ドリトル先生と和歌山の海と山
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第二幕その一
第二幕 王子も喜んで
王子には先生が次の日の朝大学の研究室にいつも通り王子が来たところでお話しました、するとです。
王子は明るい笑顔でこう先生に答えました。
「いいね、それじゃあね」
「王子もだね」
「うん、その連休は予定もないしね」
このこともあってというのです。
「是非ね」
「僕達と一緒にだね」
「行こうね、高野山にも登って」
「フィールドワークもしてね」
そうしてというのです。
「学ぶよ」
「そうするんだね、先生は」
「そして王子もだね」
「うん、僕は仏教には特に興味がないけれど」
それでもと答える王子でした、先生が淹れてくれたホットミルクティーをにこにことして飲みながら。
「それでもね」
「高野山にはだね」
「一度行きたいと思っていたしね」
それでというのです。
「是非一緒にね」
「和歌山に行って」
「高野山がどんなところか見てみたいよ、とても神秘的な場所だっていうから」
それでというのです。
「僕はあそこに興味があったんだ、じゃあね」
「じゃあっていうと」
「いつも通りキャンピングカーを出すよ」
王子が旅行に使っているこの車をというのです。
「動物の皆も乗られるね」
「あのキャンピングカーをだね」
「そう、そしてね」
そのうえでというのです。
「旅行、フィールドワークを楽しもうね」
「是非ね」
「和歌山っていうとね」
さらにお話する王子でした。
「梅干しと蜜柑だね」
「その二つが有名だね」
「あと海の幸もね」
こちらのお話もする王子でした。
「確かウツボ食べるんだよね」
「そうだよ、あちらではね」
「あの細長い怖いお魚をね」
「食べるんだよ、和歌山では」
「美味しいのかな」
「それは食べてみてわかるよ、僕も食べたことがないんだ」
ウツボはというのです。
「だからね」
「それじゃあウツボを食べることもね」
そのうえでというのです。
「楽しみにして」
「和歌山に行くんだね」
「そう、それで梅干しでね」
この和歌山名物についてさらに言う王子でした。
「お酒を飲もうね」
「王子梅干しでお酒を飲むんだ」
「最近覚えたんだ」
「へえ、そうなんだ」
「あっさりとしてて美味しいよね」
「そうだね、戦国大名の上杉謙信さんの飲み方だね」
「ああ、あの毘沙門天の」
王子もこの人のことはよく知っています、戦国時代にとにかく戦になれば負け知らずのとても強い人だったのです。
「強くて清廉潔白で正しくて」
「物凄く義侠心と信仰のある人だったんだよ」
「私利私欲がなくて」
「とても高潔な人だったんだ」
「その人の飲み方だったんだ」
「謙信さんはお酒が大好きでね」
それでというのです。
「毎晩梅干しを肴に縁側に出てかなり飲んでいたんだ」
「そうだったんだ」
「その謙信さんの飲み方だね」
梅干しでお酒を飲むそれはというのです。
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