ヘタリア大帝国
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72部分:TURN7 捕虜の処遇と処罰その六
TURN7 捕虜の処遇と処罰その六
「そして我々はだ」
「はい、南京攻略ですね」
「西安はどうなっている」
東郷はそちらの戦線のことを尋ねた。
「あの場所は」
「無事攻略されました」
そうなったとだ。秋山は東郷にすぐに答えた。
「あの星域には大した艦隊もいなかったので」
「そうか。それは何よりだ」
「あの、長官」
ここで長門のモニターに日本妹が出て来た。そのうえで東郷に述べてきた。
「西安は後は治安回復だけです」
「そうか。やってくれたか」
「西安にいる中帝国軍も全て降伏しました」
彼等もだ。そうなったというのだ。
「彼等はこのままですね」
「ああ。我が軍に組み入れるか捕虜として抑留する」
そうすると答える東郷だった。
「戦争終結までな」
「わかりました。それでは」
「そして君達だが」
日本妹に対してだ。東郷は話していく。
「南京攻略戦に参加してくれるか」
「はい」
一言でだ。日本妹は答えた。
「そうさせてもらいます」
「ただ南京攻略前にだ」
その前にやるべきことがあるとだ。東郷はこうも述べる。
「香港とマカオだ」
「あの二つの星域をですか」
「そう。攻略しそちらかも南京を攻めたい」
一方向からではなかった。南京攻略計画は。
「それが終わってからだ」
「南京攻略はですか」
「南京戦で中帝国との戦いはおおよそケリがつく」
東郷はこう言ったところでその目を鋭くさせた。
「その為にだ。用意はしていく」
「その決戦に勝つ為に」
「そうしたい。ではいいな」
「はい、それでは」
日本妹は海軍の敬礼で東郷に応えた。かくしてだった。
西安も手中に収めた日本帝国軍は南京戦に向けて着々と手を打っていた。その南京ではだ。
仮の宮殿にいるシュウ皇帝がだ。不機嫌そのものの顔でだ。こう中国に言っていた。
「話はわかった」
「そうあるか」
「日本帝国軍は西安も陥落させてだ」
「そしてそのうえで、である」
「香港とマカオにも兵を向けているのだな」
「それで香港とマカオ、その妹達はそちらに戻ったある」
中国は自国の戦局を上司に話していく。
「それで今ここにいるのは」
「そなたと妹と」
「私だけです」
ランファだった。彼女も名乗りを挙げてきた。
「そして軍事顧問としてガメリカの」
「あの男か」
皇帝はその幼さの残る眉を顰めさせて述べた。玉座に不機嫌そうに座りながら。
「デビット=キャヌホークだったな」
「あの方は戦われないそうですが」
「それでも顧問としてだな」
「はい、軍事物資も用意してくれました」
ランファは明るい顔で皇帝に話していく。
「そのガメリカの艦艇も使ってです」
「そなたが指揮を執るというのだな」
「お任せ下さい」
「よいか、失敗は許されん」
難しい顔でだ。皇帝はランファに告げる。
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