妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)
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第11話 幸せを呼ぶ猫の誕生
前書き
本日二度目の投稿なう。そして今回の章の最終話。
次回に投稿する時は新たな章、つまり原作開始…前です(まだかよ)
準備は終わったけど、物語の進み具合はこれから変わります。ですので、その前に幸せを運んだあの猫を出そうかと。
やーい、まだ始まらなーい!!…すみません()
さぁ、第11話です!どうぞっ!!
「え、ドラゴンの卵?」
「そうなんだよォ…それでリサーナがエルザ派のナツと一緒に泊まりきりで卵かえしごっこやって…本当に私の妹かってんだ!!」
あれから数日、ラクサスとオレは評議員からも報酬として回復魔法や傷を癒やす魔水晶とかを使って傷を癒やして久しぶりにギルドでゆっくりしていたら、ミラからナツがドラゴンの卵を拾ったという話をしていた。
しかし、前までとは比べられない程に変わったなぁミラは…。ある意味いい方向で進んでいるみたいだし、ギルドでも馴染んできたからオレも一安心した。流石にあの状態続けていたら長くやっていられるか心配だしな。
「エルザ派とかはともかくとして、ナツとリサーナが卵を温めているってことでいいんだよな?大丈夫なのか?あの二人は」
「あん?レッドもナツが卵を食うと思ってのか?リサーナが居るし大丈夫だろ」
近くの席で座っていたグレイが反応して話しに混じってきた。
いや、別に食うか心配というわけじゃなくて…
「そうじゃなくてよ…あの二人もまだ小さいから二人だけじゃ大変じゃないか、って心配でよ」
オレの言葉を聞いて二人共「あー、そこか」と呆れている。別に見当違いじゃないと思うが…
「あいつらが泊まりきりでやってんなら大丈夫じゃねえか?交代ずつでできるし、リサーナも魔法で鳥に接収して温めることできンだろ」
「後はあのナツと二人で体使って温めるのもできるから大丈夫と思うよ?」
グレイの近くに座っていたカナまでも話を混じってきた。そういえば、ラクサスとエルザは今日仕事に行っているから今日はいないのか。
「そうか…」
「それよりリサーナの奴と話をしなきゃならねェ…私とエルザ、どっちに着くんだよ全く!!」
「ええ…。てかエルザ派とか言うならグレイもそうじゃないのか?」
「えっ、お…おい勘弁しろよ…オレがエルザ派になんて…オレはオレの好きにしてえんだ。あんな硬い(物理的にも)の元に着いても疲れるし嫌だぞオレ」
「もう好きにしてるじゃねえか、自分をよく見てみろよグレイ」
「ぐ、グレイ!服…!!」
「へ?…おわ!?」
グレイがいつの間にか上半身の服を脱ぐ。もう日常だネ!!と言ったらカナからも肯定された。
ミラは相変わらずリサーナがナツと一緒にいることが気に食わないからイライラしているが…、エルザ派とかいっても怒っているが、それでもエルザの実力も認めているし、エルザもミラを認めているからオレは二人共仲良くなれるじゃないか、と思うんだけど。
「チィッ…!仕方ねえ、仕事でストレス発散してくる!!」
収まりきらないのか、仕事のを受けに行った…。クエストボードを軽く叩いたけど壊れてないよな…?
「たくっ、この前もエルザとミラが暴れていたし…オレとナツはダメだってのに自分たちはいいのかって話だぜ…」
「あははっ…」
愚痴をこぼすグレイにカナは苦笑いをする。確かに人のことを言ったのに自分がやるのはどうなのか、って話だな。
「それを考えてみると、エルザとミラってナツとグレイの女バージョンみたいなモノだな」
思ったことをそのまま言ったら後ろ席のマカオとワカバが何やら飲んでいた酒を吹いた。
ん?グレイが呆然としているなぁ…
「ハハハハッ!!面白えことを言うじゃねぇかレッド!!」
「全くオメエは!!隙を見て笑わせんのうめえなホント!!」
何やらツボに当たったらしい。そんなに面白かったのか?
「ぷ…ふふふ…」
あ、カナまで。ええ…?
「お、え、エルザとミラがオレたちの女バージョン…」
なんかショック食らったみたいな顔してんなぁ…グレイ。
◆◆◆◆◆◆
――――数日後
「卵ねェ…興味ねえが、ドラゴンの卵とか高く売れそうだな」
同じ滅竜魔法を使うラクサスにドラゴンの卵について話したが、本当に興味なさそうだな。
てかお金に結びつくか…でも本当にドラゴンの卵だったら売れるな。ビッグニュースになるのも間違いなさそうだ。
「ま、ドラゴンなんて絶滅している今じゃ関係ねえことだが…それに似た模様ってだけだろ」
「そうだよなぁ…まぁどんな生き物が生まれるのは楽しみだけどな」
「ハッ、前みてえな奴だったら厄介だな」
「オレはもう倒せるから無問題」
「…前言撤回だ、楽勝だ。」
あの黄金の戦士―――マスターからは”超サイヤ人”なんて命名されている―――にはコントロールとまでは行かずとも、成れるようにはなった。時間が少し必要だけども、それでもあのデーモンは倒せるくらいは行ける自信ある。
「それはそうと、ナツとリサーナがやってんだろ?あいつら間違って割りそうな気がするが」
「そこらへんはリサーナがカバーするらしいから大丈夫だってよ。まぁ元気な子が生まれるといいな」
「…そうだな」
小さい声ながらもラクサスも同意する。しかし、帰ってきてからもクエストとは…一応半分報酬渡したが、それを気にせずにクエスト…それにまた力が上がってるような…特訓もやっているのだろうか。
「む、レッドさん。こっちに居たのか」
「おう、エルザじゃねえか、どうした?」
「いや、特に何も…ただまた話をしたいと思ってな」
そう言ってからラクサスを見る。なんだ、ラクサスと話したいのだろうか…じゃないな、なんかラクサスを睨みつけて…んん?ラクサスよ、何故君まで睨みつけているのかね…?
「オレが今レッドと雑談していンのは見てわかんだろ、さっさとミラと暴れてこい。」
「最近レッドさんが修行で数ヶ月も居なく、そしてS級クエストに行ってあまりゆっくり話せていないんだ私は。ラクサスはクエストでレッドさんと共に居たのだろう?なら充分な筈だ。変われ」
充分ってなにかなエルザさん。オレ、そこのところが気になるのだけど?てか別にラクサスも一緒でもいいと思うんだけど…。ラクサスもそう言わずにエルザも混じってよ…
ミラと話している時にグレイやカナが混じってもミラは怒らなかったし、マカオとワカバも同じく。
それなのにこの二人はそれが許さない…はて、皆と話すほうが穏やかでいいと思うのだが――――
「――――誰だー!!盗んだのーッ!!」
「…ん?」
突然ギルドの入り口から声が聞こえた。この声はナツ…そしてリサーナも一緒だが…卵がない?
「卵が消えた?」
「私は知らないよ?」
…どうやら卵がなくなったらしい。それでナツは卵は誰かに盗まれたのかと思ってギルドで探しにきた、と。
「レッドも白状しやがれ!!」
「悪ぃ、生憎オレも知らない」
突然刑事が容疑者に言う台詞みたいなことを言われたオレは素直に答える。
てか警察の取り調べみたいじゃねえか…。
「ミラ姉、卵知らない?」
「知らないわよ」
リサーナがまだマシな方で聞いている…こっちは常識がちゃんとあってよろしい。将来心配がないね…なに考えてんだオレ。
ミラはナツを煽るようなことを言って、ナツはミラに飛びかかる。珍しい組み合わせだなぁ(能天気)
そしてグレイもその中へと参加。流石に見逃せなかったエルザも止めるために参加…。
「…くだんね…」
「…まぁ、元気があるってことだな」
どこか呆れているラクサスにオレは苦笑いで答えるしか無い。けどもう当たり前だしな、これは。
「あのガキどもまだやってるよ」
「本当ひでー世代だな。 数年後のギルドを想像したくねーぜ…」
マカオとワカバが将来が心配みたいな話をする。確かに、このままだと他のところにも迷惑かけてしまいそうだしな。
「反発するのは認め合うからこそ奴等には互いの顔がハッキリ映っておる。なーんも心配する事ないわい」
そして、ギルドのカウンターにマスターが胡座かいて座りながら暴走しているナツたちを見てニカッと笑っている。最後に「将来の資金が怪しいじゃがな…」と呟いたのは聞き逃がせなかったぞマスター…。
「オレの卵……どこにいったんだよ…」
「泣くなよナツ…可愛いなぁ」
「泣いてねえよ!!」
そしていつの間にかナツが涙目になっている。ああ、これはやばいな。そろそろオレも卵を探しに…ん?
「その辺にしないかミラ!ホラ…ナツも泣くなじゃない」
「泣いてねえよ…!!」
「卵……」
探さなくても大丈夫そうだ。そう判断してオレは席に座り直す。
「おい、レッド。お前探しに行くんじゃなかったのか?」
「そのつもりだったけど…ほら」
「あ?…ああ、なるほどな」
オレの行動に疑問に思ったラクサスに教えるとラクサスも今やって来た彼を見て納得した。
思えば彼はまだギルドに来てないんだった。最近もこの時間で来ることがあったが…そういうことか。
「ナツ…リサーナ、ごめん」
「…!」
謝罪の言葉を聞いたリサーナが振り返る。それだけじゃなく、今の状況を見ていた皆もそちらへ目を向ける。
そこに居たのは、大きな卵を持ったスーツを着ている銀髪の少年…エルフマン。
「盗んだわけじゃねーんだ…二人だけじゃ温めるの大変かなって思って…夜…冷えるだろ?」
申し訳なさそうに笑っているエルフマンの話を聞いて察した。
「でも…オレ魔法うまく使えねーから恥ずかしくて1人でこっそりやってたんだ」
魔法ができない自分が恥ずかしいが、それでも自分にできることをした彼を誰も責めない。むしろナツたちの手助けした彼を感謝するリサーナとナツがいる。
「そうだったのかー!!」
「ありがとうエルフ兄ちゃん!!!」
「私の事疑ってただろ、本気で」
「それはお互い様じゃないのか?」
どうやらミラとエルザが互いを疑っていたようだ。よく考えればしないと分かるはずだが…。結構焦っていたのか。
…!
何かが割る音が聞こえた。それはオレだけじゃなく、ギルドの中にいる皆も反応する。
一瞬は静かになるギルドだったが――卵を見た後に騒ぎ出す。
「う…生まれる!!」
「おおっ!!」
おおふ…なんか皆が卵へと集まっていっている…そんなに居ちゃ見えにくいだろう…おいちょっとどけや。
「おいっどけよ!!」
「バカッ!あまり押すなっ!!」
「…ハァ…」
いつの間にかオレが混じったことをラクサスの溜息が聞こえたが気にしない。
だって気になるもんだろ、生まれる瞬間。特に卵から
そして卵が少しずつ割れていき…そして――――
――――パカーン
大きく割れる音がギルド内に響き渡った――はて、そこから生まれたのは――――
ドラゴンではなく、猫でした。
――――ゑ??
あれ、幻覚か…?いつの間に…!!いや…そんな感じじゃない…オレって疲れてんのか…?
「猫!!?」
あ、どうやらそういうわけじゃなく、ガチで見えるやつですねわかります。…なんでさ()
「わぁっ!!」
リサーナとナツから歓喜の声が溢れる。
だがちょっとまって欲しい。常識として有りえないだろ?なんで卵から猫…ドラゴンじゃないと思ってはいたけどこれはヒドイ。しかも羽生えている…どういうことだってばよ?
思わず意外性ど根性忍者の口癖を脳内に流れた…ホント、どういうことだよ。周囲の皆も「鳥か?」「青い猫…」なんて信じられないように呟いているぞ。
そして小さい羽を生やした猫は少しずつ飛んできて、頑張って桜髪の少年、ナツの頭の上へ
そして、その猫が生まれてからの初めて出す声――――
「――――あい」
「かわいー!!」
「「「かわいーー!!!!」」」
ハイ、その声だけで周りの皆が魅力されました。そして、ギルドの皆は青い猫へとぞろぞろと集まっていく。
「かわええなぁ…」
「…おい、顔がヒドイことになってんぞレッド」
知らん、今のオレは何度もキモいと言われても直らんぞ。こんな可愛い猫の前じゃオレは勝てん…。
「見て…ナツ。さっきまでみんなカリカリしてたのに…あんなに嬉しそう。なんか幸せを呼ぶ青い猫みたい」
「幸せかぁ――――」
今、ギルドで生まれた猫は沢山のギルドのメンバーを魅力させ、そして笑顔にさせた。
新たな生命の祝福、そしてこれから新しい仲間への歓迎。笑顔が絶えないギルドはまたより一層その笑顔を深めた。
そんなギルドの様子を見て、ナツ・ドラグニルは「幸せ」という文字について考慮し―――そして名付ける。
「じゃーこいつの名前”ハッピー”!」
「あい」
自分に名付けられた名を知ってか知らずか、青い猫は反応する。
幸せを呼ぶ猫、なんて相応しい名だと、オレは思う。だって皆が笑顔になっているのは、間違いなくこの猫、ハッピーのおかげだ。それは皆も反対はしない。…しないが――――
「ドラゴンのハッピーだ」
「あい!」
「「ドラゴンじゃねえよ!!」」
それ、ドラゴンじゃなくて羽が生えた猫な?
そして、絵を描くのが好きなリーダスが「ドラゴンの絵にしちゃえ」ということに、青いドラゴンに乗るナツと、笑顔あふれる皆の絵が完成し、その絵はギルドのアルバムとして保存されていたのであった。
後書き
いつもより早く書けた…。番外編…じゃないなここは←
これでこの章は終わりです。次回からは前書き通り、原作開始…前を始めます。
では、次回もよろしくおねがいします!!
アンケート終わったので、結果を見てください。…あの結果になるなんて、たまげたなぁ(白目)
結果が見えない方が居れば、次回の投稿に後書きに発表致します。…次はちゃんとアンケート作らなきゃ(震声)
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