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オズのトト

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第十幕その十一

「面積では」
「はい、それは」
「そう、普通国の面積が狭いと」
 教授は国の面積の大小を良し悪しとは考えず言うのでした。
「生態系も限られるけれど」
「日本はですか」
「多彩になってるね」
「本土と北海道、沖縄で」
「そうだね」
「それがですか」
「かなり独特で」
 それでというのです。
「実に興味深いよ」
「教授としましては」
「実にね。出来れば」
 こうも言った教授でした。
「私もね」
「実際に日本に行って」
「調べてみたいとさえ思うよ」
 恵梨香に言うのでした。
「フィールドワークとしてね」
「その目で見ることですね」
「その場所に行ってね」
 そしてというのです。
「そうしたいものだよ、けれど」
「それは、ですよね」
「うん、出来ないよ」
 少し苦笑いになって答えた教授でした。
「この外見は目立つからね」
「外の世界では」
「うん、だからね」
 それでというのです。
「それは出来ないよ」
「そうですよね」
「オズの国の住人は外に出たら」
 どうなるかといいますと。
「特撮扱いだよ」
「着ぐるみですか」
「そうなるよ、着ぐるみ扱いはね」
 苦笑いの度合いが強まりました。
「私も嫌だし」
「目立って皆が注目して」
「フィールドワークどころでもなくなろだろうし」
 このことについても言うのでした。
「無理だね」
「実際に日本に行くのは」
「残念だけれどね」
「オズの国にいたら」
 どうかとです、ドロシーも言いました。
「どうしても外の世界には行けなくなるね」
「どうしてもね」
「そうよね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「私はここで学ぶよ」
「そうするのね」
「最高で八条学園に出て」
 恵梨香達の学校で彼女達がかかし達を見たその場所です。
「仮装大会に参加する位かな」
「そうなるわね」
「うん、まあそれで我慢するよ」
「外の世界に出る時は」
「それでいいよ、じゃあね」
「ええ、外の世界のことは」
「これ位ってことで。午後も回って」
 山の中をです。
「見ていって」
「そしてね」
「後はね」
 まさにというのです。
「晩御飯を食べて」
「そして明日もね」
「明日はまた別の山に入ろう」
「そうしましょう」
 二人で笑顔で話してでした、そのうえで。
 一緒に楽しくお寿司を食べました、北海道の海の幸のお寿司は舌がとろける位に美味しかったです。 
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