名無しの複数世界探索物語
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第二部 Re:ゼロ編
第一章
4.異世界突入
前書き
アニメの影響ですはい(ノ∀`)
原作になるべく添っていきます!
…なるべく
若干長めです
ごゆるりと~o(*^▽^*)o
リンガ売りの親父に追い出されて路地に入り込んだみたいだった
あてもなく歩くのは愚策だったかね
まずこれまでに分かったこと
①能力の影響が少ない・能力を使いにくい
②一応、言葉は通じるが字は別のよう
③王都と四つの領地に分かれている
今の情報はこのくらい
…おっと忘れてた
④七宮とはぐれた(泣)
これはかなり心細いが自分でなんとかしないと
「なにか武器とかガイドブックとかないのかよ~」
「何ブツブツ言ってんだぁ!?」
うっわお約束のチンピラ登場
巻き込まれ体質何だなぁ僕って…
ようやく自覚したというか何というか
「金になるやつ全部置いてけよ…そうしたら痛くしねぇからよ」
3on1 か
久々に喧嘩をしますかね
「悪く思わないで欲しいね」
低姿勢で突進
28mを一気に駆け抜け勢いを乗せたストレートを小柄な方にぶつける
バックステップで距離を取ってファイティングポーズをとる
「うっ…うう…」
一人戦闘不能…2on1だ!
大柄の方が上から拳を体重を乗せて落として来る
両腕をクロスさせて受け流し、その勢いで横腹に回し蹴り
身体を捻って着地し、正面から鳩尾にストレート
二人目撃破…でも残りはナイフ二本持ってるから危険だ
冷や汗が背中に滲んだ
「ヒャッハァ!」
ナイフを構え、突進してきた
やっぱり馬鹿だこいつは
舌を出して走ってきた為、顎をサマーソルトキック
…失敗はしたが顎には当たった
舌を軽く噛んだようだ
ん?僕?
バク宙がバク転になっただけだよ(汗
「そこっ!」
口元に手を添えていたため腹部がガラ空き
水平蹴りで戦闘終了
「…っふう」
久しぶりに能力無しで喧嘩したなぁ…
未だに人を攻撃した感触は拭えないものだな
そんな考えが過ぎった直後、金髪小柄な女の子が走り去って行った
反射的に手に持っていた物をサッと盗る
「あっ…おい!」
そんな声が聞こえたが今は無視だ
三角形の中央に紫色の宝石…?
「盗んだんだよね?そんなに焦って」
「うるせぇ!とにかく返せよ!」
手を伸ばし、次第には飛び跳ねるが当然届かない
「諦めて逃げな…不運を呪うんだね」
こちら側に走って来る足音がする
「クッソ…」
あらあら女の子がそんな言葉使うんじゃぁ…
「ちょうどよかった、さっき徽章《きしょう》を持った子が来なかった!?」
…これまたずいぶんとお綺麗な方
「徽章ってこれかな?」
三角形の中央に紫色の宝石が嵌め込まれたそれを渡す
「ありがとう…でもなんでかよくわからないわ…」
「なんでかな?」
「なんであなたがそれを持っていたの?」
お…おう、近い怖い((゚Д゚||))
「実は…」
かくかくしかじか…
「という訳なんだ」
「そういうことだったのね…ありがとう」
頭を下げる彼女…
「あ、頭を下げるのはやめてくれよ…」
「こうするべきだって思うのよ」
…参ったなぁ(-_-)
「分かった…一つだけお願いしてもいいかな?」
「べつにいいわよ」
僅かな間を置いて
「私に出来ることならって条件着きだけど」
あらやだ可愛い…(^ω^
「それなら名前を教えてもらってもいいかな?」
キョトンとした様子…直後、突然笑いだし
「エミリア」
「え?」
「私、エミリア。ただのエミリアよ」
笑う姿も美しく可愛らしい…
「僕は神月亮…カミヅキって呼んでよ」
これでこの件はおしまい!
ん?続きが気になるのかい?
しょうがないなぁ…
その後は貧民街に行ってとある店に立ち寄った
「げっ…」
「うわぁ…」
金髪小柄な女の子がスキンヘッドの大柄なオッサンといたのだ
そこでも軽い口喧嘩が勃発
スキンヘッドはロム爺と呼ばれているそうだ
喧嘩してる脇で軽く雑談してたよ…
「次からは盗まれるなよっ」
「あなたに言われたくないんだけど」
ようやく一段落かな
安心したのもつかの間
背後からギラリと輝く何かが見えた
「エミリア!後ろ!」
直後、ナイフらしき物が振り下ろされた
…が、氷の盾に阻まれて本人には届かなかった
「なかなかどうして」
聞き覚えのない声がした
「危機一髪だよ」
エミリアの長い髪の間から小指程の猫が飛び出した
「まさか本人が来るとは…」
ゆっくりした口調で切り付けた女が言った
「交渉決裂ね」
ニコッと笑う
その笑みはこちらをゾッとさせるのに充分だった
黒く湾曲した刃物をヌルリと突きつけてくる
エミリアはそれを難無く防ぐ
先程の氷の盾とあの猫が氷を打ち出して攻撃する
「…このまま押しきれるか」
「いや、これは精霊が消えるまでの時間の勝負じゃ」
「それにしてもやるなぁ、女の子なのに」
精霊(らしい)が氷を打ち出しながらそう言う
「あら、女の子扱いされたのはいつぶりかしらぁ?」
全てを回避している彼女は余裕のようだ
「僕からしたらみんな赤ん坊だよ」
攻撃をやめる気配も無く徐々に床が凍る
…なるほど、狙いはこれか
そして氷に足を取られた彼女だった
「僕だって無意味に攻撃してた訳じゃないんだよ」
「してやられたって訳ね」
どうやら戦闘も大詰め…何とかなったかな
「それじゃあ、おやすみ~」
尖った氷の波が彼女を襲う
…その寸前
靴の底を切り、バク宙でその波を避けた
「女の子なんだからボク、そういうの良くないと思うんだよねぇ」
波は店…盗品蔵の壁にぶつかって止まった
「パック、大丈夫?」
エミリアは心配そうに聞く
「ごめん、とっても眠いや」
伸びと欠伸をしながら返した
…時間切れ か
「もし危なかったら…」
「大丈夫、分かってるわよ…おやすみ、無理させてごめんね」
パックは徐々に薄れていき、消えた
「あらあらまぁ…もうおしまいなの?」
今度はエミリアに目標を絞るようだ
エルザは靴底と一緒に足の裏も切ったようだ
「痛くねぇのかよ…」
「痛いわぁ…血が流れてるから生きてる気がしていいのだけどね」
ククリナイフの様な武器で氷を切り付け、それを傷口に付ける
…これで強引な止血は終了した
…このままじゃ全滅するよな
ここで真っ先に考えたこと
①フェルトを逃がす
②盗品の剣を使って加勢
③時間を稼いで救援を待つ
これ以上にいい考えは浮かばなかった
未だに唖然としているフェルトに駆けより
「フェルト、なんとかして時間を稼ぐから逃げろ」
「ふざけんな!ロム爺を残して惨めに逃げろってかよ!?」
「あぁそうだ!お前が逃げて衛兵とか警察呼んで来い!」
「…なんでアタシが…」
「お前だけが頼りなんだ…頼んだ!」
そうこうしている内にロム爺も加勢している
巨大なこんぼうを片手で振り回し、ほぼ互角の戦闘見える
「うぉおおお!」
何も持たず突進する
ロム爺のこんぼうにナイフが突き刺さった直後に全体重と速度を乗せたストレート
…が届くことは無かった
ロム爺を蹴り飛ばし、自由になったナイフを突き付けて来たからだ
身体を捻り回避、速度を殺さず両腕を掴む
「今だ!」
僅かな隙を有効利用することにした
一瞬、戸惑う素振り そして走り出した
「簡単に逃がすとは思った?」
左手からピックが投げられるが、床にあるテーブルを蹴り上げガード
残る右手だが恐らくこちらが力負けするだろう…
後ろ向きな気持ちになると同時に足を払われた
背中から倒れ込み、バク転の要領で距離を取る
「あら…あなたって意外と動けるのね」
「あんた程素早くないがな」
…ジリジリと後ろに移動して、そこにある物に触れる
これで準備はOKだ
「あなたが何を企んでいるか分からないけど…」
「相手は俺だけじゃなんいじゃねぇの?」
ロム爺がこんぼうを水平になぎ払い、エミリアがその上に氷を打ち出す
上に回避したのだが氷は掠めるのみだった
「まだだッ!」
触れた物を糸で引っ張るように手に納める
そこにある物は二本の剣…
いわゆる二刀流で圧倒しよう という作戦だ
「セァアア!」
右手の右水平切り、左手からの突きからの右斜め切り上げ…
32連撃を叩き込んだ
ナイフは6本折り、浅く身体を傷付けた
「これでやられないとか…化け物かよ」
「それはこちらの台詞よ」
ある程度疲労したが動けない程ではない
そろそろ月が頂点に達するころだ
ロム爺は軽く負傷したため離脱、その治療するためエミリアも離脱した
「…もう終わり?」
余裕で不満の声を発した
「これからが本番さ、覚悟しろよ…」
思いっきり強がる
そして笑みを作り、カシャリと鳴らす
「そうね、これからが本番よね」
全く変わらない速度で走って来る
…ヤバいヤバいヤバいヤバ…
「そこまでだ」
上から声がした
そう気付いた時には天井が崩れ人が振って来た
「…衛兵?」
腰に帯びている剣から何と無く予想できた
「その通りだよ、少年」
そこからの戦闘は恐ろしいものだった
縦横無尽に駆け、跳ぶ女と落ちていたごく普通の剣で捌く男
「ラインハルトは私が治療術を使っているから本領を発揮できないの」
体中痛みが走るが何とかエミリアの元へ行き、治療を受ける
「ライン…ハルト?ってどういう人なんだ?」
予備知識の無いボクは遠慮無く聞く
「アストレア家…剣聖の家系よ」
「うん、凄く強い事はよくわかる」
女の攻撃は一度も身体を捉えず、剣同士がぶつかって火花を散らしている
私があなた治療を終えたら彼に言って と囁かれた
「もうボクは大丈夫、後は休んでて」
「え…だ、駄目よまだおわ…」
「衛兵さん、よろしくお願いします!」
思いっきり叫んだら体中が痛かったo( _ _ )o
「…あら、ようやく本気のようね」
「あぁ、もちろんだ」
二人の短いやり取り、そして
「腹腸《はらわた》狩り、エルザ・グランヒルテ」
「剣聖の家系、ラインハルト・バーン・アストレア」
お互いに名乗り、直後にラインハルトの剣から出てた閃光が爆発した
激しい衝撃のあまり吹き飛ばされるのを掴まってやり過ごす
正直、傷口が開いて痛かったo( _ _ )o
衝撃がおさまり、ラインハルトに歩み寄る
「今の…どうやったんだよぅ」
「どうって剣にマナを纏わせて解放しただけさ」
当たり前の様にそう言った
「…魔法、在ったのかよ…」
ため息混じりに、呆れながら言った
そこでようやく落ち着いて辺りを見渡した
盗品蔵の原型はもう無く、月が見えて瓦礫が床に積もっている
「こりゃまたド派手にやったねぇ」
「それは流石に少し傷つくよ、少年」
にしても都合よく衛兵さんが来たもんだ
「生憎、今日は非番でね」
うん、まぁ大体納得した
「これは流石に飛んでったんじゃないかなぁ」
瓦礫の周りを歩いていたら
ガラッ
「少年、危ない!」
瓦礫を退かしてこちらを見ているエルザがいた
すかさずエミリアを突き飛ばし、巨大なこんぼうを持つ
「狙いはぁ…」
さっきの名乗った二つ名なら!
「腹ァ!」
縦に構え、腹部を覆った直後に衝撃
視界に火花が見え、舌打ちをするエルザが見えた
「今回はこのくらいにしてあげる」
バク宙をして柱に乗った
ボロボロなのによくそんな動きが出来るね
「それまでせいぜい、腹腸を可愛がっておくことね」
それを最後に何処かへ行ってしまった
「ふぅ…今度こそ終わっ…たぁ」
壁にもたれながら呟いた
「まったく…無茶して!」
エミリアからキツイお言葉が浴びせられた
「大丈夫ですか」
エミリアとボクに聞いたようだ
「私より彼を…」
「大丈夫だよ、お二人さん」
背中を這わせながら立ち上がる
「まず、衛兵もといラインハルトさん、この件は感謝します」
「これが衛兵の役目だからね」
「それにしてもよく無事だったわね」
微笑みを見せてくれた
「うん、笑った方が可愛らしいよ…エミリア」
「んなっ…何を」
顔を紅く染めるのは見なかった事にしよう
「ホント、これが無かったら…」
巨大こんぼうを持ち上げて気付いた
…半分しかない
月明かりを反射する綺麗な断面とさっきと違う重さ…
「ちょっと、それ…」
「あぁ…嘘だろ……」
腹部に視線を向けると
まずコートの生地、Tシャツの生地が切れて剥がれる
そして腹から血の球が浮き出て溢れ出した
力が抜けて倒れ込む
「ちょっと、ちょっと!?」
ぼやける視界の中に焦る二人が見えた
続く
後書き
…短い前話の分長くしてみました
意外と描いてて楽しく感じれました
これは感想を書いてくれた方のおかげ
続けれるのは見てくれる人がいるおかげです
感謝の限りですm(__)m
今後とも、是非ご贔屓に(TωT)/~~~
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