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レーヴァティン

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第五十話 今度は南へその二

「俺にしてもな」
「パスタはでござるな」
「大好きだからな」
「実は拙者達の騎士団はミラノと縁があってパスタも」
「それもか」
「騎士団領でも作りはじめた位でござる」
「そこまでかよ」
 久志は進太のその言葉に思わず笑って返した。
「何処までミラノもパスタも好きなんだよ」
「いや、あの気候も芸術も何もかもがでござる」
「騎士団の騎士さん達が好きになってか」
「それで、でござる」
「パスタを作ってか」
「あとはでござる」
 進太は久志にさらに話した。
「ワインもチーズもでござる」
「どっちもパスタとよく合うよな」
「ミラノのものを真似てでござる」
「作ってるんだな」
「そうでござる」
「あの騎士団領はそこまでミラノに入れ込んでるんだな」
「ミラノの教会とは兄弟の様でござるから」
 この縁だというのだ、元々は。
「それで親しくでござる」
「付き合ってるんだな」
「そうでござる」
「そしてその縁でか」
「騎士団領はミラノと親しくミラノの全てに魅了されたでござる」
「そうか、じゃあミラノに行くとなるとか」
「拙者も楽しみでござるよ」
 進太は久志に明るい笑顔で応えた。
「これから」
「そうか、じゃあどっちにしてもな」
 まさにとだ、久志は応えてだった。あらためてミラノに行くことを決めた。そうしてミラノに行く方法を具体的に考え調べ決める時にだった。
 ふとだ、が地図を開きつつ仲間達に話した。一同は飲み屋から場所を移しコペンハーゲンの図書館に移っていた。そこで彼は言ったのだ。
「一気に南に行けるね」
「ああ、川を使ったらな」
 久志もその地図を見つつ剛に応えた。
「本当にな」
「このコペンハーゲンの近くの川がね」
「そのままミラノの近くにまでつながっていてな」
「ヴェネツィアまでね」
「そうだな、それでヴェネツィアはな」 
 久志は行き着くその街のことも話した。
「南の大きな湖に面してるな」
「南の港町だね」
「そうだな、そしてな」
「そのヴェネツィアからだね」
「ミラノまでは多分馬だけれどな」
 それで行くがだった。
「もうな」
「すぐに行けそうだね」
「ああ、しかし随分離れている様で」
 彼等が今いるコペンハーゲンからミラノまではだ。
「案外早く行けそうだな」
「ではまずは」
 芳直も言ってきた。
「北の港町のハンブルグに行って」
「そしてな」
「ヴェネツィアまで行こうね」
 まずはこの二つの街だった。
 そしてその途中の道中である川のことについてだ、言ったのは淳二だった。
「途中あまり出ないと思うけれどね」
「モンスターやら賊からが出ることはな」
「考えておかないとね」
「それはな」
 当然だとだ、久志は淳二に応えた。
「頭に入れておかないとな」
「当然としてね、川のモンスターは大体湖のモンスターと同じだよ」
「それ本に書いてあったな」
 デルフォィで読んだモンスター達についての書にである。 
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