大阪の高女
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第七章
「大阪じゃそうだったんだね」
「はい、まあとにかくです」
「これでもうあの妖怪は出て来なくなったから」
「ですから」
それでというのだ。
「安心して寝られますね」
「そうだね、よかったよ」
「じゃあ明日から万全の体調で働けますね」
「うん、今日からぐっすり寝られるよ」
笑顔でだ、佳彦もこう晴香に答えた。
「よかったよ」
「是非ですよ」
「ぐっすりと寝てだね」
「会社に来て下さい」
そこは絶対にと言う晴香だった。
「私からもお願いします」
「僕は体調悪いと何でも調子悪いからね」
佳彦もこのことは自分でわかっていた、それで言うのだった。
「やっぱり」
「はい、ですから」
「ゆっくりと寝て」
「万全の体調で出社して下さい」
「そうさせてもらうね」
「じゃあ私はこれで」
明るく笑ってだ、晴香は佳彦に自分が伝えたいことを伝えてからこうも言った。
「お家に帰りますね」
「うん、晴香ちゃんも休まないとね」
「彼氏のところ行きますので」
「私もね、婚約者に御飯を作ってあげないといけないし」
恵子もだった。
「これでね」
「主任もですか」
「そうよ、じゃあこれでね」
「はい、しかし主任も晴香ちゃんも彼氏いるし」
二人を見てだった、佳彦は思ったのだった。
「僕もね」
「そうよ、君もね」
「彼女作って下さいね」
「よかったいい娘紹介するし」
「合コンとかもいいですよ」
「そのことも考えておくよ、まあ今夜は食べてお風呂に入って」
そしてと言う佳彦だった。
「ゆっくり寝るよ」
「ええ、明日の為にね」
「そうして下さいね」
恵子と晴香は佳彦に笑顔で言った、そうして二人はそれぞれの家に帰った。そのうえで次の日は血色のいい顔で笑顔で出勤してきた佳彦と仕事に励んだ。調子を戻した彼と。
高女 完
2018・1・30
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