魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話
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第六十八話
「火燐ちゃんと一夏くんってどっちが強いの?」
という月日の何気無い一言から、俺と火燐さんは殴り会う事になった。
卒業式を間近に控えたある日。
「あーあ。卒業かぁ…バラバラになっちまうなぁ…」
と弾の一言で、俺達の出会いについての話題が上がった。
「弾とつるみ出したのは…
あぁ…このバカがボコられてるのを助けた時以来か…」
「その話はやめてくれ」
「いやいや、かっこよかったぞ?
なんだったっけ…?
『妹を守るのは兄の義務なんだよぉぉぉ!』
だったか?」
「「「ぷっ…!」」」
鈴、月日、撫子が吹き出した。
「そう笑ってやるな。
兄姉は妹弟をからかう権利と守る義務を持って生まれてくる物だ」
「千冬さんもか?」
「今俺が生きていられるのは色々な意味で姉さんのお陰さ…
姉さんが手を回してなかったら、俺は女性権利団体に殺されてるよ」
何度か電車で痴漢冤罪を吹っ掛けられた事があった。
その時は右手に買い物袋、左手は箒と繋いでいたので、証拠が無いとして形式上の注意だけだった。
その後も何度かそういった事があった。
煩わしくなって、アバズレ共を調べたら女性権利団体の人間だったので、貝木に金と情報を渡し、潰してもらった。
問題はその後で、暴力団に襲われたのだ。
無事撃退し、四ツ葉組(焼きそば屋のおっちゃん)の事務所で尋問させて貰うと、例の女性権利団体の残党が噛んでいた。
流石の俺も我慢ならず、関わった残党の預金を………おっと、これ以上は…ね?
「姉が優秀だと苦労するわねぇ…」
と鈴が優しげな声で言った。
「まー…そうだな」
「偉大な姉と言えば…箒はどうなのよ?」
「ん?何がだ?」
箒の声が、耳元で聞こえた。
「アンタねぇ…一夏を愛でるのはいいけどちゃんと話を聞いときなさいよ…」
「む、すまない」
「アンタは、姉関連で何かあった?」
「ふむ…あったと言えばあった、無かったと言えば無かったな」
「ん?訳わかんねーぜ?」
箒の曖昧な答えに弾が疑問を呈した。
「そんな事実は無かったって事さ。
箒を拉致するのは不可能、殺害も不可能だ」
「ああ、いざとなればお前が護ってくれるのだろう?」
首を反らし、横を向き、いわゆるシャフ度で箒と目を合わせる。
「俺が居る限りお前には指一本弾丸一発たりとも触れさせやしない」
「ああ、護ってくれ」
と箒がはにかんだ。
「ちょっと!二人の世界作るの禁止!」
「そうだよ!それに箒ちゃんばっかり一夏くんを独占してずるいよ!
一夏くん独占禁止法に抵触するよ!」
おい千石、その訳のわからん法はなんだ?
「っていうか…ねぇ一夏。
アンタさっきからずっと箒の膝の上だけど…」
「言ったぁぁぁ!!僕が必死に目を逸らしていた真実を包み隠さず言ったぁぁぁぁ!!」
と、ネタに走っていると…
フゥッ…
「ひゃぁぁん!?」
箒が俺の耳に息を吹き掛けた。
ゾクゾクした感覚が全身を迸り、思わず変な声を上げてしまった。
っておい、そこの男子。なぜ前のめりになった?オジサン怒らないから言ってごらん?
あと固まってる女子。怖いからその肉食動物みたいな目をやめろ。いや、マジで。
「良いではないか?物語でも姫は王子の物だろう?
ならば一夏が私の物でも問題あるまい?」
「おい」
マジでやめてくれ…
「いいじゃない。様になってるわよ?」
「うっせ!」
胸のあるイケメンって言葉がある。
要するに、カッコいい女性の事だ。
あと、男子としては不名誉だが、胸の無い美少女って言葉もある。
「一夏=胸の無いお姫様…
箒ちゃん=胸のある王子様…
考えた奴はかなりのセンスあるよなぁ…
なぁ?」
「そうだね…私もそう思うよ…。
月日ちゃんもそう思うよね?」
「うーん…私からすれば、箒ちゃんは王子様って言うより侍かな。
祭りの時の一夏くんの巫女姿を見るとなおさらね」
こいつ等ぁ…!
「うるさいぞお前ら!人が気にしてる事をさっきから何度もひゃぅぅぅっ!?」
「わ、わわ…箒ちゃん…大胆過ぎるよぉ…」
「あ!バカ!何してッ…!ひぅ!?」
箒が俺の耳を口に含み、耳たぶを舐め回す。
「ちょ!箒!流石にそれはマズイわよ!」
「それもそうだな。……ふぅっ」
「ひゅぅ!?」
「はぁ…まったく…アンタ達ときたら…」
「ねぇ一夏君」
「んだよ月日」
「さっき弾君を助けてからって言ったよね?」
「おう」
「相手は?」
「高校生十数名かなぁ…?」
「へぇ……」
「ねぇ一夏君」
「今度はなんだ?」
「火燐ちゃんと一夏くんってどっちが強いの?」
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