ヘタリア大帝国
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57部分:TURN6 北京星域会戦その三
TURN6 北京星域会戦その三
「マスコミ関係者も同じだがな」
「いいことだ。その国のマスコミを牛耳ればだ」
「その国に十個艦隊を駐留させるだけの効果がある」
「だからこそだな」
「彼等を取り込んでいる」
「日本帝国には皇帝がいるが」
女は帝のことをこう呼んだ。
「だがそれでもだな」
「そうだ。あの国の知識人達は愚か者が多い」
完全に手駒と見なしている言葉だった。同志ではなく。
「彼等を煽動し不穏分子に影響を与え」
「革命を起こさせるか」
「そう考えている。若しくはだ」
「若しくはとは?」
「皇帝自身を変えるのも手だな」
ゾルゲはこんな考えも述べた。
「あの少女をな」
「皇帝自身をか」
「そうだ。本物の皇帝を拉致監禁し」
テロリズムから話すのだった。
「偽者を仕立ててだ」
「日本帝国を操るか」
「それも手だな」
「あらゆる手段を考えていく。ではだ」
「うむ。健闘を祈る」
「人民の為に」
二人で別れの挨拶を述べ合いだ。そうしてだった。
ゾルゲは今はモニターのスイッチを消した。そのうえで今は何処かに消えたのだった。
日本帝国軍は北京に入った。その中でだ。
日本は東郷にだ。こう言ってきた。
「さて。新生連合艦隊の初陣ですね」
「緊張しているか」
「少し。東郷さんはどうでしょうか」
「緊張はしているさ」
東郷はいつもの余裕の笑みで話す。
「ただ。それでもな」
「それでもですか」
「勝つ自信はある」
絶対の自信を向けて。そのうえでの言葉だった。
「ちゃんとな」
「我が軍は十六個艦隊」
「それに対して中帝国は五十個艦隊だ」
「数にして三倍ですが」
「しかしやり方はある」
その余裕のある表情でだ。東郷はまた日本に話す。
「少数の軍でもな」
「それをこの戦いで、ですか」
「行うだけだ。さて」
「さて?」
「祖国さんはこの艦についてどう思う」
「長門ですか」
「新しく連合艦隊の旗艦になったな」
このだ。近代的な艦艇はどうかというのだ。見れば艦橋は実に機能的で完全に機械化されコンピューターやそうしたもので制御されている。銀色のその艦橋の中でだ。東郷は日本に尋ねたのだ。
「どうかな。この艦は」
「そうですね。かなりいいですね」
「気に入ってくれたんだな」
「流石は最新鋭です」
「何でも本来は第四世代の艦らしい」
「今我々が使っている第一世代のものではなく」
「ああ、平賀長官も気合を入れて開発してな」
そうしてだというのだ。
「一気にそこまでの艦にしたらしい」
「それはまた凄いですね」
「長官もな。頑張ってくれているってことだな」
「そうですね。本当に」
「なら俺達は」
「はい、この戦い勝ちましょう」
「この長門の他にもな」
東郷は日本にさらに話していく。
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