ヴァンガードG ネクステージジェネレーション Re:start
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Turn:38 全力ファイト
前書き
大詰めを迎えるセカンドステージ
ミライとカズヤのファイトが始まった
互いに予選突破をかけた1戦
全力でぶつかり合った果てに待つものとは
時空竜 クロノスコマンド・レヴォリューションのアタックが決まった
「やったぁ!」
「おっと、ここで決着!セカンドステージを突破した二チーム目はチームクロニクルハーツ!」
実況の声を聴いたミライは足を止めた
「ミキたちも突破したのね」
負けてられないと考え足を速めると目の前にファイトスペースの入り口が
勢いよく扉を開けると
「なっ………」
Turn:38 全力ファイト
待っていたのはクラッシュチャージのカズヤだった
「ミライ………お前が相手か」
「こうしてまたカズヤとファイト出来るなんてね」
ちらりとミライが扉を見るとこれまでとは違う、ゴールを示す扉
「勝った方がセカンドステージ突破、わかりやすくていいじゃない」
「おっと、ここで3つ目のゴールポイントでもファイトが始まったようだ、チームクラッシュチャージ、星野カズヤと、チームフォーチュンライト、新導ミライとのファイトだ」
「ミライさんとカズヤさん!?」
ファイカの通知を確認したミツキは驚き目を見開いた
「因縁の対決だな、前はミライが勝ったけど………」
ハルカとファイトしたタツマにはわかっていた、彼らがまた一段と強くなっていることを
「大丈夫だよな………」
「クロノ・ドラン・Gのブースト、クロノエトス・ジャッカルでメチャバトラー マルヤーキをアタック」
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし
ジャッカルの振り下ろした杖がマルヤーキを切り裂く
大きくぐらつくマルヤーキだが何とか体勢を立て直した
【メチャバトラー ブチヌーク】トリガーなし
「ライド!メチャバトラー アバレ―ル、更にホワイト・ハンクをコール」
アバレ―ルがクロノエトス・ジャッカルに銃を乱射する
【メチャバトラー ブッタギル】トリガーなし
乱射した弾丸がクロノエトス・ジャッカルに浴びせかけられた
膝をつき倒れるクロノエトス・ジャッカル
【スチームブレス・ドラゴン】トリガーなし
更に飛びあがったホワイト・ハンクが拳を振り上げる
頬を殴られたクロノエトス・ジャッカルはそのまま後ろ向きに倒れた
【ドキドキ・ワーカー】クリティカルトリガー
「ライド!クロノビート・バッファロー、ヒストリーメーカー・ドラゴンをコール、ホワイト・ハンクにアタック」
「ホワイト・ハンクを狙うのか」
「さっきカズヤ君の手札に気を付けなければならないカードが加わりましたからね、リアガードをスタンド出来るホワイト・ハンクは早めに処理しておきたいんでしょう」
観客席の奥、スタンド端の通路で見ていたクロノの疑問にタイヨウが答えた
「なるほどな、俺もだいぶ勘が鈍ってきたかな」
「ふふっ、後でファイトしましょうか」
「お、クランリーダーが直々に練習相手か?」
「クロノさんの方が立場上じゃないですか、クランマスターなんだから」
「ノーガード、ホワイト・ハンクは退却」
「いやにあっさり通したな、ありゃなんかありそうだな」
「そうですね………手札が良くなくてシールドが足りないか、あるいは………」
じゃれていたクロノとタイヨウだったがカズヤの行動に目を丸くした
「クロノビート・バッファローでアタック」
力強く咆哮を上げたクロノビート・バッファローが拳を振り上げる
【刻獣使い ルガル・ウレ】トリガーなし
クロノビート・バッファローの腕が直撃しアバレ―ルは大きく吹っ飛んで背後の建物に叩きつけられてしまう
【メチャバトラー マルヤーキ】トリガーなし
「互いにダメージは2対2、そろそろファイトが動くわね………」
真剣な表情でファイトを見守っていたトコハ
「ライド!ムッチャバトラー ビクトール!更にブッタギルをコール」
先程警戒していたブッタギルがココでコールされた
強力なスキルを持つブッタギルの能力を警戒して身構えるミライ
「ビクトールでヴァンガードにアタック」
「ブッタギルでリアガードのヒストリーメーカー・ドラゴンを攻撃してもいいはずですけど」
「それがあいつの戦い方ってことだろ」
今度はタイヨウの疑問にクロノが答えた
「(正面からの殴り合い………真っ向勝負があなたのスタイルなのね)」
【メッチャバトラー ダンシャーク】トリガーなし
【シャイニング・レディ】クリティカルトリガー
ビクトールの剣が左右からそれぞれ一回ずつ
クロノビート・バッファローに振り下ろされる
【スチームテイマー アルカ】トリガーなし
【クロノジェット・ドラゴン・G】トリガーなし
「ブッタギルでアタック!」
続けてブッタギルがすれ違いざまに斬りつけて追撃を仕掛けた
この攻撃で転倒するクロノビートだったがその巨体に手がかざされる
【時を刻む乙女 ウルル】ヒールトリガー
「ゲット、ダメージ一枚回復」
ここでダメージゾーンのアルカを回復したミライ
アルカにはドロップゾーンから回収できる効果がある
ならば可能な限りドロップゾーンにある方が好ましいだろう
「(危なかった、ヒールトリガーが出ていなければと思うとゾッとするわ)」
カードを一枚引いてカズヤを見る
「(カズヤも強くなってる、でも私だって)」
笑顔でカードをかざすミライ
「駆け抜けろ、共に切り開く新たな世界!ライド!クロノジェット・ドラゴン・G!」
クロノジェット・ドラゴン・Gにライドしたミライは真っ直ぐビクトールを見据えた
「(このターンでダメージを稼ぐ)ストライドジェネレーション!超刻龍 ファンロン!」
ファンロンが雄たけびを上げるとクロノ・ドラン・Gが時空の渦に飛び込んだ
「ストライドスキル、クロノ・ドラン・Gをタイムリープ、スチームメイデン メスキア」
メスキアのスキルでヒストリーメーカー・ドラゴンをパワーアップしたミライはルガル・ウレとスチームブレス・ドラゴンをコールした
「ルガル・ウレでアタック」
ルガル・ウレの攻撃がビクトールに決まると更にヒストリーメーカーも向かっていく
【メチャバトラー アラシード】トリガーなし
「ヒストリーメーカーでアタック、カウンターブラスト、ルガル・ウレをタイムリープ、クロノジェット・ドラゴン!」
敢えてブーストを付けないのはこの後のアタックのため
高まったパワーで一気に攻撃を仕掛ける気だ
「ダメージチェック」
【メチャバトラー アバレ―ル】トリガーなし
「カズヤ、もしかしてわざと………」
タツマに敗れ観客席に移動していたハルカはタツマの意図に気付いた
防げる攻撃をあえて止めないのはこの後のための布石
「ファンロンでヴァンガードにアタック!」
「ジェネレーションガード!正義超人 ブルー・プリズン!更にブッタギルのインターセプト」
ヒロイックな青いユニットがファンロンの攻撃を阻む
ブルー・プリズンのシールド上昇条件は相手とダメージが同じかそれ以上
その効果のためあえてここまでダメージを受け続けてきたのだ
「トリプルドライブ!」
【クロノジェット・ドラゴン】トリガーなし
【刻獣使い ルガル・ウレ】トリガーなし
【ドキドキ・ワーカー】クリティカルトリガー
「効果はすべてクロノジェット、ファンロンのスキルでバインドゾーンのルガル・ウレをスペリオルコール」
クロノジェットとルガル・ウレがビクトールに向かっていくが
「ガード!」
シャイニング・レディがクロノジェットに体当たりを仕掛ける
ルガル・ウレがビクトールに攻撃を決めるがこのルガル・ウレのクリティカルは1
このアタックでは決めきれない
【メッチャバトラー ダンシャーク】トリガーなし
ダメージ4対5
互いの全力がぶつかり合った激しいファイト
おそらく勝負はこのターンで決まる
カズヤが意を決して引いたカードは………
「………ストライド………ジェネレーション!」
ダンシャークをドロップしてメテオカイザーにストライドするカズヤ
しかし引いたのはこれではないだろう、このカードは前のターンのドライブチェックで見えていた
「コストを払いメテオカイザーのスキル発動!コール!アバレール、コストを払ってスキル獲得、更にブッタギル」
「なるほどな、あのアバレールは序盤から手札にあったものだ」
「後続のユニットを持っていたからホワイト・ハンクへのアタックをあっさり通したんですね」
クロノとタイヨウは気にしていた答えを得られて納得したように頷いた
「問題はアバレールの後ろだ、あそこに何のユニットを置くか………」
「アバレールなら適当なグレード0でもブーストには十分………ですが」
「コール!フュリアス・パンチャー!」
フュリアス・パンチャーはスタンドした時に味方のユニットを一体パワーアップできるユニット
このユニット一体でカズヤの盤面は一気に整ってしまった
「(どうする………手札にあるウルルを使ってヘテロラウンド・ドラゴンを呼べば一体は処理できる………けれど)」
あまりに攻撃力の高いカズヤの盤面
一体戻したところで状況が好転するとは思えない
「(とにかくカズヤの出方を見ないと)」
「ブッタギルでルガル・ウレにアタック」
ブッタギルには退却スキルがあるにも関わズリアガードを狙った、その理由は………
「アバレールが獲得したスキル、攻撃回数を増やしてパワーを上げるために………」
ルガル・ウレがブッタギルの攻撃で退却するとアバレールがクロノジェット・ドラゴン・Gに向かってくる
スキルでブッタギルがスタンドしパワーアップした
「(ここで使うしかない!)ジェネレーションガード!時空竜 ヘテロラウンド・ドラゴン!ブッタギルを山札の下に!」
ヘテロラウンド・ドラゴンの咆哮でブッタギルが時空の穴に吸い込まれていく
だがまだ安心はできない
ヘテロラウンド・ドラゴンのスキルではこの後山札をシャッフルして一番上のユニットをコールできる
もしパワーの高いユニットが出たら
「約束したんだ………今度は頂点を目指すって………そのためにも………負けるわけにはいかないんだ!」
意を決してカズヤがめくったカードはレディ・サイクロン
完全ガード能力を持つユニットでリアガードでは特に目立った能力はない、だが
「パワー6000、それだけあれば十分だ!カブトロンのブースト!レディ・サイクロンでアタック!」
レディ・サイクロンが真っ直ぐクロノジェット・ドラゴン・Gに向かっていく
「ラッキーポッドでガード!」
「カブトロンのスキル、アバレールをスタンドしてパワー+2000、そのアバレールでもう一度アタック!」
「ガード!」
ヒストリーメーカー・ドラゴンがアバレールの攻撃を受け止める
「メテオカイザーでアタック!スキルでレディ・サイクロンをスタンド!更にコストを払ってムッチャバトラーのストライドスキル!アバレールとフュリアスをスタンド!フュリアスの闘魂でパワーをレディ・サイクロンに」
「アルカ!完全ガード!」
メテオカイザーが振るった剣をアルカが受け止める
「(カズヤ………あなたはいつだって全力で向かってくる………この熱さは………私も嫌いじゃない)」
「トリプルドライブ!」
【メッチャバトラー ダンシャーク】トリガーなし
【レッド・ライトニング】クリティカルトリガー
「効果はすべてアバレール!サードチェック!」
【メッチャバトラー ブチヌーク】クリティカルトリガー
「!両方のリアガードにクリティカル」
片方をあえて受けて片方を全力で止める、前のターンカズヤがやって見せたその方法は使えない
いや、それ以前に
「(アバレールにトリガーが乗った時点で、勝負は決まっていたか………)」
ミライの手札はクロノジェット・ドラゴンとドキドキ・ワーカーの2枚
トリガーの乗ったアバレールの攻撃はどのみち防ぐことができない
「私も………もっと強くならなくちゃ」
スタンドしたレディ・サイクロンの放った光線がクロノジェット・ドラゴン・Gに降り注ぐ
【クロノクロウ・モンキー】
【クロノファング・タイガー・G】
ゴールに向けて走っていたミツキはファイカの通知に気付き足を止めた
ファイカの画面を見たミツキの目は大きく見開かれる
そこにはカズヤとファイトしていたミライが破れたことが表示されていた
「ミライさんが………敗けた」
「セカンドステージ通過3チーム目はチームクラッシュチャージに決定だぁ!」
実況の叫びに会場が沸き上がる
ファイトスペースに残っていたミライはデッキを握りしめ俯いていた
その頬には一筋の涙が
後書き
次回予告
「ミライちゃん、負けちゃいましたね」
「大丈夫さ、あいつはこの先まだまだ強くなる」
「そうですね、僕も負けて学ぶことは多かったですし」
turn:39 超えるべきもの
「ミツキとタツマは踏ん張りどころだな」
「大丈夫ですよ、彼らならきっと」
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