転生とらぶる
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ペルソナ3
1914話
5月18日、月曜日。
いよいよ、今日からテストが始まる。
もっとも、俺自身はそこまでテストに対して重大だとは思ってないんだが。
そもそも、テストで決まるのは成績だったり、進学する時に必要な成績だったりする。
だが、生憎と俺は別に大学に入学するつもりはないし、恐らくその前にレモン達が俺を見つけてくれる筈だ。
見つけてくれる……よな?
何だか、W世界で入手した技術とかに夢中になっていて、俺を探すのを忘れているような気が一瞬したんだが、気のせいだろう。
実際、W世界で新たに入手した技術は、それなりの数がある。
性能として考えればそこまで高い訳じゃないが、俺が個人的に好きなエアリーズとかがある。
それにキャンサーやパイシーズも、水中用MSとして一定の性能を持っているし。
ただ、あくまでも一定でしかないのが泣き所なんだが。
……ガンダニュウム合金だけでも、十分凄い技術なのは間違いないが。
恐らく、幹部の機体は軒並みガンダニュウム合金製に変わる事になる筈だ。
それを機会に、様々なバージョンアップとかもやるだろうし……普通に考えれば、到底すぐに終わるような仕事ではない。
だが、シャドウミラーには魔法球がある。
それを考えれば、オールリニューアルとなるにしても、そこまで時間は掛からないだろう。
量産型Wとかメギロート、バッタといった戦力も十分にいるし。
「おはよう、アクセル」
「ああ」
いつも通り、特に約束している訳でもないのに、何故か一緒になったゆかりと軽く挨拶を交わし、教室に向かう。
ゆかりがどこかすっきりした表情を浮かべているのは、昨日タルタロスで思う存分暴れまくったからだろう。
テスト期間ということで、26階でのゆかりのストレス発散が主な目的だったが、現金と魔法の宝石を入手する事が出来たので、取りあえずよしとしておく。
「それで、今日からテストだけど……自信の方は?」
「そうだな、取りあえず問題はないだろ」
「……随分と余裕ね。もっとも、アクセルの場合は当然かもしれないけど」
ゆかりは俺の隣の席だけに、当然のように俺が具体的にどれくらい頭がいいのかというのは知っている。
そんなゆかりにしてみれば、俺の態度が小憎らしいのだろう。
「ま、実力だよ実力。普段から予習復習をしっかりやって……ん?」
予習復習をやっていれば大丈夫。
そう言おうとしたのだが、視線の先に有里の姿を見つけたのだ。
普段であれば、それでも喋っている言葉を途中で止めるような真似はしなかっただろう。
だが、今日は違う。
何故なら、有里の側には1人の女の姿があったからだ。
……凄いな。そう素直に感心する。
有里の人気は、それこそ既にファンクラブが出来ているくらいに高いものだ。
当然有里に対して想いを抱いている者も多く、そのような者達の視線を考えれば、有里と2人だけで登校するといった真似は、普通なら出来ない。
だとすれば、女の方が何も考えてないか……もしくは、非常に図太いか。
さて、どっちだ?
そう思って女の方を見る。
ん? どこかで見覚えがあるような……ショートカットで、気が弱そうな、そんな女の姿に、首を傾げる。
まぁ、月光館学園はかなり大きい学校だ。
そうである以上、当然ながら顔を見たことがある女というのは、それなりの数がいてもおかしくはないか。
「うわ、勇気あるわね」
ゆかりも俺が何を見ているのか、視線を追って理解したのだろう。
驚いたように呟くその様子は、自分の事は棚に上げているように見える。
実際、毎日のようにゆかりと登校する事になっている俺だったが、そんな俺が気にくわないのだろう。ゆかりのファンと思われる者達から、不満そうな視線を向けられるのは珍しくはない。
そういう意味では、俺もまた勇気があるという事なのか?
「有里と一緒にいるの、誰か知ってるか?」
「うーん……どこかで見た事はあるんだけど。ちょっと分からないわね」
人当たりが良く、交友範囲の広いゆかりでも分からないのは珍しい。
ただ、あの女の顔立ちは整っているし、一般的に可愛いと言ってもいい。
であれば、ある程度有名であってもおかしくはないんだが。
……にしても、何で有里と一緒にいるんだろうな?
いや、別に有里が誰と一緒にいようが、そして誰と付き合おうが、俺には別に関係ない。
友人として、その辺りは紹介して欲しいと思わないでもないが。
ただ、若干気になるのだが。
そんな思いを抱きながら、俺達は校舎の中に入っていく。
靴を履き替えても、有里は女と一緒だった。
2-Eの前で女は有里と別れて教室に入っていく。
それを見届けてから、俺は有里に声を掛ける。
「いつの間に彼女なんか作ったんだ?」
「……彼女?」
何を言ってるのか、全く意味が分からない。
そんな視線をこっちに向けてくる有里。
照れて誤魔化しているとかそういう事ではなく、心の底から疑問に思っている様子で尋ねてくる。
……うん? この様子を見ると、本当に恋人とか彼女とかガールフレンドとか、そういうのじゃないのか?
まぁ、ガールフレンドは直訳すれば女友達って意味だし、そういう意味だと間違ってる訳じゃないんだろうけど。
「彼女とかでもないんなら、何で一緒にいたんだ?」
「……それを言うなら、アルマーだって岳羽さんと一緒に登校してると思うんだけど」
どこか面倒臭そうにそう言ってくる有里。
いやまぁ、それは決して間違ってるって訳じゃないけどな。
ただ、俺とゆかりの場合は別に待ち合わせをして一緒に登校してる訳じゃないし。
「成り行きってところかしら」
あっさりゆかりがそう告げる。
……瞬間、こっちの様子を窺っていた何人かの男が安堵の息を吐くのが見える。
どうやら、ゆかりと俺の関係が気になっている奴が予想以上に多いらしい。
まぁ、元々ゆかりの人気が高かったのを思えば、そこまで不思議な事じゃないとは思うんだが。
ともあれ、そんな訳で現在でもゆかりを諦めた訳ではなく、少しでもゆかりとお近づきになりたいと思っている者は多かった。
「ふーん。……僕の場合も似たようなものかな。ちょっとあってね」
ちょっと、と。
意味深にそう告げた声が聞こえたのだろう。何人かの有里のファンと思われる女が、小さく黄色い悲鳴を上げていた。
ファンはファンでも、有里を本気で狙っている訳ではなく、追っかけを楽しんでいるタイプの女達らしい。
まぁ、そういうのの方が、こっちとしては安心して見てられるんだが。
ただ、中には本気で有里を狙ってる奴もいるから、そういう女にあの女と一緒の光景を見られたら、色々と危険そうではある。
特に大きいのは、さっきの女が気弱そうな性格をしていたところか。
有里のファンに詰め寄られれば、恐らく……いや、きっと間違いなく、もう有里に近づかないとか、そういう風に言うだろう。
まぁ、有里がそれを受け入れるかどうかは分からないが。
ともあれ、俺達はそんな風に会話をしながら教室に入る。
そして入った瞬間、多くの生徒達から視線を向けられる。
何だっ!? と一瞬思ったが、こっちを向いているのではなく、有里を見ているのだ。
であれば、その理由は考えるまでもなく明らかだろう。
「……うん?」
有里も、どこか変だというのは理解しているのか、首を傾げている。
って、これだけ見られてもその程度なのかよ。
人に集中されるという事に慣れているんだろうな。
「……」
そんな視線を気にしたのか、ゆかりは素早く有里から離れて自分の席に向かう。
俺もまた、そんなゆかりを追いかけるように自分の席に向かった。
有里は微妙に首を傾げながらも、自分の席に戻る。
それにしても、有里はあの女と一体どこで知り合ったんだろうな。
まぁ、有里は順平とかと違ってここ最近の放課後は自由に動き回っているんだし、誰と知り合いになってもおかしくはない、か。
そんな風に考えている間にも、教室の中では有里のファンが有里に話を聞きたそうにしていたが……
「はい、おはよう。皆、今日はテストだから、頑張ってね」
鳥海が教室に姿を現し、時間切れとなる。
鳥海にしては珍しく……という表現はどうかと思うが、ともあれ張り切っている様子なのは間違いない。
何かいい事でもあったのか?
ともあれ、担任の教師の機嫌がいいのは、生徒にとってもいい事なのは間違いない。
そしてHRも終わり、テストの時間となる。
さすがにここまでくると、有里に話を聞くような時間はない。
ファンの面々も、それぞれ1時限目のテストの準備を始める。
にしても、月曜の1時限目からテストってのは……正直、あまりありがたくないのは間違いないよな。
俺が面倒臭そうに溜息を吐くのと、教室に教師が入ってくるのは、殆ど同時だった。
「皆、随分と嬉しそうね」
周囲の、下校途中の生徒達を見ながら、ゆかりが呟く。
実際、まだ1日目とはいえ、テストから開放されたんだから、無理もないか。
「まぁ、この開放感だ。ハイテンションになるのも無理はない」
「……アクセルは随分と余裕があるのね」
羨ましいといった感情の込められた視線が俺に向けられる。
「そう言われてもな。俺の場合はそれなりに勉強に自信があるってのもあるけど、何より進学とかそういうのは全く考えてないから、成績はぶっちゃけどうでもいいってのが正直なところだ。最悪、留年さえしなければな」
「え? アクセル大学行かないの!?」
驚愕、といった表情でゆかりが俺を見てくる。
高校を卒業してすぐに就職というのは、ある程度はいるだろうが、それでも大学に行く者の方が多い。
もしくは、専門学校か。
俺も、行こうと思えば大学は行けると思うし、それだけの成績は維持出来ていると思う。
まぁ、内申点の方はどうなのか、正直ちょっと微妙だが。
ともあれ、俺が体験してみたかった学生生活というのは、高校生活だ。
そして高校生と大学生では大きく違う以上、それを経験してみようとはあまり思わなかったのも事実だ。
「そうだな。……いや、それ以前に俺がどういう奴かは説明しただろ?」
異世界からやって来た俺が、大学に行くというのは……まぁ、ないとは言えないだろうけど。
ただ、桐条グループが大きな権力を持っている月光館学園と違い、大学ともなれば戸籍が本当に大丈夫か? という不安もある。
まぁ、多分大丈夫だとは思うんだが。
それでも確実にとはいかないし、俺は色々と注目を浴びる事が多い。
……それが分かっているのなら注目を浴びないようにすればいいんだが……そうなると、色々と面倒臭い事になりそうだしな。
何でお前みたいな奴が、岳羽さんの側にいるんだ、とか。
ちなみにこの岳羽というところが桐条先輩という名前に変わってもおかしくないし、真田先輩となる事もある筈だ。
そんな訳で、ゆかり達と多くいる身としては、きちんと存在感を出す必要がある。
だとすれば、順平とかってどうしてるんだろうな?
俺が言うまでもなく、順平は平凡な奴だ。
ムードメーカーや盛り上げ役、もしくはお調子者。
そんな感じの性格をしている順平だが、以前野球をやっていたというだけあって運動神経はいいようだが、それはあくまでも多少でしかない。
頭を、三馬鹿トリオに数えられているのを考えれば、どれくらいのものなのかは容易に想像出来るだろう。
その割に、順平がゆかりや有里といった面子と一緒にいても、責められるような事はない。
人柄の差か。
まぁ、何だかんだと順平は馴染みやすい奴だからな。
今日は……HRが終わったら速攻で友近と 宮本の2人と一緒に教室から出て行ったけど、さて何をしている事やら。
大人しく勉強をしているのか、それとも羽を伸ばしているのか。
羽を伸ばすか。そうだな……
「ゆかり、今日はこれから昼食を買って長鳴神社に行こうと思ってるけど、お前も一緒に来るか?」
「え? あ、うーん。わんちゃんに会いたいし、そうね。一緒に行くわ」
そんな訳で、俺はゆかりと共に建物の陰に入ると、影のゲートを使っていつものスーパーに向かう。
……何だか俺とゆかりが建物の陰に入るのを、驚いたように見ている奴が何人かいるが、何だったんだろうな。
ともあれ、そんな感じで弁当やドッグフードの類を買うと、再び影のゲートを使って長鳴神社の境内に姿を現す。
「犬は……ああ、いた」
「わん! わんわん、わふぅ……」
俺とゆかりの姿を確認した犬が、尻尾を振りながら嬉しそうに走り寄ってくる。
まぁ、最近は勉強会があったから、ここに来る事もなかったしな。
そう考えれば、特におかしな話って訳でもないんだろう。
「久しぶり、わんちゃん。元気にしてた?」
笑みを浮かべながら、ゆかりが犬を撫でる。
そんな様子を眺めつつ、俺はドッグフードを取り出すのだった。
後書き
アクセル・アルマー
LV:43
PP:1435
格闘:305
射撃:325
技量:315
防御:315
回避:345
命中:365
SP:1415
エースボーナス:SPブースト(SPを消費してスライムの性能をアップする)
成長タイプ:万能・特殊
空:S
陸:S
海:S
宇:S
精神:加速 消費SP4
努力 消費SP8
集中 消費SP16
直撃 消費SP30
覚醒 消費SP32
愛 消費SP48
スキル:EXPアップ
SPブースト(SPアップLv.9&SP回復&集中力)
念動力 LV.10
アタッカー
ガンファイト LV.9
インファイト LV.9
気力限界突破
魔法(炎)
魔法(影)
魔法(召喚)
闇の魔法
混沌精霊
鬼眼
気配遮断A+
撃墜数:1389
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