星河の覇皇
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第六十六部第三章 幸せの国その八
「既にです」
「準備万端ですね」
「整っています」
「お互いにそれが出来ていますね」
「そして陛下にもです」
「満足して頂けますね」
「絶対に」
こう断言するのだった。
「式典の全てが」
「晩餐会もですね」
「勿論です」
そちらもと話すのだった、そして。
ここでだ。モルはこうも言った。
「では陛下にこれから」
「お話しましょう」
「そしてですね」
「アッディーン大統領をお迎えしましょう」
こうしたことになった、そして。
ここでだ、シュミールは不意にモルにこうも言った。
「さて、アッディーン大統領は皇帝になられるか」
「そのことがですね」
「気になりますね」
「私もです」
そう言われるとだ、モルもだった。
それでだ、彼はこうシュミールに答えた。
「あの方かシャイターン主席か」
「お二人のうちどちらが」
「どちらが皇帝になるからですね」
「連合のことではないですが」
それでもというのだ。
「どちらがサハラ皇帝となるか」
「連合にとってそれがどう影響するか」
「勿論ブータンにも」
「考えますね」
こうシュミールに話す、そして。
彼はだ、こうしたことも言った。
「ただ、考えてみますと」
「お二人のうちどちらが皇帝になられても」
「ブータンにはあまり影響がありませんね」
「はい、アッディーン大統領でもシャイターン主席でも」
二人のうちどちらが皇帝になってもというのだ。
「別に連合に攻め込むでなし」
「それは考えられませんね」
「とてもです」
サハラの連合侵攻、それはというのだ。
「おおよそ」
「全くですね、サハラにそれ程の力はありませんし」
「あの国は統一しますと」
それこそというのだ。
「まずは内政です」
「内政に専念しなければなりませんね」
「ですから」
それでというのだ。
「あの国が連合に攻め込むことは」
「有り得ませんね」
「それはとても」
想像も出来ないというのだ。
「ですから」
「どちらが皇帝となっても」
「連合の大勢にはです」
「関係がありませんね」
「サハラの当面の政策は限られています」
「発展ですから」
「それしかないですから」
内政の充実によるだ。
「そして連合にはです」
「貿易ですね」
「平和的な」
「そして敵はエウロパですね」
「そうした政策しかありませんから」
だからだというのだ。
「どなたでも」
「政策に変わりがない故に」
「特に連合に対しては」
この国への外交はというのだ。
「変わりがです」
「考えられませんね」
「そして連合との貿易は」
サハラのそれはというと。
「サハラにとっては大きいですが」
「しかし我々にとっては」
「特にです」
それこそというのだ。
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