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アイツはジョーク

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第二章

 本当に適当にやっていた、浮気はしない性分なのでしていないけれど女友達とも遊んで気ままにやっていた。
 そんな私にだ、友人は今度は部活の時に私に言ってきた。私達は卓球部に所属していてそこで汗をかいている。こっちは結構熱心にしているつもりだ。
 卓球盤の上で球が交互するのを見つつだ、私にこう言ってきた。
「昨日彼の誘い断ったみたいね」
「デートのね」
 私もそのピンポンの動きを見つつ答えた。
「下校の時の」
「それ位受ければいいのに」
「だって気が向かなかったから」
 一人で帰りたかったからだ、その昨日は。
「だからね」
「それでなの」
「そう、断ったの」
「そんな理由で断ったら」
 ここでも私に咎める顔で言ってきた。
「駄目でしょ」
「受けるべきっていうのね」
「そうよ」
 絶対にというのだった。
「そうした時は」
「相変わらず真面目ね」
「だから交際するならね」
「真面目にっていうのね」
「そうよ、だからね」
「真剣にお付き合いして」
「誘われた時もよ」
 昨日みたいにだ。
「そうした時はね」
「ちゃんとなのね」
「しっかりした理由がないと」
 その時は別としてというのだ。
「受けないと」
「そういう真剣さはね」 
 私は自分の半ズボンの裾のところをなおしながら友達に応えた、体育の授業の時の半ズボンを部活の時も使っている。このことは皆も同じだ。
「今はね」
「ないのね」
「何か力が入らないのよ」
 それでだ。
「やる気もね」
「やれやれね」
「まあ本気になれそうだったら」
 一応自分でもこう思ってはいる。
「真剣になるわ」
「早くそうなりなさい」
 これが友達の言葉だった、けれど私はそんなことはないだろうと思っていた。けれどこの時から十日位経ってだ。
 彼は私のクラスに来てだ、いつもの必死の顔で言ってきた。
「あの、今日いいかな」
「今日?」
「そう、今日のお昼だけれど」
「お昼御飯一緒に食べるの?」
 こうした誘いもよくある、こちらも気が向けば受けている。
「それ?」
「いや、そうじゃなくて」
「違うの」
「そう、お昼に校舎の屋上でね」
 そこでというのだ。
「ちょっと話したいことがあるから」
「それでなのね」
「来てくれるかな」
「それじゃあね」
 それならとだ、私はたまたま気が向いてだった。
 彼の申し出を受けた、とはいってもこの時も私は全くやる気アなかった。本当に気が向いたからだった。
 それでお昼に屋上に行くとだった、彼はもういてだった。両手を後ろにしていてそのうえで私に言ってきた。
「あの、今日誕生日だったね」
「ああ、私のね」
「それでなんだ」
「それで?」
「これね」
 ここで両手を前に出してきた、するとその両手には四角いリボンとピンクと白の模様の包装紙で飾られた箱があった。
 その箱を見てそれが何かすぐにわかった。
「誕生日プレゼント?」
「うん」
 私にこくりと頷いて答えてくれた。
「いいかな」
「有り難う」
 私は正直プレゼントが嬉しくて彼ににこりと笑って応えた、そして受け取ってから彼に対してこう言った。 
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