オズのトロット
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第八幕その六
「おもちゃなんだよ」
「そうなんですね」
「では今からね」
「はい、女王とキャンディマンにですね」
「会おうね」
「そうしましょう」
そのジグゾーパズルの絵を観ながらお話をしてでした、一行は女王の間に案内してもらいました。そしてその間にです。メリーランドの女王とキャンディマンがいました。
スパンコールで輝いている愛らしいフリルが沢山付いているドレスを着ています、子供位の大きさでお口と眉と頬は上品な色で描かれています。開かれている目はガラスでとてもきらきらと輝いています。
そのすぐ傍には太った小柄な人がいます、見れば身体はキャンディで服は砂糖菓子で手に持っている砂糖ふるいから身体に粉砂糖をかけています。
二人はそれぞれです、トロット達がお部屋に入るとすぐに行ってきました。
「待っていたわ」
「ようこそ」
「よく来てくれたわね」
「全力でもてなしてもらいますぞ」
「お久し振り」
トロットが一行を代表してにこりと笑って挨拶をしました。
「お二人共元気そうね」
「この通りよ」
玉座に座っている蝋人形がにこりと笑って言ってきました、この人がそのメリーランドの女王です、
「私はいつも元気よ」
「私もですぞ」
次はキャンディの身体を持つキャンディマンが答えます。
「元気過ぎて困っている位です」
「自分でなのね」
「はい、この通り」
見れば踊りそうになる位です。
「元気過ぎて困っています」
「それは何よりね」
「それでだけれど」
女王はトロットにあらためて尋ねました。
「今日はオズマ姫からプレゼントを届けに来てくれたのよね」
「ええ、そうよ」
その通りとです、トロットは女王に答えました。
「私達はね」
「そうよね」
「今から渡すわね」
「そういえば」
ここでカルロスがふと気付いて言いました。
「イッソスの女王にお渡しするものは僕達も知っていますけれど」
「他の人達に渡すプレゼントは何かな」
ジョージも言います。
「一体」
「そこまでは知らないよね、僕達は」
神宝もこのことについて考えました。
「あまり」
「そうよね、何かしら」
ナターシャもどうにも気になることでした。
「メリーランドの女王にお渡しるうものは」
「ドウ一世さんにもお渡ししたものも気になるし」
恵梨香はその時のことを思い出して言いました。
「今の女王さんにもノーランドやイックスの国についても」
「全部同じものよ」
トロットはどうなのかと考えた五人にすぐに答えました。
「それはね」
「同じですか」
「イッソスの女王様にお渡しるものと同じですか」
「あの宝石の時計ですね」
「とても奇麗な」
「あれをですか」
「だってどれか違ったら不公平だから」
そう考えてというのです。
「今回はどの国にも同じものを贈らせてもらうの」
「それは何よりね」
女王はトロット達のお話を聞いてにこりと笑いました。
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