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ヘタリア大帝国

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186部分:TURN18 ガメリカ共和国その八

186部分:TURN18 ガメリカ共和国その八



TURN18 ガメリカ共和国その八

「戦争が起こればビジネスができないからね」
「ええ。だからガメリカは市場、経済圏を求めても」
「無益な戦争はしないわ」
 クーに応えながらだ。ハンナはドクツやソビエトのやり方も否定した。
「あの二国はいずれは何とかしたいわね」
「少なくともソビエトには日本帝国をぶつければいいから」
 ドロシーにしてもだ。日本帝国は駒として利用するつもりだった。
「精々頑張ってもらえばいいから」
「潰さないだけましよ」
 ハンナは日本帝国については何処までも冷徹であり上から目線だった。
「それに太平洋経済圏での第三位の地位も用意してあげるんだから」
「お寿司かお握りだか知らないけれどそれ食べて精々ソビエトと噛み合ってもらうわよ」
 キャロルはとりわけだった。日本帝国への反感を見せている。コーラをストローを使って飲みながらだ。忌々しげな視線を向けている。
 そしてだ。また言うのだった。
「その前に一発ひっぱたかせてもらうけれどね」
「だからキャロルは私情を抑えて」
 クーはまたキャロルを注意した。
「さもないと大変なことになるから」
「別にいいじゃない。日本みたいな小さな国のことは」
「だから感情的になれば見えるものも見えなくなるから」
「何よ、あたしがそうなるっていうの?」
「そうならない為にも」
 クーはピザを食べる手を止めてキャロルに真剣に話す。手振りまで交えて。
「気をつけて。私が言いたいのはそういうこと」
「そうね。クーの言う通りね」
 ハンナは冷静な顔でクーの側に立って述べた。
「キャロルは少し落ち着きなさい」
「何よ、ハンナまで」
「日本と戦っても絶対に勝てるわ」
 ハンナはガメリカと日本帝国の国力差から見ていた。十分の一の経済規模、国力しかない相手に負ける筈がないというのである。その冷徹な視点からの分析だ。
「けれど。感情的になればね」
「負けるっていうの?」
「おかしな隙ができて無駄な損害を出すわ」
 やはりハンナは負けるとは思っていない。だがそれでもだというのだ。
「それはあってはならないわ」
「損害は最低限っていうのね」
「その通りよ」 
 まさにそれだというのだ。
「マニラやミクロネシアでも攻められてもね」
「犠牲は最低限に抑えないといけないわ」
 ハンナに続いてドロシーも言う。
「だからこそ。感情的にはならずに」
「そうして的確に進めていくべきよ」
「だからなのね」
 キャロルはハンナとドロシーに言われてだ。そのうえでだった。
 憮然とした顔になりながらだ。ある人物の名前を出した。その人物とは。
「イーグル=ダグラスを太平洋艦隊司令長官に推したのね」
「ええ、そうよ」
 推したのはハンナだった。四姉妹の長女役である彼女がだ。
「彼なら日本帝国軍が来ても犠牲を最低限に抑えてくれるわ」
「ぶん殴られても紙一重で避けてくれるっていうのね」
「そうよ。だから彼を推したのよ」
「あんな若い司令長官はじめてだけれどね」 
 キャロルはそのイーグル=ダグラスについてだ。不満そうに述べていく。
 コーラの入った紙コップは既に傍に置かれている。そのうえで憮然とした顔で姉妹達と祖国達に話していくのだった。
「随分と抜擢ね」
「優秀な人材はどんな経歴であろうと実力に相応しい地位と名誉が得られる」
 ハンナは再び淡々としてこのことを話す。
「それがガメリカの筈だけれど」
「それはそうだけれどね」
「なら文句はないわね」
 キャロルに目を向けてだ。ハンナは彼女に問うた。
「任命を決定したのは国防長官である貴女だし」
「ええ、じゃあそれでいいわ」
「では後はことが実際に起こって進むだけよ」
 ハンナは淡々とした口調で述べた。そのうえでだ。
TURN18 ガメリカ共和国その八

「戦争が起こればビジネスができないからね」
「ええ。だからガメリカは市場、経済圏を求めても」
「無益な戦争はしないわ」
 クーに応えながらだ。ハンナはドクツやソビエトのやり方も否定した。
「あの二国はいずれは何とかしたいわね」
「少なくともソビエトには日本帝国をぶつければいいから」
 ドロシーにしてもだ。日本帝国は駒として利用するつもりだった。
「精々頑張ってもらえばいいから」
「潰さないだけましよ」
 ハンナは日本帝国については何処までも冷徹であり上から目線だった。
「それに太平洋経済圏での第三位の地位も用意してあげるんだから」
「お寿司かお握りだか知らないけれどそれ食べて精々ソビエトと噛み合ってもらうわよ」
 キャロルはとりわけだった。日本帝国への反感を見せている。コーラをストローを使って飲みながらだ。忌々しげな視線を向けている。
 そしてだ。また言うのだった。
「その前に一発ひっぱたかせてもらうけれどね」
「だからキャロルは私情を抑えて」
 クーはまたキャロルを注意した。
「さもないと大変なことになるから」
「別にいいじゃない。日本みたいな小さな国のことは」
「だから感情的になれば見えるものも見えなくなるから」
「何よ、あたしがそうなるっていうの?」
「そうならない為にも」
 クーはピザを食べる手を止めてキャロルに真剣に話す。手振りまで交えて。
「気をつけて。私が言いたいのはそういうこと」
「そうね。クーの言う通りね」
 ハンナは冷静な顔でクーの側に立って述べた。
「キャロルは少し落ち着きなさい」
「何よ、ハンナまで」
「日本と戦っても絶対に勝てるわ」
 ハンナはガメリカと日本帝国の国力差から見ていた。十分の一の経済規模、国力しかない相手に負ける筈がないというのである。その冷徹な視点からの分析だ。
「けれど。感情的になればね」
「負けるっていうの?」
「おかしな隙ができて無駄な損害を出すわ」
 やはりハンナは負けるとは思っていない。だがそれでもだというのだ。
「それはあってはならないわ」
「損害は最低限っていうのね」
「その通りよ」 
 まさにそれだというのだ。
「マニラやミクロネシアでも攻められてもね」
「犠牲は最低限に抑えないといけないわ」
 ハンナに続いてドロシーも言う。
「だからこそ。感情的にはならずに」
「そうして的確に進めていくべきよ」
「だからなのね」
 キャロルはハンナとドロシーに言われてだ。そのうえでだった。
 憮然とした顔になりながらだ。ある人物の名前を出した。その人物とは。
「イーグル=ダグラスを太平洋艦隊司令長官に推したのね」
「ええ、そうよ」
 推したのはハンナだった。四姉妹の長女役である彼女がだ。
「彼なら日本帝国軍が来ても犠牲を最低限に抑えてくれるわ」
「ぶん殴られても紙一重で避けてくれるっていうのね」
「そうよ。だから彼を推したのよ」
「あんな若い司令長官はじめてだけれどね」 
 キャロルはそのイーグル=ダグラスについてだ。不満そうに述べていく。
 コーラの入った紙コップは既に傍に置かれている。そのうえで憮然とした顔で姉妹達と祖国達に話していくのだった。
「随分と抜擢ね」
「優秀な人材はどんな経歴であろうと実力に相応しい地位と名誉が得られる」
 ハンナは再び淡々としてこのことを話す。
「それがガメリカの筈だけれど」
「それはそうだけれどね」
「なら文句はないわね」
 キャロルに目を向けてだ。ハンナは彼女に問うた。
「任命を決定したのは国防長官である貴女だし」
「ええ、じゃあそれでいいわ」
「では後はことが実際に起こって進むだけよ」
 ハンナは淡々とした口調で述べた。そのうえでだ。
 
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