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銀河英雄伝説〜ラインハルトに負けません

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第二十九話 新米少尉のイゼルローン日記


今回グタグタです。

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第二十九話 新米少尉のイゼルローン日記

帝国暦478年9月

■イゼルローン要塞   フリッツ・ヨーゼフ・ビッテンフェルト

 9月1日
イゼルローンヘ到着した。
楽しみにしていた前線勤務だ俺たち下っ端は仕事がないから要塞内の各所を見学だ。
要塞司令部ではトールハンマーの予行演習や浮遊砲台の操作法など教えて貰った。

9月9日
ロイエンタールがバーへ誘ってきたが断った、此処まで来たら歩かなければ面白くないだろう。
楽しみだったのは、艦艇ドックだ!各種戦艦や巡航艦が多数並び整備や修理が行われている、
流石にこれだけの戦艦を間近に見るのは初めてだ、この重厚さこの機能美良い物だ。
向こうには高速戦艦が停泊している、これは良い!スマートだし美しい艦だ良し決めた。
俺の旗艦はこのクラスだそうしよう。

9月18日午前9時
朝起きたらロイエンタールが居なかった。
昨夜は何処かへ行っていたようだ、朝飯をかっこんでいる途中に帰ってきた。

ミーティングを始めようとしたとき敵襲の放送が鳴り、いよいよ戦闘かと周りの連中と話していた時、
新規士官のうち上位20名は旗艦へ乗艦せよと命令が来た。
よし俺も戦闘だ、叛徒共みておれよ!

 凄まじい戦闘だ流石はミュッケンベルガー大将だ。
的確な指示で敵の攻撃を受け流していく、同期連中は殆どが震えまくっている。
だらしないぞお前達!流石にロイエンタールとワーレンはスクリーンを見ながら一々頷いている。
敵将の猛攻が凄い勢いに感じるんだが、司令官は非常に落ち着いた口調で命令を出す。

受け流していくそうだ、しかし右翼が崩れつつある、あの攻撃は凄いと思うのだが、ロイエンタールがあれはお前のように猪突猛進だと言いやがった。
俺はそんなんじゃないぞ!

司令官が予備の艦隊を迂回戦術で敵左翼に叩きつけた、おー敵が崩れていく、あのような戦法も使えるのか勉強になるな。
後退しつつトールハンマーの準備が出来たと連絡があると、艦隊は急速上昇し後に残った叛徒の艦隊がトールハンマーで大打撃を食らっていった。

司令官の追撃命令と駐留艦隊の突出で敵は撤退していった。
存外叛徒共もだらしない。
今回は大変参考になった。特に敵の圧力を躱しつつ陣形の再編は授業では中々体験できない、良い経験だった。


帝国暦478年9月

■イゼルローン要塞     アウグスト・ザムエル・ワーレン


 9月1日
やっとイゼルローンだ、50日間オーディンに連絡が付けられず、非常に寂しい気分だった。
しかし今日からはFTL通信でリーザと話が出来るようになる、凄く楽しみだ早く夜にならんかな。

 9月2日
久しぶりに話をしたリーザは相変わらず綺麗だ、早く帰りたくし仕方ない。
研修中にやけてしまい、案内士官から怪訝な目で見られた気をつけなばならんな。
しかし今日も連絡しよう。

 9月9日
ロイエンタールがバーへ行こうと誘ってきたが断った、当たり前だ俺にはリーザが居るんだ、お前じゃ有る前えし女遊びをしていられるか。
ロイエンタールはそうかと言って一人で出かけていったが、彼奴のスキップは初めて見たが見物だった。

 9月18日
ビッテンフェルトが朝起きたらロイエンタールが消えていると言ってきたが、
大方お前が寝坊して先にロイエンタールが出たんだろうって言ってやったが。
食堂にもおらず、何処へ行ったと話していたら、
士官学校在学中の門限破り時のように窓から入ってきた。
はあ、お前は少尉になっても同じか。

呆れていたら敵襲の放送があり、どうするんだと皆でざわついていたが、新規士官上位20名は旗艦へ集合と来たので慌てて集合した。
実際の戦闘という物は聞くのとは全く違い緊張の連続だ。
いつもはいきがっている、貴族出身の連中はブルブル震えて居るが、ビッテンフェルトやロイエンタールは何処吹く風でスクリーンに移る戦況を確認している。

司令官は作戦が旨い。見ていても的確な戦法で猪突猛進の敵の圧力を躱していく。
少しずつ罠にはめる様は燻し銀の男らしさだ、俺もあのように的確な指示が出来る人間になりたい。
トールハンマー砲撃には肝を冷やされた。あれほどの攻撃は敵ながら気の毒に思えてしまう。

今回の研修は非常に為になったが、リーザに会えないのが辛い、
半年の予定だったが敵を撃退したのだから、もう帰れるのだろうか其れだけが心配だ。
そんな話をしていたら、ロイエンタールが俺は帰らんって力説していたが、
そんなにいい女でも居たのか?俺には判らん事だ。


帝国暦478年9月

■イゼルローン要塞     オスカー・フォン・ロイエンタール
 
 9月1日
よしイゼルローンだ!もう俺は自由だ魔王は居ない、イゼルローンの恋人達よ俺は来た!
しかし外出許可が1週間ごとは残念無念だ。
研修よ早く終わってくれ、鶏冠頭《ビッテンフェルト》は喜んでいるが俺は早く自由になりたいんだ。

9月7日8日
レテーナよお前を落としてみせる。


9月18日
遂にレテーナの家に招待された、店から帰りに小洒落たレストランで食事し家へエスコートされた。
家は洒落たマンションでイゼルローンにあるとは驚きだ、
軽く酒を飲みながらレテーナの身の上話、不思議とレテーナとは話をしたくなる。
そのまま夜は更けていく。

翌朝起きたら午前8時半過ぎだった、
官舎へ行くが門番が居る為に昔のように窓から侵入した。
ワーレン達が呆れていたが、女との情事は俺の人生だからな。

呆れられている中敵襲があり、俺たちは旗艦に乗って迎撃だった。
司令官の的確な戦法だが右翼の指揮官が下手くそだった、俺ならあんな指揮は執らんのにな、
あれで正規艦隊指揮艦とは情けない。

左翼のケルトリング少将は流石に旨い、
しかし娘は魔王の取り巻きだ絶対に手を出さないようにしよう!

遊撃を指揮したシュタイエルマルク准将の指揮も水際だっていて参考になる。
しかし敵将の指揮が余りにも不味い戦法だ、只突っ込むだけで、鶏冠頭《ビッテンフェルト》よりむごく兵が気の毒だ。

しかし叛乱軍め余りにも弱すぎる、此で終わりではオーディンへ早く帰らなければ成らないじゃないか、
魔王から逃れたのに帰りたくはない!
このままイゼルローンヘ永住したい、何とかならない物だろうか。


 
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