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オズのトロット

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第四幕その六

「ジャガイモ畑に行くわ」
「ジャガイモ畑ですか」
「じゃあそこに行ってですね」
「そうしてですね」
「ジャガイモを食べる」
「そうなります?」
「ええ、実はその畑を持っている人は私のお友達でね」
 それでというのです。
「ギリキンに来たから挨拶に行くの」
「その人達はとても気前がいい人でね」
 モジャボロはその人のお話もしました。
「来た人皆にジャガイモ料理を振舞ってくれるんだ」
「ジャガイモですか」
 そう聞いてです、カルロスは笑顔になって言いました。
「いいですね、色々なお料理が出来ますから」
「そうだよ、だからね」
「皆でですか」
「ジャガイモ料理をご馳走になろうね」
「わかりました」 
 是非にと応えたかるろすでした。
「楽しみにして行かせてもらいます」
「ジャガイモならマッシュポテトだね」
 ジョージはこのお料理を思うのでした。
「食べやすいからね、柔らかくて」
「ジャーマンポテトもいいね」
 神宝はこのお料理を出します。
「ベーコンも入っていて」
「ポテトサラダも素敵よ」
 ナターシャは笑ってこのお料理を言いました。
「量も他のサラダより沢山あって」
「ポテトシチューもいいわよね」
 恵梨香はこのお料理がいいと言いました。
「温まるし」
「色々なお料理に入れられるしそのまま煮て食べてもいいし」
 カルロスもジャガイモについて語ります。
「本当にジャガイモっていいんだよね」
「だから私も楽しみなの」
 見ればトロットも今からにこにことしています。
「その人のところに行くのが」
「そうなんですね」
「トロットさんもなんですね」
「その人にお会いすることが楽しみなんですね」
「それでジャガイモを食べることが」
「そのことが」
「そうなの、それで私達はね」
 お邪魔するトロット達はといいますと。
「プレゼントを渡すの」
「これだよ」
 教授が笑顔で言って出したのは一冊の本でした、その本はといいますと。
「大学から発行されている本の一つでね」
「小説なの、その人小説が好きだから」
「この本を送るんだ」
「そうするのよ」
 こう五人にお話するのでした。
「その人のところに行ったら」
「その小説はどんな内容ですか?」
 カルロスは教授にその内容のことを尋ねました。
「一体」
「恋愛小説なの」
「恋愛小説ですか」
「そうなの、この小説をプレゼントするのよ」
「見れば分厚い本ですね」
「長編でね」
 それでとです、教授がお話します。
「主人公とヒロインの青春の物語だよ」
「恋愛の」
「ハッピーエンドだよ」
 結末のこともお話するのでした。
「大学にいる文学部の教授の人が書いたのだよ」
「そうなんですか」
「教授さんのうちの一人がね」
 その人がというのです。
「書いたんだよ」
「面白いんですか、それで」
「面白いよ、ただね」
「ただ?」
「この作品はどちらかというと大人向けでね」
 そうした作品でというのです。 
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