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妖精の尻尾所属の戦闘民族(旧)

作者:貝殻
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妖精の尻尾へ
  第1話 理解不能。記憶は何処。出会いは?あった

 
前書き
意外と時間が無くて辛い…。
オリ主のハードモード転生を妄想して愉しんで考えていた結果。愉悦は素晴らしいという理論に至った。
え?どうでもいい?あ、じゃあ1話をどうぞ… 

 
もう一回周辺を確認する。
前方確認、森。されど焼け野原。
右方面、森。されど地面は焼け野原。
左方面、森。されど地面は焼け野原。
上方確認、雨。曇っている。
後方確認、森。されど地面は焼け野r―――――

「いやいや、え?いやいや……。あれ、声が…てか体が縮んで……えぇぇ…??」

周辺がどちらも変わらない景色に気を落ち着かさる為に言葉が無意識に出たら声が高いことと体が子供になっているという意味不な情報入手した件について。

いや、意味が分からない。オレってこんな声だったか?てかなんか予定とは違う――――――

「いや…予定とはなんだ…?てかオレって一体何していたんだ…?それに此処って…」

そう、確かに―――ここで気がつく前にオレは誰かと、話していた。それも、これから生きていくのに重要な事を。
それを忘れた?それに色々おかしい。

まず、オレは成人していた筈だ。それに新社会人になってからまだ数ヶ月。
そして、出勤のための準備を済まして寝たはず…それがなんで誰かと話していたと認識しているんだ?

「それに、それだけじゃない。何か…そう、大切な何かを忘れたっていうか…何だこの喪失感…」

そう、それだ。喪失感。今まで大切にしてたフィギュア、ゲーム。宝物を失くしたのと同じように喪失しているような感じ。

「…なんなんだよ、これ…。なんなんだよ…。」

思わず頭を抱え、唯一焼けていなかった自分の所の場所に膝をつく。

これは、思い出したほうがいい。思い出さなければこれから起きる(・・・)何かに備えれなければいつか自分の身にも降りかかってしまう気がする。




思い出せ。思い出せ、思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せ思い出せェッ!!

「思い出してくれよッ…。こんな状況が…怖くて仕方ねえじゃあねえかよォ…ッ!!」

体が子供になっているからか、精神も幼くなっている事で不安と恐怖で嗚咽が漏れてしまう。
今心を縛っているのは不安と絶望しかない。まだ何も始まってない筈、なのに、絶体絶命の危機に陥ったような気分だ。

「ッ―――――…アッ……ああああ…あああああッ……!!」



――――気がつくともう雨が止んでおり、前に確認していた景色とは何も変わっていなかった。
ただ、強いて言って変わったものは自分の体から白いオーラのようなものが溢れ出ている。
―――――このオーラを、オレは知っていた。知っていたはずなのに―――――

それよりもこのオーラが出ている時点でおかしいはずだが、何故か恐怖はない。むしろ無くなった。
まるで、このオーラから出る力が自分を守るためにあると確信している様だ。
ただ、この力を使いこなせなければ意味はない。おそらく身体能力は何も変わってはいないだろう…

なら、力をつけておくべきだろうが…記憶がないせいかどうすればいいか分からない。
そもそも、本当に大丈夫なのかとまた疑問が芽生えてしまった。これでは前に逆戻りになってしまう。

ダメだ…早く、早く何かを考えないと。この恐怖から、不安から、一刻も早く開放されたい。

ならば、行うべき行動は一つ。



―――――この森から出る。そして誰かに助けを求める。
いや、修行するべきなのか分かるが、こんな災害が合ったような場所で修行するのもなんだし、
何よりも体が子供になっているせいかここに長居してしまえば精神が不安定になってしまう。ならば早くここから出るのが一番だろう。

そう思っているといつの間にかオーラが消えてしまった。
ならばそろそろ行かないと…行く所ないけど、手当たり次第だ。


涙を拭いてから早速行動しようとしたら、何かに抱き締められたような感覚を感じる。

なんなんだ、と愚痴そうになるもとりあえずこの正体を知らないと思って目を前に向けたら、

―――――オレとあまり変わらない身長の誰かに本当に抱き締められていたのを確認した。
あ、いや誰かってよりもこの人老人じゃねえか、しかも男性。なんでだって?だって頭少し剥げているし、髭も生えている。それも少し生えている白髪と同じ白髭…白ひげ?あれ、なんでこれは覚えているんだ?

妙なことを覚えていたということと誰かに抱き締められていることでどうやら安心感が出たらしい。
立とうと少し上げていた膝から力が抜けるが、それでも老人は力強く、けれども優しく抱きしめてくれている。
そして、嗚咽を零していたことで少し鼻から出ていた鼻水を引っ込むように鼻をすすると老人が口を開いてこう言い放った

「もう、大丈夫じゃ。君を不安にさせる孤独は来ない。ワシが、此処に居る。だから大丈夫じゃ」

―――――オレを安心させるための言葉だろうか、けれど言葉からは嘘を感じない。
いや、感じないってよりついてる訳ではない、と感が囁いてるから間違っていない、はずだ。
てかやめろよ、その言葉で軽く涙がまた溢れ出そうになるだろうが

「だが此処はあまり良い場所ではないのう…。どうじゃ、ワシと一緒にもっと楽しい場所に来んか?」

そして抱擁からオレの肩に手を回して、にかっと良い笑みを浮かべる。嫌だ、このおじいさんイケメン…?てかオレが幼女だったらその言葉オレの前の世界じゃ即牢獄行きにいきそうな感じだなおい。

……けどまぁ、

「…………うん…いく…」

どうしてかこの言葉しか出ないが、それはもう仕方ないはずだ。なにせ安心しすぎてどう話せばいいかあまり言葉が思いつかないのだ。脳内がこんなに騒がしいのによくわからん。…が別にいいだろう

「―――――よし!じゃあ行こうか、君の、新しい場所へ」

なにせ、このおじいさんに着いていけば、きっと良いことが起きると思えるから。
なら、騙されたと思って行くとしよう。これから何が起こるかわからないし記憶も曖昧で状況もよくわかったわけじゃない。しかしそれでも何かが、決定的な何かがそこで待っていると思うから。

おじいさんから手を伸ばされる。きっと掴めと言っているだろう。この、この手を
―――なら行こうじゃねえか。不安で仕方ねえけど、それでもこの笑顔が本物みたいに、オレもこの笑みみたいに笑顔になりてえから、行ってやる。


「―――――うん!!」

そう決意してオレは新たな一歩を踏み出したのだった。














―――――それで問題なのだが、オレの腰に生えているこの猿のような尻尾って、どうすればいいのでしょうかね?



 
 

 
後書き
時間がないので前回より短くなっている…次はちゃんとギルドに着いているから大丈夫なはず…はず…。
誤字とかあったら報告お願いします! 
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