ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start
しおりを利用するにはログインしてください。会員登録がまだの場合はこちらから。
ページ下へ移動
Turn:48 竜皇の挑戦
前書き
連勝で勢いに乗るタツマはミキとの決戦に挑む
タツマにとってはファーストステージの雪辱戦
大会を通して成長したタツマはミキを追い詰めていく
互いにギリギリの攻防の果てに勝つのは………
「やったぁ!2連勝!」
「まさか、初回から儀式7を狙いに行くなんてね」
意表を突いたタツマの戦術に手を取り合って喜ぶミライとミツキ
「けど、次は………」
ミライが見据える先にはコンソールに立つミキの姿があった
Turn:48 竜皇の挑戦
「あんたにはファーストステージの借りがあったな、ここで一気に返してやるぜ」
「出来るかしら、私だって負けるわけにはいかないわ」
ルートとギアホークがダークゾーンの工業地帯で互いを見据える
「(俺だってそう何度もうまくいくと思っちゃいねえ、ちょっと工夫しただけで、うまく回らない可能性は残ってんだ、けど)」
手札を確認しミキを見据えるタツマ
「(託してくれた仲間のためにも、どこまでも食らいついてやるぜ)」
「ライド!プログレスセコンド・ドラゴン」
「ライド!竜刻魔導士 ニーズ!」
タツマは手札にあるもう1枚のニーズを見た
だがミキのヴァンガードサークルを見てそのカードを出そうとした手を収めた
「彼は今何をしようとしたのかしら?」
「さあ、私にもさっぱり」
「グレード1のカードをコールしようとして辞めたんだ」
ユキナとチグサの疑問に答えたのはクロノだった
「ちょ!?クロノさん!?いいんですかこっち入って来ちゃって」
「伊吹がオッケーしてくれたよ、向こうにはトコハが行ってる」
「あ、それよりさっきの………」
「ドロップゾーンにグレード1が増えるほどいいシャドウパラディンの儀式、最初から展開して、コストや退却でドロップゾーンに送るのはかなり有効な手段、けど」
ミライたちのもとにやってきたトコハも同じように解説をしていた
「そっか、ミキのデッキは相手を山札に戻すことの得意なギアクロニクル」
「そう、だから儀式のコストを確実に確保するために展開することを押さえているの、山札に送られることで儀式の達成が難しくなってしまうことの無いよう」
もしグレード1が山札に送られ、手札に十分な確保をできなかった場合
スキルを発揮することが出来なくなってしまう
コールなどである程度緩和できるといっても限界がある
だから展開を押さえ、必要な時に備えて手札にキープしているのだ
「冷静よ彼、怖いくらいに」
「おらぁ!」
ルートのブーストを受けたニーズが杖から放った光がプログレスセコンド・ドラゴンに直撃する
【アビサルオウル】トリガーなし
「ダメージチェック………トリガーなし」
【スチームメイデン イシュメ】トリガーなし
「ライド!有為転変のギアピーコック、続けてアップストリーム・ドラゴンをコール」
アップストリームが歯車を放ってニーズを攻撃する
「ダメージチェックだ」
【竜刻魔導士 モルフェッサ】トリガーなし
「続けてギアピーコックでニーズを攻撃」
「ガード!ニーズ!アビサル!」
「やっぱりもう1枚持ってたな」
「ファーストステージで一度ファイトしてミキの手の内を知ってる、だからこんな判断が」
【エクステンドマグネ・ドラゴン】トリガーなし
「ターン終了」
「リア・ファルにライド!ルートのブーストでヴァンガードにアタックだ!」
リア・ファルが飛び上がって拳にエネルギーを宿した
「(無理すればガードできなくはないけど………)ノーガード!」
【黒翼のソードブレイカー】トリガーなし
「よしっ」
手札に追加のグレード1が来た
思わずガッツポーズするタツマに対してミキの表情は険しい
【エクステンドマグネ・ドラゴン】トリガーなし
「ライド!イフェメラルワンド・ドラゴン!ギアホークのブーストで、アップストリームがリア・ファルを攻撃!」
アップストリームは地面を駆け抜けリア・ファルに飛びかかった
【ハウルオウル】ドロートリガー
「1枚ドロー、リア・ファルのパワーを+5000」
「イフェメラルワンドでヴァンガードにアタック!」
「ガード!黒翼のソードブレイカー」
ダメージトリガーの影響でトリガー一枚までならこのシールドで防ぐことが出来る
同時に今のガードでドロップゾーンのグレード1が3枚になる
「ツインドライブ!」
【プログレスセコンド・ドラゴン】トリガーなし
【プログレスセコンド・ドラゴン】トリガーなし
2枚ともトリガーはなくこの攻撃は届かない
「儀式の要件はこれで整った」
「今のところタツマにミスはない………2連勝がミキにとってプレッシャーになってる」
タツマがこれまでの連戦で予想以上の力を発揮したことで焦っているのだろう
だが、ミライはそう簡単に行くとは思えなかった
「(そんなプレッシャーでつぶれるほど………ミキは甘くない)」
「ライド!覚醒を待つ竜 ルアード!」
ルアードにライドしたタツマがイフェメラルワンド・ドラゴンを見据えた
「喰らいつけ!求める世界を掴むまで!ストライドジェネレーション!天空を舞う竜 ルアード!」
腕を振り上げたルアード
タツマはストライドスキルのコストとしてルートを退却させるとソードブレイカーとアビサルオウルをデッキからコールした
更に天空を舞う竜の効果でもう一枚アビサル、手札からモルフェッサをコールして万全の攻撃態勢を取る
「アビサルオウルが2枚?ニーズを使ってドロップゾーンを増やした方がいいと思うんですけど」
「よく見て、タツマのダメージゾーン、もう全部裏よ、あと1点受けてるならそれでいいんだろうけど、現状ならこれで正解」
確かにニーズを使えばユニットを山札に戻されるリスクを軽減したうえでドロップゾーンを増やせる
だがその効果を使うにはカウンターブラストが必要
ダメージゾーンのカードが足りないならこれで正解だ
「欲を言えばアビサル・オウルを退却させて儀式の効果でカウンターチャージできればよかったんだけど………無理そうね」
「方法あるんですか?」
「リア・ファルならソウルブラストして1枚ドローしたうえでリアガードを一体退却できるけど………それをやらないってことは手札にないんでしょ」
「もしかしたら手札にアタッカーないかも、まだ4枚もあるのに追加のコールを渋ってるみたいですし」
「アビサルでヴァンガードにアタック!」
スキルでパワーアップしたアビサルがイフェメラルに襲い掛かる
【有為転変のギアピーコック】トリガーなし
「次はルアードだ!」
腕を掲げ飛び上がるルアード
【竜刻魔導士 ニーズ】トリガーなし
【黒翼のソードブレイカー】トリガーなし
【デスフェザー・イーグル】クリティカルトリガー
ルアードの放ったエネルギーがイフェメラルワンド・ドラゴンを飲み込む
【イフェメラルワンド・ドラゴン】トリガーなし
【キラキラ・ワーカー】ヒールトリガー
「ダメージゾーンのイシュメを回復、パワーをヴァンガードへ」
「モルフェッサでヴァンガードにアタック!儀式でパワー+5000!」
「ジェネレーションガード、遡る時乙女 ウルル、イシュメとキラキラ・ワーカーを山札へ」
「しまっ!」
このタイミングでのジェネレーションガード
ミキは確実に狙っている
「ストライドジェネレーション!時空竜 クロノスコマンド・レヴォリューション!」
初回からのレヴォリューション
これはファーストステージでタツマがミキに負けた時と同じパターン
「ストライドスキル!クロノスコマンド・ドラゴンを表に、パワー+10000、レヴォリューションを表に!相手リアガードをすべて山札の下へ!」
展開していたタツマのフィールドがあっという間に空になってしまった
「(多少リアガードが戻されるくらいは予想の範囲内だ、もうあの時の俺じゃねえ)」
「(彼はここにきて勢いがある、秘めていた才能が一気に花を咲かせた)」
ミキはプログレスセコンド・ドラゴンとイフェメラルワンド・ドラゴンをコール
スキルでパワーアップしたギアホークのブーストを加えてアップストリーム・ドラゴンのアタック宣言
「くそっ、ノーガードだ」
【竜刻魔導士 モルフェッサ】トリガーなし
「アップストリームのスキルでイシュメをコール!」
ヴァンガードの裏にイシュメをレスト状態でコールするミキ
「前のターンのドライブチェックからしてミキはもう1枚プログレスセコンド・ドラゴンを持ってる」
「それをコールしなかったのはイシュメをあの位置にコールするため………」
後列でアタックできるイシュメを安全な位置にコールするため
アップストリーム・ドラゴンのいた位置では次のターン狙われる危険があるから
「レヴォリューションでアタック!」
「ジェネレーションガード!竜楯魔導士 ブロナーハ!スキルでイビルリフューザー・ドラゴンをガーディアンサークルにコール!イビルリフューザー・ドラゴンの儀式でシールド+10000!」
【スチームキーパー ラバシム】トリガーなし
【イフェメラルワンド・ドラゴン】トリガーなし
【ワクワク・ワーカー】スタンドトリガー
「イシュメをスタンド!エクステンドにパワー+5000」
「パワーを集約してガードを切りにくくしたわね」
「今、ドロップゾーンのグレード1は………」
「イビルリフューザー・ドラゴンで5枚目、ドライブチェックで2枚めくってるから………」
「イシュメでアタック!」
「ソードブレイカーでガード!」
イシュメの放った矢はルアードではなくその前に立ちはだかったソードブレイカーを射抜いた
「まだよ、エクステンドマグネ・ドラゴンで攻撃!」
「エクステンドマグネ・ドラゴンには相手のリアガードが少ない時と、相手のリアガードが山札に戻ったときに発動するパワーアップスキルがある」
「合計でパワー+10000、元々のパワーとスタンドトリガーの効果で31000、あの手札にはシールドを持つカードがきっとある、ここは」
「いや、たぶんガードしないぜ」
クロノの言葉に彼を見て驚くユキナとチグサ
その言葉の通りタツマはこの攻撃をノーガードで通した
「どうしてガードしなかったんでしょう………ガードすれば儀式7を達成できたのに」
「してもその先へいけなかったからよ」
トコハの言葉にどういうことか思案するミツキとミライ
そして気づいた、タツマの手札は今5枚、だがここでガードに必要なのはおそらく3枚
ここで手札を減らしてしまうと覚醒せし竜皇のコスト、リアガード2体と手札2枚を達成できなくなってしまう
「それでも、ミキの手札に完全ガードがあることが分かっている以上、タツマが勝つにはあのカードに賭けるしかない」
カードをドローしたタツマは引いたカードを見て不敵な笑みを零した
「ストライドジェネレーション!覚醒せし竜皇 ルアード!」
タツマの切り札、覚醒せし竜皇 ルアード
咆哮を上げながらイフェメラルワンド・ドラゴンを威嚇する
だがその真価を発揮するにはドロップゾーンのカードが足りない
「なけりゃこうすりゃいいんだ!ニーズをコール!そしてエデルンをコール!」
エデルンには登場時リアガードを退却してドローできる効果がある
ニーズを退却させタツマは儀式7の条件を達成した
「ベリアルをコール!ベリアルのブーストしたエデルンでエクステンドマグネ・ドラゴンをアタック」
エデルンの矛がエクステンドマグネ・ドラゴンを貫いた
「覚醒せし竜皇 ルアードでアタック!スキル発動!リアガードのエデルンとベリアル、そして4枚の手札を捨てる!」
残った手札をすべて捨てたタツマ
手札1枚につき3000、6000のパワーアップで合計パワーは32000
「クリティカル+1、ドライブ+1、更にこの攻撃はグレード1以上でガードできない!」
完全ガードを封じて勝機が見えてきたかに思えたタツマだったが
「イフェメラルワンドのソウルブラスト、クロノスコマンド・ドラゴンを表にしてパワー+10000!更にガード」
マシュダ、ギアキャット、ワクワク・ワーカーが立ちはだかり合計で51000
4枚すべてがトリガーならこのガードを打ち破ることが出来る
【ベリアルオウル】クリティカルトリガー
【ベリアルオウル】クリティカルトリガー
【ハウルオウル】ドロートリガー
「あと1枚!」
「お願い………」
【竜刻魔導士 ウスキアス】トリガーなし
ミライたちの願いもむなしく4枚目はウスキアス
ミキのガードを突破できなかった
「危ない………今の攻撃もイフェメラルワンド・ドラゴンのスキルがなかったら止められなかった」
「それでもミキは止めきった………よく頑張ったな」
クロノのつぶやきが聞こえたのかコンソールに立つミキの口元がわずかに緩んでいた
「ストライドジェネレーション!時空竜 ワープドライブ・ドラゴン!」
タツマは先ほどのターンの攻撃の際リアガードを全て退却させた
山札に戻すスキルは必要ない
「エクステンドマグネ・ドラゴン、プログレスセコンド・ドラゴンをコール、ワープドライブ・ドラゴンのスキルでギアホークをタイムリープ、スチームメイデン メスキア」
メスキアのスキルでプログレスセコンド・ドラゴンをパワーアップさせた
「さらにメスキアの効果でドロー!ドローしたイフェメラルワンドをメスキアを退却してコール、プログレスセコンド・ドラゴンと位置を交換」
これでミキは万全の態勢で攻撃に臨める
しかもリアガードのイフェメラルワンドはブーストと合わせてパワー合計22000
「まずはイシュメでルアードにアタック」
「そいつは通すぜ!」
イシュメの矢がルアードを貫いた
【竜刻守護者 エスラス】トリガーなし
『続けてエクステンドマグネ・ドラゴン!プログレスセコンド・ドラゴンのブーストでアタック!』
エクステンドマグネ・ドラゴンが掌に集めたエネルギーをルアードめがけて放つ
「ガード!」
だがその攻撃はベリアルオウルが受け止めた
「ワープドライブ・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」
「エスラスで完全ガード!」
ワープドライブ・ドラゴンの砲門から放たれたエネルギーをエスラスが受け止める
「トリプルドライブ!」
勢いよく山札の一番上のカードに手をかけるミキ
【スチームブレス・ドラゴン】トリガーなし
【スチームファイター マシュダ】クリティカルトリガー
「効果はすべてイフェメラルへ!サードチェック」
「(まだだ!シールドはぎりぎり足りる!)」
【ワクワク・ワーカー】スタンドトリガー
「効果はすべてエクステンドマグネへ!イフェメラルワンド・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」
「っ!ガード!」
ベリアル、リア・ファル、ウスキアスの3枚でガードするタツマ
今の攻撃はクリティカル2、ダメージ5のタツマは絶対に通せない
そして今のアタックでタツマの手札が尽きた
「エクステンドマグネ・ドラゴンでヴァンガードにアタック!」
エクステンドマグネ・ドラゴンの放ったエネルギーがルアードを飲み込んだ
「ぐあぁぁ!」
【覚醒を待つ竜 ルアード】
ミキの勝利によって決勝戦は大将戦へともつれ込んだ
泣いても笑ってもこれが最後のファイト
「俺に出来ることは全部やった、後はお前だけだ」
そう言って拳を突き出すタツマ
ミライも自身の拳を突き付ける
そしてミツキとトコハも拳をぶつけた
「私ひとりじゃきっとここまでこれなかった………みんなのお陰で私はここまでこれた、それじゃあ、行ってくるね」
デッキを片手にコンソールへと立つミライ
目の前のミキを見据えて手札を手繰り寄せる
「「スタンドアップ!ヴァンガード!」
互いにギアクロニクル
惑星クレイ、ダークゾーンの工業地帯で最後の決戦が始まった
「真鍮の羽のギアホーク!」
「クロノ・ドラン・G!」
互いのファーストヴァンガードが見つめ合う
後書き
次回予告
「そういえば、あいつらガキの頃からの知り合い何だっけか?」
「すっごい、タツマさんよく覚えてましたね」
「お前は俺をなんだと思ってるんだ」
turn:49 少女と時空竜
「ちょっと天然で口が悪くて、実はちょっと熱血で………」
「誰も並べ上げろなんて言ってねぇだろうが」
ページ上へ戻る