魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第七十二話
ゴスッ‼
「も"っ!?」
「春休み中、一夏とどうすると?姉さん?」
束さんの後ろで"イイ笑顔"を浮かべた箒が、束さんに尋ねた。
「い、いやぁ、そろそろいっ君のハジメテを貰おうかt…ぷぎゃ!?」
今度は鐺(こじり、日本刀の鞘の鯉口とは反対側の先端)でどついた。
うわ…容赦ねぇな…
「処女が何を言ってるんだ姉さん?」
「な!なぜそれを!?」
「姉さんの事だからハジメテは一夏とヤりたいと予想できる。
そもそも一夏には"眼"があるから姉さんが処女だと隠しても無駄だぞ」
いや、まぁ確かにそうではあるけど…
「ぐ、ぐぅ…!」
お、珍しく束さんが言い負かされてる。
「(私とて一夏を組伏せてあんな事やこんな事をしたいと言うのに…)
一夏」
「お、おぅ、なんだ?」
「さっさと姉さんの体内の薬を分解しろ」
「OK」
束さんのコア・エイドスプログラムを閲覧。
異物により興奮状態。
異物のエイドスを閲覧。
分解、キャスト。
「さ、これで薬は抜けた筈だ」
「ぶぅ~いっ君のいけずぅ~」
「はいはい」
「何か言ったか姉さん?」
今度は刀を1センチ抜いて、井形を浮かべながらだった。
「箒、落ち着け」
チン…と鯉口を鳴らし、日本刀をクローズした。
「お前が言うのなら…」
箒はソファーに腰を下ろした。
「一夏、今日予定は有るか?」
「特に無い。さっきまであったけど、今日は家でゴロゴロする」
「そうか…明後日はパーティーだから忘れるなよ?」
「わかってるさ」
俺達の俺達による俺達の為の卒業パーティーだからな。
「あ…」
「どうしたのいっ君?」
「パーティーの材料買わねぇと」
結局パーティーの会場はここ、織斑家である。
当然ながら俺が料理を作るので、材料が必要なのだ。
仕込みがあるので明日では間に合わない。
「じゃぁ買い物行くかい?」
「うん。二人は?」
「いくよ」
「無論、私もな」
つー訳で買い物デートです。
「なぁ、おい」
「なんだ?」
「どうしたの?」
「手ぇ離してくんない?」
「「嫌」」
ちくせう…
束さんと箒に挟まれて、手を繋がれている。
しかも、格好が白のワンピース。
家を出た瞬間束さんに肩を叩かれ…
気付いたら服が変わっていた。
夏祭りでやられたヤツである。
しかも何が屈辱的かと言えば、この並びだと俺が年下に見えるって事だ…!
『男でその身長だともっと年下に見えるよ?』
『そういう話じゃねぇんだよ橙』
『いいじゃん。涼しいでしょ?』
『はぁ!?下半身の防御力0じゃねぇかこの格好!』
『アホ見たいに魔法障壁張ってて何言ってんの?』
『…………………』
『ま、諦めなよ』
「はぁ…」
「諦めろ、一夏」
何故わかったし?
「稲荷が教えてくれた。お前と稲荷のパスは繋がったままだからな」
『忘れてたんですか?酷いですよ一夏様』
『はいはい、忘れてないよ、稲荷』
『ならいいです』
「ぶぅー!束さんだけ仲間外れ?」
「まぁまぁ、落ち着け姉さん」
「ま、別にいいけどね」
あ、いいんだ…
そんなとりとめの無い事を話していると、スーパーに着いた。
「何を作るんだ?」
「軽食とスイーツだな。だから…とりあえずフルーツとホットケーキミックスと生クリームとチョコレート。
あと…パスタとかいる?」
「ふむ…暦さんや火燐さんはそれなりに食べると思うが、どうだろうか?」
「そうだな…じゃぁ、一応作ろう。余ったら俺が食うか」
箒と相談していると、束さんに肩を叩かれた。
「ねぇいっ君、箒ちゃん、ちぇーちゃんといーちゃんに話があるんだけどいいかい?」
橙と稲荷に?
「箒、いいか?」
「別に構わないが…」
「じゃぁちょっと来て」
認識阻害、キャスト。
『橙、稲荷、行ってこい』
ゆらりと空気から溶け出た二人と束さんは人混みに消えて行った。
俺は、この時の判断を後々後悔する事になるのだった。
約三時間後くらいに…
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