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レーヴァティン

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第三十八話 オーロラの下でその二

 それぞれの武器や術で攻めた、巨人は凍った身体で服もそうだが髪の毛も髭もあり普通の巨人達と身なりはおおむね同じだ。
 その彼等をだ、久志はレーヴァティンから紅蓮の炎の柱を居合の要領で放った、それも一発ではなくだ。
 何度も放つ、そうしてだった。
 霜の巨人達を攻める、するとその炎達が巨人を焼き彼等を溶かしていた。他の面々も巨人達の急所を貫いて倒していた。
 倒れ姿が消え金になった彼等を見てだった、久志はこう言った。
「後ろから近寄ってか」
「我々を踏み潰すなりしようと考えていましたね」
「そうみたいだな」
「はい、しかしです」
「並の奴ならともかくな」
「私達も多くの戦いを経てきています」
「それで気付かない筈ないだろ」
 巨人達の気配にというのだ。
「そこが計算違いだったな」
「彼等にとって」
「ああ、しかしこっちの世界の巨人達はな」
 久志は考える顔になり金を回収しつつこうも言った、その金の額は他のモンスター達とは比較にならないまでに多い。
「今もこっそり来てたしな」
「結構頭使ってくるね」 
 源三が久志に応えた。
「そうだね」
「ああ、それも結構以上にな」
「頭いい感じがするね」
「普通巨人ってな」
 この種族はとだ、久志は彼のイメージの中のこの種族について語った。
「頭は悪いだろ」
「物語とかではそうだよね」
「大男総身にっていうかな」
「図体はでかくて力は強いけれど」
 それがとだ、源三も言う。
「そうしたことばかりだよね」
「ああ、しかしな」
「僕達が戦っている巨人達は今みたいにしてくるし」
「頭いいな」
「本当にね」
「何ていうかな」
 さらに言う久志だった。
「ジュg津は使わないにしても普通の知能はあるな」
「まあ巨人も人間だしね」
「身体が大きいだけでな」
「それなりの知能があっても」
 例えそうでもというのだ。
「不思議じゃないよ」
「そうなるか」
「うん、だからね」
「今度出て来た時はか」
「僕達も出しぬかれない様にして」
 そうしてというのだ。
「戦っていこうね」
「ああ、本当にな」
 二人で話してそしてだった。
 一行は金を完全に回収してそうしてだった。村に入った。するとその村に入ると一行はまずは協会に向かった。教会はフレイの教会だった。
「豊穣の神様だね」
「フレイはそうでござるな」 
 進太が淳二に答えた。
「この世界では」
「そうだね」
「この神も広く信仰されているでござる」
 この島でというのだ。
「だから教会も多いでござるよ」
「北欧の神様だとオーディン、トールに並ぶね」
 教会の多さではというのだ。
「ロキよりも多いから」
「ロキの方が多いでござらぬか?」
 教会の数、それはというのだ。
「どちらかというと」
「そうかな」
「拙者はそう思うでござるが」
 この世界では火の神となっている、つまりワーグナーの楽劇ニーベルングの指輪のロキだということか。尚楽劇でのロキの名前はローゲという。 
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