レーヴァティン
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第四十六話 忍の者その八
「安心するんや」
「それならいいでござるが」
「しかしであります」
「全くぜよ」
峰夫も当季も彼の妻を見て話す。
「ほんま露璃ぜよ」
「こちらの世界でもこの言葉はあったでしょうか」
「なくてもそれぜよ」
「危険ですね」
「そやからそれがしはあくまで合法や」
平然とこのことを強調する耕平だった。
「犯罪はせんで」
「そうであっても腑に落ちないであります」
「外見は完全に子供ぜよ」
「まことにクジラだのックスだのいう方か」
「某か零かぜよ」
「おい、どっちもガチでやばいで」
耕平は二人の出した名前に即座に狼狽した顔になって返した。
「それがしそっちの趣味は本当にないからな」
「しかし外見はであります」
「まっことそっちじゃからのう」
「年齢的にはどうでも」
「それで言うんじゃ」
「けれど法律は守ってるんや」
そこに突破口、名材を見て言うのだった。
「だからええんや」
「とりあえず納得したと申し上げますが」
謙二も甚だ懐疑的な感じだ。
「しかし」
「それでもか」
「拙僧もです」
「あかんっちゅうんか」
「露璃にしか見えないです」
「露璃魂やな」
「そうです」
まさにそれだというのだ。
「それもかなりの」
「けれどほんまに法律は守ってるし」
「こちらの世界でもですね」
「同年齢やで」
外見はともかくとして、というのだ。
「そやからそこまで言うこともないやろ」
「言いたくもなります」
「それに重度ってこんなんやないで」
「といいますと」
「小学生やと低学年とかな」
さらに話す耕平だった。
「幼稚園児とかな」
「それは流石に」
「おる、そこまでの奴もな」
「完全にそれは」
謙二は信じられないといった顔で耕平に応えた。
「信じられません」
「けれどおるねん」
「そこまでの露璃が」
「そこまでいうと反吐か」
ペドフィリアをこう感じで表したのだ。
「辺戸か、それとも」
「前者の表現は完全な罵倒だな」
「それがしもそこまでいかんからな」
「そこまで言うか」
「流石にな、露璃とそれはちゃう」
英雄に彼等の世界で言うロリ耕平の場合は合法のそれとペドフィリアはまた違うものだというのである。
「例えて言うとベリアや」
「あのソ連のか」
「秘密警察の長官やったな」
KGBである、多くの者を殺していった恐るべき言論弾圧機関でありベリアはその彼等を率いていたのだ。
「あいつや」
「ベリアはそうした奴だったか」
「そや、とんでもない下衆やった」
その性的嗜好もというのだ。
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