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空に星が輝く様に

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151部分:第十二話 夏に入りその二


第十二話 夏に入りその二

「わかったわね」
「頑張るわよ。未来の為に」
 そんな話をしてからそのうえで部活に向かう。夏の学校は校舎の中からは人の気配がしない。しかしそれでもだ。体育館の中は別であった。
 中に入るともうだ。部員達が集まっていた。
「おはよう」
「おはよう」
 こう挨拶をし合ってだ。そのうえでだ。
 部室の中で着替えてだ。そのうえで部活に入る。まずは外に出てランニングであった。
 そのランニングの中でだ。星華は部員達と話をしていた。その内容は。
「ねえ、これ終わったらね」
「そうね」
「何処行く?」
 そんな話をしていた。女子高生らしい話だった。
「それからだけれど」
「何処に行こうかしら」
「そうね。ここはね」 
 星華がここで言った。
「マクド行かない?」
「ああ、マクドね」
「いいわね、そこで」
 マクドナルドでいいというのだった。話はそれで決まった。
「それじゃあ後でね」
「行きましょう」
 こんな話をしながら走っていた。そこにだ。
 先輩の一人が来てだ。そっと注意してきた。
「お喋りもいいけれど」
「あっ、すいません」
「失礼しました」
「走ることにも気を払ってね」
 こう注意してきたのである。
「今はね」
「わかりました」
「それじゃあ」
「特に足元に注意しないと」
 走っているその足元というのであった。
「危ないわよ」
「足元ですか」
「スポーツ選手は足が命よ」
 先輩は自分の足をちらりと見てから述べてきた。
「とりわけね」
「歯だけじゃないんですね」
「足もなんですね」
「そう、足もよ」
 古いCMの懐かしい言葉を使ったジョークに合わせながらの言葉だった。
「足もだからね」
「だから余計に注意ですか」
「こけたりして怪我しないように」
「石につまづいてぐねることだってあるから」
 そうした場合もあるというのだ。
「だからね」
「それでなんですね」
「走ってる時は」
「とにかく練習中は気を抜かないことね」
 要するにと。そうした口調だった。
「怪我したら馬鹿馬鹿しいわよ」
「わかりました」
「それじゃあ」
「さあ、じゃあ気合入れなおして走るわよ」
 しっかりとした声で星華達に対して言ってきた。
「わかったわね」
「はい、わかりました」
「じゃあ。今からまた」
「はい、掛け声」
 その掛け声も出させてだ。先輩は星華達を走らせた。夏の炎天下なのでそれぞれ帽子を被っていてその爽やかな中でだ。彼女達は走っていた。
 ランニングの後は筋力トレーニングにダッシュだった。そして反復横跳びもする。
 それが終わって少し休憩になった。星華は水筒の中のスポーツドリンクを水筒のストローで飲みながらだ。そのうえで仲間達と話していた。
「あっついわねえ」
「本当にね」
「見事なまでにね」
「暑い暑い」
 皆も星華のその言葉に応える。言いながらそれぞれ座ったり壁にもたれかかったりしてである。そのうえで休憩に入っているのである。
「もうこの暑さってねえ」
「うんざりするし」
「外には蝉の音」
 それが嫌になるまで響いていた。学園中にだ。
 
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