貴女は、貴方と一緒にならどこでも行くと言ったから
貴女が俺の事を心配して言ってくれたのはわかってる、だが……

4月1日
今日、貴女が今から久々に出張先で外に出る任務に同行する
俺は、始めはかなり怒っていたけど段々冷めて、貴女を必死に守ろうと尽くした
出張先でも、本部にいた頃と変わらず仲良くできている
今から行く任務は、貴女が出される程人材が不足しているらしく、敵の数があまりにも多いらしい
と言っても貴女は後ろからの司令塔だから直接手を下す事は無い
それに、後衛なら安全だろう。
彼奴は相変わらず前衛だから、きっと敵は全て前衛で片付いてしまう。
きっと安全なはずだ。

9月1日
貴女が起きるいつもの時間に部屋に行けば、そこには必死にノートに字を書き連ねている貴女の姿
今日だけは、いつもと違かった
まだ、まだ
まだ逝くな
俺をおいて逝かないでくれ
貴女の名を呼んでも、反応はない
自分の名前を、失ったのか
まだ、俺は貴女に全てを伝えられてない
俺があの時、あの能力者さえ殺していなければこうはならなかった
怒りに任せて、殺すことが解決に繋がると思っていた幼い俺が
結局、一番大切な人を殺した
俺が貴女を殺した
もう二度と、ずっと一緒だった頃には戻れない
貴女は最後まで俺を思い出さずに、消えた
俺に向けて、だれ、と
俺の事なんか、思い出さなくていい
全てを忘れても
また俺が全てを教えてやるから
だから貴女はそこで寝ておけばいい
俺がどれだけ大切にしてきたと思っているんだ
ずっと、俺の隣で生きていて欲しかった
貴女の記憶の中から俺が消えても、俺はこの先貴女の事だけは忘れない
愛しい、俺の花嫁だから
本当は、言われなくたって気づいてたのに
もうすぐ、いなくなってしまうこともわかってた
なんで俺は、見て見ぬふりをしていた
なんで傍にいてやらなかった
こんなに貴女は必死に生きようとしていたのに
俺は貴女がずっと書き続けていた日記の一番最後のページに自分の名前を書いた。

8月7日
もう誰も居ない。
何時の間にか、ここにいるのは俺と彼奴だけ。
多かった部下も全て消え、ずっと共に居た仲間達も何時の間にか消えていて
全てが消えていた。
今日は俺が消える日だ。
貴女は今どこに居ますか?
死んだらすぐに会いに行きます。
俺の事を思い出していてくれますよね?
貴女の事は今でも愛しています。
世界で一番、誰よりもあなたを愛しています。
どうか、もう一度会いたい。
もう一度、貴女に会わせて下さい。
そして、一緒にいろんなところに行こう。
愛していま


いつだって君は彼女の事を考えていたね。
私は君達を拾って、一生懸命育ててあげた。
君が私の元から去っていくときはさびしかったよ。だけど、彼女の元へなら行って良いと思った。
親でもないのに、変だね。
君は最後の最後まで彼女の事を愛していた。
それに、願いだって叶ったではないか。
「宙と共に居る」素敵な願いだ。
そして、君達は本当に似たもの同士だね。
君達が取った行動は全て同じ。
能力の有無に関わらず、君達は同じ行動をしていた。
君達は生まれたその瞬間から結ばれる運命だったのだろうね。
最後だって同じだった。
私が必死に事実改変を叫び続けると云うね。
ふふ、死に際まで同じ運命を辿るのか。
まぁ、君は呪いで死んだ訳ではないけど。
彼女には悪い事をしたね。
折角彼に気持ちを伝えて、彼を生かすことが出来たのに、私が殺してしまった。
それだけでは無いね。
もう、君達が運命を共にした仲間も、獅子と狼達も、全て、全て、私が殺してしまった。
もう嫌になって来るね。
だから今日も自殺だ。
今日は君達が初めて出会った、記念の日だ。
そうだね、記念の日には特別な事をしたいよね。
嗚呼、そうだ。
今日は彼女と同じ死に方を試してみよう。
記憶の呪い―――
でも、駄目だった。
もう私に大切な人なんていない。
もう、大切な人の事なんて既に忘れてしまっているのかもしれない。
もう、大切な人が誰なのかすら分からない。
勿論君達だって大切だ。
だけど、もっと大切だった人が居た気がするんだ。
ずっとずっと、運命を共にしてきた仲間が。
もう分からない。
何が大切なのかすら。
嗚呼、躰の動かし方が分からなくなってきた。
自殺の仕方も。って、あれ?自殺ってなんだ?
もう何もかも分からないね。
彼女もこんな気分だったのだね。
辛いというか、もうどうでもいいって感じだ。
君は最後まで日記を書き続ける事は無かった。
彼女の記憶が無くなり始めてから、君は日記を書かなくなった。
だから、もう彼女の事が分からないだろう?
人間というのはそう言うものだ。
すぐに大切な事を忘れる。
大切な事程忘れる。
もう、呼吸の仕方が分からない。って、あれ?呼吸ってなんだ?
あはは。もう何も、何も分からない。
躰の動かし方も、言葉の作り方も、何もかも、全て、すべて……
って、あれ?死ねない。というか記憶が全て戻っている?
……全く、大切な事が既に無いとこんな事になるのか。
まったく、つまらない能力だ。
もう、大変よ、この世界も!
全てすべて、無くなった方が楽だと思うくらいね!!

「ん?どうしたどうした」
「まぁた寝てるんですか」
鬼面を被っている為良く見えないが、顔を歪めているであろう軍服を着た少年が言う。
「寝てない‼」
「いや、思いっきり寝てましたから……で、また自殺についてですか?」
少年は丁度いいくらいに冷めた紅茶を静かに啜る。
「半分正解半分不正解。私が考えているのは自殺じゃなくて、自殺した人の思考」
「やっぱり変な人ですよね、貴女」
「いやぁそれ程でも‼」私は照れながら紅茶を啜る。
「いや、褒めてませんし」少年はすかさず突っ込む。
嗚呼、こんな日がいつまでも続けばいいのに。

 
 

 
後書き
気付いた……凄く見づらい。
ヤバイ程見づらいですね。
すいません。
これだけで日記帳3冊も埋まらなくね?と考えた方、そうです。
ですが、書いていない部分もある訳なんですよ。すいません。
毎日書いてはいるけど、この日記を読んでいる人がしっかりと読んだのは作品に書いてある日の物だけだと思ってくれれば大丈夫です。
………さて、次にこれからについてなのですが、
『生前手記』シリーズは多分これで終わりです。
良く考えてみたら、皆が皆日記を書いている訳ありませんもんね!
次は「あの人」の生前手記を書こうと思いましたが、そう言えば「あの人」死んでないじゃん!と思い、断念。
もう迷作になり始めて来たここで、このシリーズは終わります。
というか、たった二作でシリーズと呼べるのか。
生前手記シリーズ完結、そしてまた新しいシリーズの始めようと思うのですが………
そう言えば本編どこ行きました?ちょっと迷子みたいなんで、捜して頂けますか?
って、ハイ。ハイ、そうなんです。
本編が迷子なんです。
という訳で、そろそろ物語に戻って、ちょっとずつ物語を進めて行きたいと思います。
一応、下書きから始めてますので、とても更新ペースは遅いのですが(亀以下で本当に申し訳ありません)、読んでいただけるとありがたいです。
これからもよろしくお願いします。
そしてもう一つ。
ネタが無い‼
過去語でもいいんですけどね?
話を進めてみたいんですよね。
予定では、
 ・各キャラの過去語
 ・主軸の物語
 ・写真に出てきた三人の物語
を書く予定なんですよ。
でもですね?
展開が思いつかない‼
過去語ならもう大体決まっているんですよ。
けど名前が決まってない‼
という感じなので、また更新が空きます。
はい、すいません。
ですが、大体方針は決まりつつあるので、頑張って行けたらと思います。
宜しくお願いします‼‼

▼問題
この日記を読んでいたのは誰でしょう?

推理してみて下さい。多分楽しいですよ。
コメントで出した答えを書いてくれれば、答え合わせをしましょう。
きっと貴方なら出来るはずです。
またお会いしましょう。―琴葉― 
ページ上へ戻る
ツイートする
 

感想を書く

この話の感想を書きましょう!




 
 
全て感想を見る:感想一覧