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魔法科高校の劣等生の魔法でISキャラ+etcをおちょくる話

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第二十四話

「………………」

「………………」

「………………」

「………………」

「(どうしてこうなった?)」

ある部屋に小学生が二人…どちらも男子児童で片方は二年生、片方は六年生。

そして沈黙が流れるこの場所は…

阿良々木家、それも長男阿良々木暦の自室である。

「(いや、本当、どうしてこうなったんだっけ?)」

と阿良々木暦は考える。

この部屋の主たる阿良々木暦の目の前にいるのは…

"女装した"後輩だが、阿良々木暦は気付いていない…
















今日は剣道場でクソ二人を締めて二日後、昨日の話し合いで出た結論は『上級生二名の停学』と『顧問の減俸』だった。

うん、顧問の先生には悪いことをしたな…もうちょっと穏便に…は無理だな。

あの状況で穏便に済ます方法は無い。

だって俺等は襲われた側で咄嗟の対応しか取れなかった。

あと、上級生二人の防具のダメージはなんかそれらしい理由でなぁなぁになった。

まぁ…姉さんと束さんにはバレてたけど…

「ねぇねぇ一夏」

「どうした?」

「今日の放課後撫子ちゃんと遊びに行こ」

「はぁ?どこに?」

「えっと…アララギ ツキヒちゃんのお家」

「………………は?」

アララギ ツキヒ?

「いやいや、まさか…誰の家って?」

「アララギ ツキヒちゃんの」

「アララギか…ふぅむ…」

一年生の時は全く呼ばれなかったのに?でもまぁ…いいか。

「あぁ、いいよ」

「よしっ!」

あ、でも…

「一回帰るのか?直か?」

「ん…どうする?」

「………公衆電話で連絡入れるか」

いつでも十円入れればどこへでも掛けられる。

スマホやら何やらが普及しても無くならないんだよな。

「一夏お金持ってるの?」

「ああ、いざって時のために三十円ほど」

これは何と言うか、前世からの癖のような物だ。

束さんにも伝えとくか…

俺は視覚投影ウィンドウを開き視線ポインタで束さんにメールを打った。

「キョロキョロしてどうしたの?」

「いや、なんでもないよ」



放課後

「よう、千石。そっちのクラスはどうだ?」

「まだ、なんとも…」

「そうか」

「行こ」

「ああ、わかってるよ箒。で、千石、アララギは?」

「先に帰ったよ」

「は?」

何の説明も無し?

「月日ちゃんは友達を呼ぶ時は早く帰って準備するんだって」

なるほどね、ホストとしてのマナーは弁えてるのか…いやいや、訳も言わず誘ってる時点でそれは無いか。

「わかった、じゃぁ、行こうか」

「「うん」」










その後は途中にあった公衆電話で家に電話を掛けてアララギの家に行った。

「ほー、ここがアララギの家か」

アララギの家はまだ建てて時間が経ってないのかきれいだった。

「えと…入っていいんだよな?」

「いいんじゃない?」

「いいと思うよ」

「ほいじゃ…」

ピンポーン…

「…………」

「…………」

「…………」

「もっかい押すか?」

「…………」コクン

ピンポーン…

「『はーい!』」

と声がしてドタドタと足音が聞こえた。

がちゃり…

「ごめんねー!準備してて遅くなっちゃった」

「いや、別に構わないが…親は?」

「仕事。今日は……多分帰って来ない」

「いやいや、俺等呼んでいいのかよ?」

「いいんじゃない?」

うわ、適当…

「さぁさぁ!入って入って!」

と腕を掴まれて引っ張られた。

「あ、ああ、うん…」

「……」ムッ

あら?なんか箒の機嫌が悪いんだが…

アララギに引っ張られて家に入った。

そしてリビングに案内された。

部屋には菓子とジュースが用意されていた、其処まではいい、問題は…

「箒……帰っていい?」

「なんで?」

と、訳が判らない様子の箒の代わりにアララギが答えた。

「駄目だよー織斑君、箒ちゃんだけじゃなくて織斑君も呼んだんだから」

ああ、そうかいそうかい……ざけんな!

「テメェ!ちったぁ考えやがれ!男女比おかしいだろ!」

現在男女比1:5だ。

「えー?だって剣道場で大立周りした二人組の様子が見たくてねー」

ミーハーかよ…

「だからってこの男女比はおかしいだろ!
ていうか!そこの二人とは初対面なんだが!?」

そう、アララギが俺達の他に呼んだ二人とは面識が無い、名前は……まぁいいか。

「え?織斑さんって男の子なの?」

「そんなに可愛いのに織斑さんじゃなくて織斑君なの??」

「ぐはぁ!?」

なんだコイツら…初対面なのに人が気にしてる事を…

「そうだね、一夏君って髪伸ばしてるもんね」

と千石、その言葉通り、俺の髪は背中の半分位までに伸びた物をヘアゴムで縛っている。

「千石……俺だって好きで伸ばしてる訳じゃ無いんだぞ?」

「そうなの?箒ちゃん?」

そして千石…なぜ俺じゃなく箒に確認を取るんだ…

「うん、お姉ちゃんと千冬お姉ちゃんが一夏に切ったら駄目って言ってるの」

「そうだねー、織斑君こんなに可愛い顔だもんねー」

「アララギ……人が気にしてる事をズケズケといわないで欲しいな…」

チキショウ!原作一夏って超イケメンなんだろう!?なんで俺は女顔なんだよ!?

「じゃぁが女の子が一人増えれば女の子が六人になって解決だね」

アララギがニィと笑って言った。

「は?」

女子が増えたら7人だろ……じゃなくて、これ以上増えたら敵わん。

アララギは席を立ち何処かへ走って行った。

「アイツ遂に逝かれたか?」

待つこと二分、ドタドタと足音を発ててアララギが戻って来た。

バタン!とドアが開いた。

「さぁ皆!織斑君を脱がしちゃえ!」

「は?」

何を言ってるんだコイツは、そう言おうとしたが遅かった、一瞬惚けてしまったが故に反応できなかった。

「わぷ!?」

いきなり襲いかかられたのだ。

「あ、お、おい!何をする!?」

「一夏君、諦めて」

「ドンマイ一夏」

「千石ゥ!箒ィ!お前らまでか!?」

「さぁ、観念しろ織斑君!そんなに可愛い顔をしてるんだから可愛い格好しないとね!」

そう言うアララギの手には女物の服が…

「待て待て!アララギ!ヤメロ!止めてくれ!」

「いやでーす!」

「ちぇーん!助けてー!」

『あ、束がボディの件で話が有るって』

「橙!?」

橙がツイーっと何処かへ飛んで行った…

チキショウ!マジでどっか行きやがった!

「安心しなよ!さすがに鎖なんて無いからさ!」

そっちじゃねぇよ!てか有って溜まるか!

くそう!女子と言えど五人がかりでやられるとマズイ!

え?エクスプローダー?エクスプロージョン?あんな物使えるか!全員重症だっつーの!

十分後

「う、うう……」

「か、可愛い!可愛いよ一夏君!」

と千石。

「私より可愛い……」

と箒。

「わー、わー、まさかここまでだなんて」

とアララギ

「可愛いねー」

「ねー」

と他二人。

「うう……」

俺は冗談みたいに短いワンピースのスカート部分を手で抑えている。

カシャッ!

「おい、アララギ、なんだそれは」

「えー?せっかく可愛い娘が居るんだから撮らないと損だよ」

「消せ」

「インスタントだから消せませーん」

こんの野郎…

俺は部屋に有った鉛筆を手に取った。

「OKならこうすればいい」

シュッ!ガシャン!

俺が投げた鉛筆がフィルム部分を突き破り、驚いたアララギが取り落とした。

「あー!買ったばっかりなのに!まだ一枚しか撮ってなかったのに!」

じゃぁいいじゃん。

「よくない!全くよくない!」

「あれ?俺って今声だした?」

と問うと箒が。

「"じゃぁいいじゃん"って顔してたよ」

「エ!?マジで!?」

「どーしてくれんのよ!」

ガクガクとアララギに揺すられる。

「ハッハー!元気いいねアララギ、何か良いことでもあったのかな?」

アロハのおっさんの口調これでよかったっけ?

「無いわよバカ!」

なんてやってると一人の男子が顔を覗かせた。

「おーい、月日ちゃん、帰っ……邪魔したな」

………いやいや!助けろよ!アイツ後でぶっ飛ばす!主人公?知らん!




十分後

「すぅすぅ……」

「寝ちゃったね…」

「いや、ヒス起こして疲れたら寝るとか…自由すぎねぇか?コイツ」

「さぁね。でも一夏、似合ってるよ」

「喧しい」

あれから、カメラを壊された事でキレたアララギを宥めてたら寝た……俺の膝で。

「箒、取り敢えずさぁ、コイツの兄貴殴って来るから変わってくんねぇか?」

「えー?せっかく絵に成ってるのにもったいないよ。ね、箒ちゃん」

「うん、姉妹みたい」

千石と箒がそう言うので俺は答えた。

「俺に妹は居ねぇよ」

まぁ、メティス・サイトで父さんと母さんの情報を見ても俺と姉さん以外への繋がりは無かったから、コレは確定事項だ。

「………」ムスー

また箒の機嫌が悪くなった…何故だ…

「千石、お前でもいい、代わってくれ」

「しょーがないなー一夏君は」

と言って千石が隣に来る、アララギを起こさないよう気を配りながら千石の膝の上に移す。

「じゃぁコイツの兄貴殴って来る。箒、俺が戻って来なかったら回収よろしく」

「うん」

俺は箒の返事を聞き阿良々木暦のもとへ向かう…

勝手に階段上がってるけど…まぁ許せ。

フム、ここだな。中に…居た

さて、蹴破る訳にはいかんし…うん、普通に開けるか。

ガチャリ

中には一人の男の子が机に向かっていた。

「ん?どうしたんだ月日ちゃn…」

「阿良々木暦ぃ!テメェざっけんなよ!助けろよ!
つーかもっと早く帰って来いよ!ぶっ飛ばすぞテメェ!」

「!?」

「………」

「………」

斯くして冒頭へ。






「えーっと……月日ちゃんの友達でいいの?
駄目だぞ、目上の人には敬語を使わないと。
それに女の子がそんな汚い言葉をつかっちゃ駄目だろ」

カッチーン…

「俺は男だ!ぶん殴るぞクソ野郎!」

「ははっ、あまり上手い冗談じゃないな。で、名前は?」

「織斑一夏だ」

「えーっと、じゃぁ一夏ちゃん」

「OK、わかったぶっ飛ばす」

「わー!待て待て!一夏君!何があったんだ?」

「テメェさっきはよくも放置してくれたな?」

「女の子同士の喧嘩はほっと…」

「だから!俺は男だ!この服は無理矢理着せられたんだ!
どうしてもっと早く帰って来ないんだよ!
男のプライドがズタズタだよっ!」

「あ、あぁ…うん……なんか…妹がゴメン」

「という訳で一発殴らせろ」

「なんでだよ!」

「さっき放置されたこと、テメェが遅かったせいで女装させられたこと」

「いやいや!関係無いだろう!」

「問答無用!」

俺は阿良々木暦に殴りかかった、ドアの前に立ったまま。

「いってぁ!え!?何!?何が起こった!?」

おー上手くいった上手くいった。
こういうのって対象が居ないと意味無いからなー。
この手の奴は使ったこと無かったけど…ちゃんとつかえるな。

「ダイレクト・ペイン」

「え?」

「阿良々木暦」

「いや、だから呼び捨ては…」

「忠告だ」

「忠告?」

「これから貴方には色々な受難が待っている」

「は?」

「俺はハッピーエンド主義だ」

「う、うん?」

「女の子は自分から歩み寄った方がいい。
いや、違うな…その女の子を虚道に突き落としたくなければ彼女を気に掛けてやれ」

そうすれば、彼女は彼等に心を開くかもしれない。

「き、君は何を言ってるんだ?」

「あの娘に…彼女に限って言えば、"鏡の世界"があるべき姿だ。
これは俺の独善と偽善だ。
それでも、俺は貴方に彼女を救ってやって欲しい」

だって、そうじゃないと報われないから。

これは俺の勝手な判断だ、だけど俺があの世界で一番気に食わなかっのは…彼女に関してだ。

最後には、きっと幸せになるのだろう。

だが、あんな青春時代を送らざるを得ないのは、酷すぎる。

「じゃぁ、俺等は下で遊んでるから。勉強頑張ってください。暦さん」

「あ、ちょっとまっt…」

バタン

「なんだったんだ?」










「おーい、箒。そろそろ帰るぞ」

「はーい」

暦さんの部屋から戻った俺はすぐさま服を奪還して着替えた。

「にしてもアララギの奴起きねぇな…ま、書き置きすればいいか」










帰宅後

束 私室

「いっくん!女装して!」

「やですよ」

「いいじゃんいいじゃん!あんなに可愛かったんだから!」

「いやです!俺はかっこよくなりt……"あんなに"?」

「あ、やば」

「おい」

「な、なにかな?いっくん」

「箒に仕掛けた【インターセプター(仮)】を外せ、今すぐに」

「な、なんでそれを…」

「あの状況で俺の姿を見れるのはインターセプター(仮)だけだ」

「い、いや…その」

「安心してください箒は俺が見てますから」

「えー」

「外さないなら考えがありますよ」

「ほー、なんだねいっくん」

「ふふふふふふ…」

「ちょ、ちょっと!その手をワキワキさせてるのはな…イヤァァァ!」

「あはははははは!ここですか!ここがいいんですか!魔法で敏感になってるでしょう!」

「やめてぇぇぇ!」

「外すと言えば止めますよ」

「わ、わかった!止める!止めるからやめてぇぇぇ!」

「えー?よく聞こえませんねぇ」

「ああ!そこだけはらめぇぇぇ!外す!外します!」

「はいはい…わかりましたやめます」

「はぁはぁはぁ…」

「おやおや、もっとして欲しいんですか?束さんってマゾですかー?」

「ちっ違うもん!」

バァン!とドアが開いて姉さんが入って来た。

「お前ら!こんなところでナニしてるんだ!」

束さんに股がる俺。

息も絶え絶えな束さん。

はだけた衣服…

「え?何って?束さんをくすぐってただけだよ」


終われ。 
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