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ジオン公国転生記

作者:正博
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第14話 SEED編

 オーブは緊張に包まれていた。

 フラガ「遅いな。警告した時間を2時間も過ぎてるぜ。レーダーに反応は?」
 ナタル「ありません」
 マリュー「諦めてくれたらいいのに」
 フラガ「奴らは、マスドライバーとモルゲンレーテが欲しいんだ。絶対来る」
 ユーリ「ところが不幸な事故にあって来られなくなったみたいだよ」
 マリュー「この声、まさかユーリ君?」

 すると艦橋前に、フリーダムがやって来た。

 マリュー「キラ君どうしたの?」
 キラ「何ですか!?」
 マリュー「キラ君の方で用ががあったから、艦橋前に来たんじゃないの」
 キラ「僕が?戦闘配置のままですよ?」
 ミリアリア「あ~っ。キラは動いてません。前にいるのはユーリ君です」
 マリュー「ユーリ君!?」
 ユーリ「そうで~す」


 俺は連合部隊をジオンがすべて撃破した事を伝えた。
 ただ、アズラエルの馬鹿に逃げられたのが悔しい。


 キラ「それじゃ、僕もアークエンジェルに戻ります」
 ユーリ「ちょっと待った。キラもうちょっとで、お前にお客さんが来る」
 キラ「僕に、お客さん?・・・あれは!MS]
 アスラン「こちらザフト特務隊アスラン・ザラ。フリーダムのパイロットと話がしたい」
 キラ「アスラン!!」 


 フリーダムとジャスティスは浜辺に着地し互いのパイロットが降り立った。

 アスラン「キラ本当に生きていたんだな」
 キラ 「アスラン」
 アスラン「俺の使命はフリーダムの回収又は破壊。そして秘密を知った者の全員の殺害だったのだが」
 キラ「Nジャマーキャンセラーのデーターは誰にも渡していない。ラクスとの約束だからね」
 アスラン「そうか」
 キラ「でもNジャマーもNジャマーキャンセラーも独自に作った人ならいる」
 アスラン「馬鹿な! あれはプラントの最高科学の結晶だぞ。ナチュラルに解析できるわけが」
 キラ「解析じゃ無い。作ったんだ」


 その時、ジャスティスの近くで声がした。

 ユーリ「成程、こうなっていたのか」
 アスラン「誰だ!。隠れて無いで出てこい」

 アスランは拳銃を抜き構えた。 
 キラはその声がユーリであることに気付いた。
 
 キラ「(あ~ジャスティスコピーされたな。アスラン可哀そうに)」
 ユーリ「あ~撃たないで~。一般人で~す」
 アスラン「済まない、怖がらせてしまって。でも何をしていたのですか」
 ユーリ「MSが珍しくて。特にファトゥム00のシステムに」
 アスラン「そうですか・・・・えっ!?ちょっと待て」


 アスランは再び腰の拳銃を抜いた。


 アスラン「何故、ジャスティスの事を詳しく知っている!」
 ユーリ「見たら分かるよ」
 アスラン「ふざけるな! 答えろ」 
 キラ「アスラン。彼だよ、自分でNジャマーもNジャマーキャンセラーも作ったのは」
 アスラン「じゃあ、今あいつを殺せば知っているのはキラと俺だけだ」
 キラ「それは無理みたい。彼はジオンの第5王子。戦争になるよジオンと」
 アスラン「MSを独自に持っている、あのジオンか!じゃあNジャマーキャンセラーを量産したんだな」
 キラ「違うよ。Nジャマーの通じない動力炉の開発に成功しているんだ」
 アスラン「そんな! それじゃあ核兵器の使い放題じゃあないか」
 ユーリ「ジオンはキチガイのブルーコスモスの様な事はしないよ」
 アスラン「だが使えるという事だけで脅威だ!」
 ユーリ「じゃあ、プラントはNジャマーキャンセラーを何故作ったの? プラントも核兵器が使えるね」
 アスラン「それは・・・」
 ユーリ「Nジャマーで連合は核兵器が今は使えない。何故必要なの?」
 アスラン「・・・・・」
 ユーリ「まだあるよ。巨大なガンマ線放射機も作ってるよね。あれって防衛装置とは言わないよ」
 アスラン「それは嘘だ! プラントでそんな物見た事も無い」
 ユーリ「当たり前、ミラージュコロイドで隠されてるからね」
 アスラン「・・・・・」
 
 ユーリ「アスラン、君は核が使えるだけで脅威と言っておいて、Nジャマーキャンセラーで核を使える様にしている。この矛盾どう説明するの。俺も言ってもいいよね。プラントは核攻撃の準備をしている国だって、すごく脅威だ。危険な国だ」
 アスラン「クッ・・・・」
 ユーリ「これで分かった? 自分の言っている事がプラント優先でしかない事を。キラはねフリーダムに乗って来た時に自分はザフト、連合では無い、勿論ジオンでも無い全てに第3者ですと言ったんだよ。暴走する国に敵対するって、凄くない」
 アスラン「キラお前・・・・」
 ユーリ「アスラン、1度考えてみてザフトのアスランで無く『第3者のアスラン』として。何が正しく何が間違っているのか」
 アスラン「第3者として・・・か」
 ユーリ「じゃあね!」


 俺は街の方に消えて行った。


 アスラン「実はラクスからも同じ事を言われたんだ」
 キラ「アスラン」

 その時駆けよって来る足音が聞こえた。

 カガリ「お前生きていたのだな。心配したぞ」

 と、アスランに飛び付いた。

 アスラン「うわっ。カガリ!?」

 それからグダグダになり、遅くなって来たので、一度アークエンジェルに行く事になった。

 
 キラ「マリューさん。これからフレンドリーコードの無い機体が行くけど敵じゃ無いのでハッチを開けて貰えませんか?」
 マリュー「ユーリ君から聞いてるわ。右がいっぱいなので左に入って」
 キラ「分かりました?」
 アスラン「どうしたキラ」
 キラ「アークエンジェルのMSって、僕とフラガ大尉のしか乗って無いのにいっぱいだなんて?」
 カガリ「ふふん。今はユーリに作って貰った私のMSが乗っている」
 キラ「ああ、後はユーリ君の機体か。分かった」
 カガリ「そういう事。あっ!、アスラン拳銃は預かるぞ。一応ザフトだからな」
 アスラン「どうぞ」

 
 アークエンジェルに乗り込んでキラとアスランは驚いた。
 フリーダムがもう1機格納されていたから。


 キラ「何で!? もう1機フリーダムが・・・」
 アスラン「お前、フリーダムのデーターをオーブに売ったな!」
 キラ「そんな事はしてない。データーは取れない様にロックと認証をかけてあるから盗まれる事は無い」
 アスラン「じゃあ、目の前にあるのは何だ!」
 キラ「知らない物は知らない! ユーリ君いるだろう返事してよ」
 
 すると目の前のフリーダムのコックピットから

 ユーリ「な~に~?」

 とユーリの声がした。
 

 キラは気付いた、やはり多目標照準器を見せた時にフリーダムをコピーされた事を。

 キラ「やられたー話には聞いていたけど、ここまで再現出来るなんて。ユーリ君天才だよ」

 キラは笑い出した。 


 アスラン「キラ!? お前何笑っている。フリーダムをコピーされたんだぞ。ユーリ降りて来い!」
 ユーリ「カガリ。例の物は?」
 カガリ「心配するな。ちゃんと預かっている」
 ユーリ「それじゃあ。降りるね」
 

 ユーリがタラップを降りて来た。
 

 アスラン「貴様。フリーダムのデーターをどうやって、いつ盗んだ」 
 キラ「照準器を見せて上げた時でしょう」
 アスラン「キラ! やっぱりデーターを」

 ユーリがアスランの頭を小突いた。

 アスラン「痛い! 貴様何をする」
 ユーリ「君は人の話を聞かないね。キラは『照準器を見せた時』と言ったでしょう」
 アスラン「だが、ちょっと見ただけで」
 

 俺は手に持っていた物を広げた。 


 ユーリ「これ、な~んだ?」
 アスラン「これは! ジャスティスの設計図。こんな物が何故こんな所に」
 ユーリ「今、書いてた」
 アスラン「嘘だ。君はジャスティスのコックピットに乗せてない」
 キラ「あの時でしょう。砂浜でファトゥム00を見た時」
 ユーリ「正解」
 アスラン「そんな馬鹿な! あんな短時間見ただけで描けるなんて」
 ユーリ「第一これフリーダムじゃないし。見た方が早いか」


 俺は全員でタラップを昇り、キラをコックピットに座らせた。


 ユーリ「キラ、どう全く同じ?」
 キラ「よく似てるけど違う。パワーゲージが2.5倍もある。それに知らない装備まである」
 アスラン「ジャスティスも兄弟機だから何となく分かるが違う機体だ」
 ユーリ「ストライクフリーダム(仮)だよ」
 カガリ「名前はどうでもいい、ナチュラルのお前に扱えるのか」
 ユーリ「カガリ酷い、3日も考えたのに」
 カガリ「だからそんな事はいいから」
 ユーリ「グスン。乗れるよ。扱えなきゃ作らないよ」


 その時、フラガ大尉が通りかかって言った。

 フラガ「カガリ。お前ルージュのテストやっとけよ。ユーリが作った機体だろう」
 カガリ「何で!?」
 フラガ「前に、ジオンに補給を頼んだ時、武器の補給をユーリがやったんだけど。2日で全部用意してくれたんだ、ジオンの訓練場でメビウスゼロの試し撃ちさせて貰ったら、命中精度も発射速度も文句無し」
 カガリ「だったら良かったじゃない」
 フラガ「俺もそう思ったんだけど、周囲のジオン兵が何故か褒めてくれるんで何で褒めるのか聞いたら、通常その的は貫通出来ないそうだ、ジオンの戦艦の装甲3枚分の厚さがあって、戦艦の主砲でも撃ち抜く事は出来ないそうだ。それを俺が次々と撃ち抜いていたんで凄い武器ですねだって。ユーリを問い詰めたら威力が弱いと思い勝手に極限まで威力を上げた弾をくれやがったんだ。ガンバレルでそれだアークエンジェルのコリントス外で1発撃ったら大きな隕石が消滅したんだぜ。ユーリに常識を求めるのは危険だぞ。後で別の担当に普通に変えて貰ってなかったら大惨事になるとこだったんだぞ。分かったらテストしとけよ」

俺は逃げようとしたが捕まった。

カガリ「明日テストするから付き合ってね」
ユーリ「・・・・はい」


 
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