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サトシ「25歳」〜理想と現実の先にあるもの〜

作者:ドリ男
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タケシ:「ヒカリの方はどうだ?」


ヒカリ:「タマムシシティも
似た感じだけど、一つだけおかしな事が
あったわ、、」


サトシ:「おかしな事?」


ヒカリ:「パチンコ屋の”マルマン”が
あるでしょ?あそこだけ、何故か
シルフの社員達が厳戒体制で警備してたの」


ヒロシ:「パチンコ屋を?」


ヒカリ:「えぇ、、。何だか、
社員が出入りしてて、シルフカンパニーと
同じくらい厳重な警備だったから、
深入りはやめて戻ってきちゃったけど、、。
でも、あそこはきっと何かあるわ!」


カツラ:「タマムシか、、。あそこは
立体映像に出来んから、探るには
ちと危険じゃの」


ヒロシ:「じゃあフブキ巡査を通して
ハンサムさんに探ってもらおう」


カツラ:「問題はワタル達じゃ。
今のワシらに、ワタル達と同等に
渡り合える力は正直言って皆無、、。
元々の実力に加え、奴らはポケモンに
改造を施しておる、、。シルフに
仮にシルフへの突入を食らわした所で、
あやつらが出てきたら元も子もないじゃろ」


マリナ:「そうですね、、。昨夜も
ヒロシ君のアークがテレポートして
くれたおかげで脱出出来たんですもの。
それも、簡単な事じゃなかったけど」


サトシ:「、、、」


タケシ:「、、サトシ。
あまり背負い混むな。何も正面からの
バトルが全てじゃない。向こうは
改造を施してる可能性があるんだ。
お前や俺たちの実力が無い訳じゃない」


サトシ:「あぁ、、分かってる。
分かってるさ、、でも、シンジは
そうはいかない」


タケシ:「、、、」


サトシ:「あいつは、、シンジとは、
必ず正面から対峙する事になる、、。
俺は負けられないんだ、、、」


タケシ:「、、なるほど。プライドも
作戦も関係ない、どっちに転がろうが
”避けられないさだめ”って奴か」


ヒカリ:「、、、」


ヒロシ:「、、サトシ。
そろそろ、その顔の傷はどうしたのか
教えてくれないか?」


マリナ:「そうね、、どうしたら
そこまでやられて無事に帰って来れたのか、
経緯を教えてちょうだい」


サトシはクチバでの出来事を話す事にした。


サトシ:「、、傷自体は、俺の特訓みたいな
もんだよ、、あの女の人、アキノさんが
シルフの戦い方を教えてくれたんだ。
さっき言ったように、シルフはバトルで
トレーナーを狙ってくる。だからもう、
ポケモンバトルは成立しないんだ」


五人:「、、、」


カツラ:「、、、ふむ」


サトシ:「だから、シルフとのバトルは
常に命をかけた戦い、、。負けたら
冗談では済まされないんだ」


タケシ:「なるほど、、そりゃあ
厳しい現実だな」(苦笑)


サトシの言葉に、皆は一瞬言葉を失った。

そして、、、


サトシ:「、、あともう一つ。
、、俺の中には、もう一つの魂があるらしい」


タケシ:「そうか、、、ん?」


ヒロシ:「サトシ?」


カツラ:「何を言っとるんじゃ?」


ヒカリ:「もう、、この後に及んで
冗談はよしてよ」


カツラ達は、サトシの言葉に
半信半疑であった。
しかし、それも当然である。
唐突にそのような事を言われても、
この場で証明出来なければ見た目も
普段と変わらないからである。サトシは
続けて話した。


サトシ:「俺、今日もアキノさんとの
バトル中、意識が飛んだんだ。
今日だけじゃない、、前にも俺、
”おつきみやま”で倒れただろ?
あの古代書を見てから、何かたまに
変なんだ、、妙な夢も見るし」


その言葉に少し納得したのか、皆は
間を置いて以前倒れたサトシの様子を
思い出した。


サトシ:「俺は今日、誰かに憑依されたまま、
アキノさんとバトルをしたらしい。その間、
俺は以前から見てた変な夢みたいなのを
見たんだ、、。建物のない広い大地で
ポケモンが人を襲う映像。
アキノさんは俺の見たそれを、
昔のカントーだって」


ヒカリ:「ちょっとサトシ、、」


サトシ:「俺の身に危険が迫った時、
そのもう一つの魂は解放されるらしい」


ヒロシ:「身に危険が、、。
つまり、シルフとのバトルとかか?」


サトシ:「あぁ、、。カツラさん。
変装の時使う杖を持って
俺の後ろに立つの、やめて下さい」


カツラ:「ふむ」(杖を構えるカツラ)



マリナ:「、、古代の記憶」


ヒロシ:「えっ、、」



マリナ:「サトシ君の脳には、徐々に
カントーの記憶が刻まれているのかも
知れないわね」


皆が半信半疑の中、マリナだけは
真面目な様子でサトシに言葉を返した。


カツラ:「マリナさん、何か
根拠でもあるのかね?」


マリナ:「根拠なんてありません。
以前倒れた時、脳波を調べても
周波数に異常は無かったんですから。
、、でも、バトル以外で
証明する方法なら他にあるわ」


サトシ:「え?」


マリナは一旦部屋を出て、何かを
持ってきた。



 
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