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魔法少女リリカルなのはエトランゼ(異邦人) 再構築

作者:南條 綾
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9部 ViVid!
5章 今日から明日へ
  空と世界の色

 おれ自身この一撃で終わったと思った。
以前のアインハルトなら終わっていたことだろう。
過去の亡霊となり、動いていたままのアインハルトなら
どうやら俺の娘もなのはと同じく想いをぶつけて届ける力があるのだろう。
もしかしたらヴィヴィオだけではなく、
この小さなチームメイトの応援の声に響いてか
今まで応援してくれた人達や、
この大会で知り合った人達の応援のお陰かもしれないが・・・
ふらつきながら立ち上がったアインハルトから目の光が今までよりも強く感じる。

「ーやれます」

 そういいながらアインハルトはファイティングポーズを取り立ち上がった。

「ーよかった。
やっといつものアインハルトさんだ。
いつも一生懸命で優しいわたしたちの大好きなアインハルトさんです。」

 ヴィヴィオは慈愛の笑顔でアインハルトにそう話しかけていた。
リオとコロナも笑顔で頷いていた。
なのはに言ったら親バカと言われた。
あれ見たらなのはも同じことそれ以上に言うと思うけど・・・

「いい一撃を頂いて、目が覚めた気がします。
感謝の想いは(こぶし)()せます。
受けていただけますか?」

 体力も気力もボロボロなはずなのにここに来て一番の闘志を感じた
それを受けるようにヴィヴィオも

「もちろん全力で」

 こちらも軽くステップをしながら気を引き締めたようだ
いい感じだ。
俺の好きな風景でもある。
二人ともがんばれ・・・

 アインハルトは一瞬の攻撃できる感じをして飛び込んだ
アインハルトの必殺技
覇王断空拳
それを(すん)でのところでヴィヴィオはかわした。
でもアインハルトは買わされる予感もあったのだろう
今度は打ち下ろしの覇王断空拳
それをヴィヴィオは持ち前の感覚でかわしながらヴィヴィオの新たな打撃の必殺技
魔力を集めてのアッパーカット
カウンターに決まったアインハルトは膝から崩し、後ろに倒れこんだ、
ヴィヴィオはそのまま追撃に行こうとした瞬間
ノーヴェが後ろから止めて試合終了

 ノーヴェが一瞬俺の方を見たので、俺は一例をした。
この子達全員ノーヴェも含めてまっすぐに進んでいる
アインハルトも自滅に近いような強さを求めないだろう。
俺そういうの教えるの苦手だし、ガウやエレさんならうまく教えてくれると思ったんだけど、
必要なしみたいだ。
本当にこの子達とは、まぁハンディキャップ有りだけど本気で戦ってみたい。
今の状態で本気で戦ったら多分蹴り一撃で終わると思う。
ましてや魔法有りなら戦闘じゃなくて暴力でしかない。
そう想い伏せてたら、
アインハルトを中心にチームメイトが笑い泣きしてらぁ

「ねえシャンテ、ちょっとあそこにいっていい?」

「あそこって、百合が咲いてる花壇しかないですよ
もしかして今の陛下の戦いに触発されて新たな技を思い付いたから練習は禁止ですよ」

 俺は瞬間移動を使いシャンテの後ろに行き、首元に手刀を置いた。

「なにか言った?シャンテちゃん?」

「イエ・・・ナンデモアリマセン」

「妖精達が、なにか伝えたいことがあるみたいでねぇ」

「妖精って・・・綾さん」

「魔法が無い文化では魔法を使えると言ったらそんな返事だよシャンテ
自分が知らないことはこの世にはたくさんあるんだ、
教えてくれるのくれないの」

「もちろん、教えますし、方向でもいいですか?」

「あぁ、今日はお客が多いからね、それで」

 俺は教えてもらった方向をいこうとした瞬間に振り向いて、

「ノーヴェ!」

「はい、綾さんどうしましたか?」

「改めてこの子達をいい格闘家にしてくれ」

「はい、この後は?」

「なにか自然がざわついてるから少し聞いてくる」

「綾さんに限って大丈夫だと思いますけれど、気を付けてください」

 俺は、ブイサインをしながらシャンテに教えてもらった方向を歩きだした。
そこには一面の百合が咲いていた。
ここなら大丈夫
俺は花壇の前に立ち、詠唱を始めた。

「イア・ジョ・ヤ・ニーベ・スドベリ」

 力ある言葉を発する。

『妖精託(クーロ・ワイズ)』

百合の花を触媒として妖精を呼び出す呪文。
術者の耳元で近い未来を教えてくれる

 俺の耳元にピーターパンに出てくるティンカーベルぐらいな小さな妖精が俺の耳元で囁いてくれた。
この呪文未来を教えてくれるって言うけれど明確じゃないんだよね
かリムの予言の方が詳しいぐらいだ。
「ホンジツヨルイイコトオキル」

 これだけでなにかを察しろなんて難しいと思うけれど、取り合えずかリムに会いに行きますか?
俺は広場に戻るとありゃ誰もいないどうしたものかと思っていたら、
アッチからアインハルトとルーとファビアと一緒に仲良く歩いてるので声かける。

「ルー」

「あれ綾さんどうしたの?」

「戻ってきたら誰もいなくてね」

「あの綾さん?」

「どうしたのアインハルト」

「誘ってもらってた件なんですが」

「アインハルトは此処でみんなと頑張りな」

 俺はアインハルトの頭に手をのせそう答えた

「また悪巧みですか?」

「ルーの上官ほどじゃないよ、かリムに会いたいんだけど、どうしたらいいと思う?」

「騎士カリムですか?」

「ん」

「また厄介事が起きそうなのですか?」

「違うって、いいことなんだと思うけど、一言報告しようと思ってね」

「給湯室にいけば誰かいませんか?」

「了解、ファビア」

「ん」

「今度魔法でお話ししよう」

「わたしとなぜ?」

「俺の学んだ魔法系列に近いから興味があってね」

 ファビアはルーの方を見ていたので、ルーはお好きな方で言い寄って伝えた。

「うん、別にいいよ」

「そっか、ありがとう」

 俺はファビアの頭を撫でて給湯室に向かった。

「誰かいる?」

 俺が丁度扉を開いたらもとナンバーズのセイン、オットーとディードがお茶の準備をしていた。

「あれ、綾さん、コンナトコロデどうしたんですか?」

「セイン悪いんだけど騎士カリムに会いたい」

「どうしたのです、いきなり」

「報告だね」

「別に大丈夫だと思いますけれど、ちょっと待ってください、二人ともこれお願いできる?」

「ええ」

「了解しました」

 セインは双子に準備を任せ、コンタクトの準備をしてくれたようだ。

「綾さんは陛下達の方にいかなくていいのですか?」

「オットーだって俺が行ったら多分説教食らってるヴィヴィオの邪魔しちゃうじゃん
絶対にノーヴェ緊張しちゃうと思うから」

「そうですね」

「綾さんさえよければ今からでも良いそうです。」

「なら行ってくる」

 テーブルに置いてあったクッキーを一ついただく、いい味だ

「美味しいね、このクッキー翠屋に置きたいぐらいだ」

「光栄です」

 俺はカリムの元に行く
カリムの執務室の前に着きノックをすると相変わらずな上品な声で招待された。

「元気そうだ」

「お陰さまで、綾さんは色々と活動しているみたいで、本職の方にたいして失礼かもしれませんが、紅茶を」

「よく言うよ、おれの紅茶の先生の一人の癖に」

 紅茶の入れ方は、桃子義母さんやフィアッセ義姉ちゃんに教わったけれど、
地域によって味の好みと言うのがある
いくら中国料理が好きだからと言っても日本に出してあるのは、日本人の舌に合うようにしてあるそうだ。
同じく基本は同じでもこちらの味に合うように勉強に来たのがカリムだったりする。
リンディさんは問題外
リンディ茶を作る人に教えてもらおうとはしなかった。
最初はエイミィさんに教えてもらおうとしたんだけど、
無理の一言だった。

「どうしたのですか?」

「ちびっこ達がトンネルを脱出したみたいですよ」

「それは良かったです。それだけで来ないですよね」

「その後に妖精が騒いでいるのを感じたので、聞いてみたら今夜いいこと起きるらしいです」

「他には?」

「以上ってことで、今夜此処で寝泊まりさせてもらえないかなって言うお願い事です」

「宿直室でいいですか」

「横になれたらどこでも、知ってるでしょ」

「そちらは準備させますね、今日の当番は、セインとシャンテですね」

「わたしも着いていってもいいかな」

「よろしくお願いできますか?」

「もちろん、紅茶相変わらず美味しい。忙しいと思うからもう行くよ」

「前みたいに遊びに来てくださいね」

「うん」

 そう言って俺はお子さま達の方に戻った。
お子さま達は紅茶とクッキーをお供にし談笑してまた一段と絆が太くなった気がした。
俺はヴィヴィオに伝言を頼み夜になるのを楽しみにしていた。
良いこと
純粋な意味か、トラブルの意味か
楽しみだ! 
 

 
後書き
ただいま入院4日目
タブレットとキーボードがあればきちんと更新ができたりします。
昨日までダウンしてましたけどやっと回復してきました。 
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