オグルの農業
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第一章
オグルの漁業
その村はオグル達の村だった、彼等は海岸にいてそこで自分達の後ろにある森の木々を切ってそれを売ったり森の中の獣達を狩って暮らしていた。
だがその彼等にだ、ある人間の商人が切られた木を買う時にこう言った。
「折角海の傍に住んでるだから漁業もしたらどうだい?」
「釣りか?」
「肴釣れっていうのかい?」
「ああ、釣るなり何なりしてな」
そうしてというのだ。
「そっちもやってみたらどうだい?」
「俺達が釣りか」
「そういえばしないな」
オグル達は人間の商人の話を聞いてここでこのことに気付いた。
「これといってな」
「森ばかりで」
「森で木を切って狩りをしてな」
「それで充分やってきてるけれどな」
「前には海があるしな」
「海にも恵みがあるか」
「ああ、ただ泳げないと辛いぜ」
人間の商人は彼等にこのことも話した。
「そこは注意してくれよ」
「ああ、俺達暇があると泳いでるからな」
「遊びでな」
「この村の奴は大体泳げるぜ」
「泳ぎは達者だぜ」
「じゃあ問題ないか、とにかくあんた達もな」
オグル達にさらに話す、牙が小さい目が特徴の黒い肌で大柄な身体を持つ彼等に。
「釣りとかもやってみたらいいさ」
「それで魚を食うんだな」
「そうすればいいか」
「じゃあな」
「肴を釣ってもみるか」
オグル達も納得してだ、そしてだった。
彼等は実際に釣りをはじめてみた、海に釣り竿を出して釣り糸を吊らせてやってみた。するとだった。
色々な魚が釣れた、その彼等を切って生で食べたり焼いたり煮たりして食べたりしてみるとこれがだった。
実に美味くてだ、彼等は口々に言った。
「これ美味いな」
「ああ、魚もな」
「獣や鳥も美味いが」
「魚もいいな」
「そうだな」
こう口小口に言うのだった。
「魚も美味いな」
「じゃあ魚も食っていこうな」
「釣りをして」
「そうしてな」
「おい、海に入ったらな」
あるオグルが仲間達に話した。
「貝や海老も美味いぜ」
「そうしたのも美味いか」
「じゃあそういうのも食ってくか」
「そういえば蛸や烏賊もいるな」
「そうしたのも食ってみるか」
そういうのを食べるとこれがだった、実際に美味くてだ。こうしたものも食べていった。それを見た人間の商人はまた彼等に話した。
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