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ドリトル先生と春の花達

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第九幕その四

「いや、いいね」
「この桜の三段いいね」
「三色団子にも桜あるしね」
「ういろうも桜で」
「そして勿論桜餅もある」
「いい感じだね」
「これもまた日本の春の楽しみ方だね」
 先生はしみじみとした笑顔で言いました。
「お菓子についてもね」
「というか日本人ってこんな楽しみ多いね」
「季節に食べものを重ね合わせるの上手だよね」
「お料理にも花鳥風月がある」
「これもいいよね」
「うん、日本のこのこともね」
 まさにというのです。
「すばらしいことだよ、ではね」
「今からだね」
「桜の和風セット楽しむね」
「そうするんだね」
「是非ね、じゃあ皆で食べよう」
 こう言って実際にでした、先生はその桜の和風ティーセットを楽しみました。そうしてからでした。
 先生は満足した笑顔でお茶をもう一杯飲んで皆に言いました。
「桜酒、お花見だけじゃない」
「そうだね、日本の春の味は」
「こうしたお茶もあるんだね」
「桜のお菓子があって」
「この贅沢さときたら」
 にこにことしてお茶を飲みつつ言うのでした。
「もう一回味わったら離れられないよ」
「麻薬以上だろうね」
「もうそれこそ」
「この美味しさはね」
「病みつきになるね」
「僕は麻薬はしないよ」
 それは絶対にです、先生はそうしたことは一切しません。
「煙草も吸わないしね」
「そうだよね」
「先生煙草も吸わないしね」
「特に麻薬はしないね」
「何があっても」
「どんな種類の麻薬もね」
 それこそというのです。
「一度手を出したらね」
「止めるのが大変でね」
「それで中毒にもなって」
「身体がボロボロになってて」
「大変なことになるんだよね」
「そうだよ、だからね」
 そうしたことがわかっているからです。
「僕は麻薬はしないんだ」
「犯罪だしね」
「むしろ犯罪になって当然だよね」
「あんな怖いのに手を出すなんてね」
「馬鹿なことだし」
「そう、やったらいけないよ」
 先生は麻薬についてこうも言いました。
「あんなことはね」
「若しやったらね」
「先生もそのこと知ってるんだ」
「だからしないんだ」
「医者として観てきたよ」
 先生は麻薬中毒についてはとても悲しいお顔になってお話しました。
「身も心もボロボロになって」
「死んだりするんだね」
「凄いことになるんだね」
「もう先生が言えない位」
「そうなってしまうんだね」
「そうだよ、そうした症状をこの目で見たし聞いてね」
 そうしてなのです。
「僕は麻薬は絶対にしないんだ」
「例え何があっても」
「麻薬はしない」
「そうしてるんだね」
「そうなんだ」 
「あんなことをしたら」
 それこそというのです。
「自分が終わってしまうよ」
「先生そのことも真面目だよね」
「麻薬はしないっていうのも」
「身体にも心にも悪いからって」
「ちゃんとやってるね」
「うん、あんなものに手を出したら」
 それこそというのです。 
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